2020年はニッカウヰスキーの創業者竹鶴政孝と妻リタの結婚100周年にあたります。
1934年大日本果汁株式会社(現ニッカウヰスキー株式会社)を創業。ウイスキーは熟成に時間がかかるため、創業の黎明期を支えたのがりんごを原料とした商品でした。そのりんごへの深い敬愛を込め、竹鶴の夢の結晶とも言える「余市」と「宮城峡」をアップルブランデー樽でフィニッシュさせた数量限定商品です。3/24発売。限定6,450本。
1.メーカー
ニッカウヰスキー株式会社
2.蒸留所
宮城峡蒸溜所
所在地 | 〒989-3433 宮城県仙台市青葉区ニッカ1番地 |
操業開始 | 1969年 |
北海道・余市で第一の蒸留所をスタートさせてから約30年。 「異なる蒸留所で生まれた複数の原酒をブレンドすることで、ウイスキーはより味わい深く豊かになる」という信念を抱く竹鶴政孝にとって、第二の蒸留所はどうしても必要でした。 竹鶴が選んだ地は仙台・宮城峡。広瀬川と新川というふたつの清流に恵まれた緑豊かな峡谷。竹鶴は初めてこの地を訪れた時、新川の清流で持っていたブラックニッカを割って飲み、味わいを確認。その場で蒸留所建設を決定したと言われています。 宮城峡蒸溜所が誇るのが「カフェ式連続式蒸留機」。 導入当時、すでに旧式とされていた蒸留機です。旧式だからこそ雑味となる成分が残りやすいのですが、技術によってそれを原料本来の香りや甘みに変えることができるため、竹鶴はあえてこの旧式蒸留機を選びました。宮城峡蒸溜所では、今なお竹鶴の情熱を受け継ぐ人々がウイスキーのおいしさを求め、さまざまな試みを続けています。
本場スコットランドの風土に例えて「ハイランド余市とローランド宮城峡」と表現されたり、余市は「男性的」、宮城峡は「女性的」と評価されています。
画像出展:宮城峡蒸溜所|NIKKA WHISKY
宮城峡蒸溜所の詳細情報は、こちらの記事もご覧ください。
3.商品名と写真
シングルモルト宮城峡 アップルブランデーウッドフィニッシュ
Single Malt Miyagikyo Apple Brandy Wood Finish
4.特徴
宮城峡のフルーティさにアップルブランデーの甘さが融合
通常熟成後、アップルブランデーを28年以上熟成させていた樽で約6か月間さらに熟成。シングルモルト宮城峡が持つフルーティさとアップルブランデーの甘さが相まった甘い香りとそれでいて爽やかな甘さとやわらかなウッディの渋みが調和した味わいを実現。
4-1.テイスティングノート
香り | 落ち着いたウッディな樽の香りと甘く華やかな香り |
味わい | フレッシュなりんごのみずみずしさ、フルーツケーキを思わせる甘酸っぱい味わい |
余韻 | 樽のほろ苦さと甘さが、シナモンのようなスパイシーさとともにゆっくり続く |
4-2.商品スペック
アルコール度数 | 47% |
酒別 | シングルモルトウイスキー |
樽種 | アップルブランデー樽 |
内容量 | 700ml |
販売本数 | 6450本 |
希望小売価格 | 16,500円(税込) |
発売日 | 2020年3月24日 |
5.受賞歴
現時点では受賞歴はありません。
6.価格
6-1.メーカー希望小売価格
商品名 | シングルモルト宮城峡 アップルブランデーウッドフィニッシュ |
容量 | 700ml |
希望小売価格 | 税込:16,500円 |
6-2.メルカリでの転売価格
メルカリでの転売価格は、25,000円~28,000円前後となっています。(※2021/4/6時点)
6-3.ヤフーオークション落札価格
ヤフーオークションでの落札価格は、最安22,600円、最高28,800円、平均25,678円(※2021/4/6時点より過去120日間の統計情報)
6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon
通販サイトでも、35,000円~50,000円前後で販売されています。 (※2021/4/6時点)
6-5.BAR新海での提供価格
当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:5,500円、30ml:3,740円、15ml:1,870円にて提供しております。
7.まとめ
とにかく甘い香りが特長の宮城峡。まろやかなフルーツの甘さとりんごの香りが強め。ストレートで飲むとより一層甘みを感じます。余市よりバニラ感も強く出てきます。ロックで飲むとさらに甘さが前面に出てきます。余韻としてアップルが最後ぬけていく感じでしょうか。ソーダで割っても甘さが負けることなく、アップルの香りと甘さを感じられる。総じて甘さでいうと圧倒的に宮城峡。アップルを感じたいのであれば迷わず宮城峡をおすすめします。
■シングルモルト宮城峡に関するその他の記事も是非ご覧ください。
最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.42 2024年2月号
【巻頭特集】ウイスキーの聖地 アイラ島の“現在”を読み解く
アイラ島のウイスキーは、昔から「アイラモルト」という独自のカテゴリーを与えられてきた。現在9ヵ所の蒸留所があり、さらに2つの新蒸留所計画が発表されている、この小さな島を改めて紹介。
また、現在入手可能なウイスキー8種を土屋編集長が飲み比べる。
●掲載蒸留所
ボウモア、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、カリラ、ブナハーブン、ブルックラディ、キルホーマン、アードナッホー
【第2特集】北アイルランドのウイスキー
世界の五大ウイスキーのなかで、いまもっとも伸びているのがアイリッシュ。ブームを牽引する北アイルランドの最新情報をリポート。
●紹介ウイスキー
ブッシュミルズ、エクリンヴィル、グレンズ・オブ・アントリム、ヒンチ、キルオーウェン、マコーネルズ、ショートクロス、タイタニック・ディスティラーズ、トゥー・スタックス
【蒸留所リポート】
2023年に100周年を迎えたジャパニーズウイスキー。その第一歩が踏み出され、昨年リニューアルしたばかりのサントリー山崎蒸溜所を取材。そのほか月光川蒸留所や、個性的なツアーを行っている八郷蒸溜所&安積蒸溜所も紹介。
【インタビュー】
ワイルドターキーのマスターディスティラーであるエディー・ラッセル氏と、その息子ブルース・ラッセル氏を編集長がインタビュー。またフィンランドで自国ライ麦にこだわったウイスキーを造るキュロ蒸留所のミイカ氏にも話を聞いた。
【特集】
ウイスキーフェスティバル2023 in TOKYO、ウイスキーコニサークラブ新潟蒸留所ツアー、下田ウイスキーフェスリポート。
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。