6. 中国地方のウイスキー蒸留所
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6.中国地方
6-1. 松井酒造 倉吉蒸溜所
1910年に創業した鳥取県倉吉市の酒造メーカー「松井酒造」は、2015年にウイスキー製造免許を取得しました。2017年にポットスチルを3基導入し、本格的にウイスキーの蒸留を開始します。
自社でのウイスキー蒸留を開始する前の2016年から販売開始したウイスキー「倉吉」は、輸入原酒によって作られていたようです。
2024年現在、廃校になった学校の校舎の用地を獲得、新工場の建設により、2029年までに新たに20基の蒸溜器を設置予定とのこと。本当ならば国内最大規模となる。
所在地 | 〒682-0934 鳥取県倉吉市上古川656-1 |
アクセス | |
操業開始 | 2015年 |
公式HP | 松井酒造合名会社 倉吉蒸留所 |
見学 | 情報なし |
商品 | ピュアモルトウイスキー倉吉、ブレンデッドウイスキー鳥取、シングルモルトウイスキー松井、ブレンデッドウイスキー山陰 |
倉吉蒸留所の代表的なウイスキー
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6-2. 宮下酒造 岡山蒸溜所
岡山県の宮下酒造は、1915年創業の老舗酒造メーカー。
これまでは、日本酒、ビール、焼酎、リキュールなどを作ってきましたが、2011年にウイスキー製造免許を取得し、ウイスキーの開発に着手。
2015年にドイツ製のウイスキー単式蒸溜器であるポット・スチルを導入し、岡山蒸溜所として本格稼働しました。
自社蒸留した原酒が3~5年の熟成を経て、2017年「シングルモルトウイスキー岡山」を発売しました。
岡山県産の大麦麦芽と清流旭川の伏流水を原料として原酒を造り、シェリー、ブランデー、バーボン、ホワイトオークの他、ミズナラに代表される国産木樽など10種類以上の木樽で熟成させています。試行錯誤の末に完成した吟醸ウイスキー岡山は、若々しい風味と繊細な、のどごしが特徴です。
「シングルモルトウイスキー岡山 トリプルカスク」は、ドイツで開催された Meiningers International Spirits Award ISW 2019 にて、金賞を受賞。ワールド・ウイスキー・アワード(World Whiskies Awards)2020 において、シングルモルト ノーエイジ(熟成年数表記なし)部門で最高となる Category Winner を受賞しました。
所在地 | 〒703-8258 岡山市中区西川原184 |
アクセス | JR西日本 山陽本線「西川原・就実駅」で下車、徒歩3分。 |
操業開始 | 2015年(ウイスキー製造免許取得は2011年) |
公式HP | 吟醸ウイスキー岡山 宮下酒造株式会社 |
見学 | 見学可。独歩館HPより要予約。 |
商品 | シングルモルトウイスキー岡山 |
岡山蒸溜所の代表的なスピリッツ
6-3. サクラオB&D 桜尾蒸留所
※2021年3月9日付で「中国醸造」から「サクラオブルワリーアンドディスティラリー」に社名変更しました。
広島県の中国醸造は、1918年創業の老舗の酒造メーカー。
実はウイスキー造りの歴史は深く、1938年~1989年までモルトウイスキーの製造・販売を行っていました。当時蒸留された原酒は、戸河内にあるJR西日本の鉄道用試掘トンネルを活用した貯蔵庫に保管されていました。
2008年、戸河内の貯蔵庫に貯蔵されていた原酒と輸入原酒をブレンドして作る「戸河内ウイスキー」を販売開始しました。(9割はヨーロッパへの輸出とのこと。)
画像出典:戸河内ウイスキー 中国醸造
そして2018年、洋酒づくりの新たな可能性へ挑戦するため、設備を新たに導入し、広島発のクラフト蒸留所「桜尾蒸留所(SAKURAO DISTILLERY)」を設立しました。
クラフトジンの「桜尾ジン」が、現在の主力商品ではありますが、ウイスキーにも力を入れており、「シングルモルト桜尾」「シングルモルト戸河内」国産の原酒のみで作り上げる「戸河内プレミアム(ブレンデッドウイスキー)」等様々な展開をしています。
画像出典:SAKURAO DISTILLERY | 広島が世界に贈る、クラフト蒸留所
所在地 | 〒738-8602 広島県廿日市市桜尾一丁目12番1号 |
