【レビュー】嘉之助 HIOKI POT STILL

ウィスキーレビュー
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嘉之助蒸溜所

小正嘉之助蒸留所の日置蒸溜所蔵より、定番商品となるジャパニーズウイスキー「嘉之助 HIOKI POT STILL」が12月1日発売開始。特徴や価格、購入サイトを紹介。

「シングルモルト嘉之助」に次ぐ、定番商品となる、「嘉之助 HIOKI POT STILL」が発売されました。

「日置の蒸留蔵にて、アイリッシュポットスチルにインスパイアされた、新感覚のジャパニーズポットスチル」にて蒸留された商品です。小正嘉之助蒸溜所が手掛ける新しいジャパニーズウイスキーの形。希望小売価格は12,100円(税込)。

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1.小正嘉之助蒸溜所とは?

1-1.メーカー

小正嘉之助蒸溜所株式会社

設立 2021年8月
本社所在地 〒899-2421 鹿児島県日置市日吉町神之川845-3
所有蒸留所 嘉之助蒸溜所

1-2.嘉之助蒸留所

嘉之助蒸溜所

所在地 〒899-2421 鹿児島県日置市日吉町神之川845-3
操業開始 2017年

嘉之助蒸溜所は鹿児島県の西岸、吹上浜沿いの約9,000㎡の敷地に建っています。
コの字形で2階建ての本棟には蒸留設備のほかに、眺めのいいBARやオリジナルグッズを販売するショップなどがあります。

蒸留所の大きな特徴はポットスチル(蒸留器)が大・中・小と3基備えてあること。それぞれの容量は6000ℓ・3000ℓ・1600ℓです。
世界的にみてもクラフト・ディスティラリー(小規模蒸留所)は2基が一般的。ウイスキーは通常蒸留は2回行うが、2回目の蒸留(再留)の際にネックの形状や上部のラインアームの角度の異なるポットスチルを使用することで原酒の香りや味わいをより豊かに変化させることができるのです。

蒸留所の建つ吹上浜は”日本三大砂丘”の一つに数えられ、”日本の渚百選”にも選ばれています。砂浜の長さは南北約47kmにも及び海面から強い風が巻き上がり、蒸留所一帯は海からの細かな飛沫で真白な霧に包まれます。夏は暑く冬には0℃近辺まで冷え込んで雪が舞うことも珍しくない寒暖差のある土地柄です。

1-3.日置蒸溜蔵

日置蒸溜蔵

所在地 〒899-3101鹿児島県日置市日吉町日置3309
操業開始 1883年

もともとは、日置八幡神社のお神酒造りから始まり、本格焼酎を蒸留していました。現在ではリキュール、スピリッツ、ウイスキーの製造販売を行っています。代表銘柄は芋焼酎「小鶴」シリーズ。

中でも「メローコヅル」はシングルモルト嘉之助でリチャーして使用されるなど、独自の製法、独自のノウハウがあります。

蒸留器は焼酎に使われるステンレス製のストレート縦型の蒸留器。

画像出展:嘉之助蒸溜所公式HP

日置で作られるウイスキーは「グレーンウイスキー」ですが、通常グレーンウイスキーで使用される連続式蒸留器とは異なります。

日置では単式蒸留器で減圧蒸留を行うことで、蒸留度数を抑えながら蒸留。それにより原料由来の味わいがしっかり残る力強い酒質になります。

長く焼酎製造を営んできた小正酒造ならではの、まさに「ジャパニーズポットスチル」

2.ボトルの写真と購入できるサイト

嘉之助 HIOKI POT STILL JAPANESE WHISKY
KANOSUKE HIOKI POT STILL JAPANESE WHISKY

3.嘉之助 HIOKI POT STILLの特徴

日置蒸溜蔵はもともと、小正酒造の看板商品である「小鶴」シリーズを生み出してきた焼酎蔵であり、「KOMASA GIN」も同蒸留蔵で作られたもの。2嘉之助蒸溜所に続き、2020年に日置蔵でもウイスキー製造免許を取得し、グレーンウイスキーの製造を開始、今回がそのリリースとなる第一弾。

「嘉之助 HIOKI POT STILL」は、日置蒸溜蔵にて大麦と麦芽を原料に独自の製法で糖化・発酵し、単式蒸留器で丁寧に原酒を造り、嘉之助蒸溜所にてアメリカンホワイトオークの新樽やバーボン樽による貯蔵で仕上げました。

❝日を置いたような夕陽が見られる地❞「日置」で育まれた、力強くも優しい新たなジャパニーズウイスキーをお楽しみください。

■TASTING NOTE

色:深みのあるべっこう色

香り:バターサンド、かぼす、あんず、梅のコンポート

味わい:マドレーヌ、オーキー、程よい塩味、マーマレード、温州ミカン

余韻:バニラ、ドライジンジャー、優しい甘さが長く続く

引用:嘉之助蒸溜所公式HP

3-1.テイスティングノート

香り バタースコッチクッキー、スモモ、バナナミルクセーキ
味わい フロランタン、ドライオレンジ、キンカン、新樽のオーキー
余韻 バニラやシナモンの様な甘いスパイス感がゆっくりと抜けていく

3-2.商品スペック

アルコール度数 51%
酒別 グレーンウィスキー
樽種 バーボン樽、アメリカンオーク新樽
内容量 700ml
希望小売価格 12,100円(税込)
発売日 2023年12月1日

4.受賞歴

現時点では、受賞歴はありません。

5.定価とネット上での価格

5-1.メーカー希望小売価格(定価)

商品名 嘉之助 HIOKI POT STILL JAPANESE WHISKY
容量 700ml
希望小売価格 12,100円(税込)

5-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、16,000円~17,000円前後となっています。(※2023/12/6時点)

5-3.ヤフーオークション落札価格

現在ヤフーオークションでの落札は確認できておりません。出品は最安16,800円ほど

(※2023/12/6時点)

5-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでは19800円~程の価格の様です。(※2023/12/7時点)

5-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:3,630,円 30ml:2,420円、15ml:1,210円などの少量でも提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

6.まとめ

度数にしては非常に飲みやすく、今後定番となる商品の様で、「シングルモルト嘉之助」と似たラベル構成となっております。このグレーンの発売により、熟成年数を経た暁には、すべて小正嘉之助蒸溜所で作られたブレンデッドウイスキーも今後発売される可能性がありますね。2024年に発売されるかもしれないリミテッドにも注目です。

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シングルモルト嘉之助 2023 LIMITED EDITIONは、嘉之助蒸留所より2023年6月14日発売。14,300円(税込)。2018~2019年にピート麦芽で仕込み、バーボン樽で熟成した原酒がメイン。焼酎リチャーカスク原酒等、複数の樽をヴァッティング、カスクストレングスでボトリング。
【レビュー】シングルモルト嘉之助
シングルモルト嘉之助は、嘉之助蒸溜所の定番フラッグシップ商品として2023年1月18日発売。9,900円(税込)。ノンピート麦芽を使用し、アメリカンホワイトオークのリチャーカスクで熟成した原酒をキーに、複数の樽をヴァッティング。
この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
自身の知識の少なかった日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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