アクセス | 【JR】山陽本線廿日市駅から南へ徒歩10分 【私鉄】広島電鉄宮島線広電廿日市駅から南へ徒歩8分 |
操業開始 | 1938年~1989年終了 2018年、新たに操業 |
公式HP | SAKURAO DISTILLERY | 広島が世界に贈る、クラフト蒸留所 |
見学 | 見学可。HPより要予約。 ※現在見学を休止中。(2020年12月29日) |
商品 |
桜尾蒸留所の代表的なスピリッツ
6-4.三宅本店 SETOUCHI DISTILLERY
「千福一杯いかがですか」のCMで知られる日本酒、「千福」を製造・販売する老舗蔵元、三宅本店は、チャレンジ精神に基づき、市場の変化に対応するために、2022年よりウイスキーの製造を予定している。
工場内で使用していなかった建屋を改築し、ウイスキー製造に充てる。樽や蒸留器にかけた費用は約1億円。
ウイスキー名は産地でもある「瀬戸内」とし、シングルモルトウイスキーを製造する予定。
灰ケ峰の伏流水を使用し、あえて濾過することなく、濃厚な味わいが特徴的なウイスキーを目指す。年間の生産量は230Lの樽100本分としている。
価格は700mlで5,000~6,000円、バーや業務用には卸さず、三宅本店のHPのみの販売。家飲み需要を取り込む。
蒸溜基やモルトなどの情報は公開されていないが、三宅本店は2021年9月に「クラフトジン 瀬戸内」をリリースしており、高い評価を得ているため、ウイスキー造りにおいても高いクオリティが期待できる。
現在公式サイトにてニューポット販売中。
所在地 | 〒737-0045 広島県呉市本通7-9-10 |
アクセス |
呉駅から徒歩約30分 吾妻1丁目バス停より徒歩1分 |
操業開始 | 2022年よりウイスキー製造開始 |
公式HP | 三宅本店 |
見学 | 要問合せ |
商品 |
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6-5.千代むすび酒造
1865年に創業、主に焼酎や日本酒の製造を行っていた千代むすび酒造がウイスキー製造免許を取得。クラフトジン「因伯人(いんぱくと)」、クラフトウォッカ「炎人(えんじん)」に続く洋酒造りに乗り出しました。
ウイスキーは、2021年6月に蒸留、樽詰めを行い、2024年秋頃に販売の見込み。
ウイスキー名は「蔵歩人(くらふと)」。3年熟成と7年熟成のシングルモルトウイスキーを計画しており、それぞれ3年熟成が7,000~8,000円程度、7年熟成が10,000円前後での販売を予定。
日本酒酵母とスコットランドのウイスキー製法を用いることで、唯一無二のウイスキー製造を目指す。
ミズナラ樽や桜樽などを使用しブレンドするが、シングルカスクの販売も予定。価格は12,000円程度。
現在はウイスキー蒸留所を持たないが、約2億円の投資でテイスティングコーナーや見学コースを併設した蒸留所を建設予定。
所在地 |
〒684-0004 鳥取県境港市大正町131 |
アクセス |
JR境港駅 徒歩2分 米子空港から車で15分 |
操業開始 | 2021年よりウイスキー製造開始 |
公式HP | 千代むすび酒造 |
見学 | 見学実施予定 |
商品 |
6-6. サクラオB&D SAKURAO YOSHIWA WHISKY PARK(仮称)
桜尾蒸留所が用地を獲得。
場所は、観光交流施設「吉和魅惑の里」敷地内。もともとはオートキャンプ、コンサートホール、温泉施設等を有する複合施設。
同施設は廿日市市が設置者として運営管理してきたが、すでに閉園。広さは約5650平方メートル。
同社は、『日本のものづくりの精神と地方文化の発信・教育を目的として、国内外のウイスキー愛好家はもちろん、新たなウイスキーファンを誘致できるウイスキー蒸留所併設型テーマパーク』とし、建設を進めている。
所在地 |
広島県廿日市市吉和132 |
アクセス |
R山陽本線宮内串戸駅より吉和行バスで約60分、魅惑の里入口バス停より徒歩8分。または山陽道廿日市ICより車で約60分。または中国道吉和ICより車で約15分。 |
操業開始 | 2025年秋竣工予定 |
公式HP | https://www.sakuraodistillery.com/news/detail-80.html |
見学 | 見学実施予定 |
商品 | ー |