Contents
1.北海道地方 / 2.東北地方 / 4.中部地方 / 5.関西地方 / 6.中国地方 / 7.四国地方 / 8.九州沖縄地方
3. 関東地方
3-1. 木内酒造 額田醸造所/八郷蒸溜所

1823年、茨城県那珂の地で創業した木内酒造は、清酒・菊盛をはじめ、焼酎やワイン、リキュール、クラフトビール「常陸野ネストビール」などを製造しています。
常陸野ネストビールを造るなかで、復活させた日本の幻のビール麦「金子ゴールデン」を活かして、2016年から常陸野ならではのウイスキーを造りを開始しました。熟成を経て直営店での提供を皮切りに、2019年4月、缶入りハイボールの商品化。
そして、ジャパニーズウイスキー造りをさらに追求するために、筑波山の麓に「八郷蒸溜所」を建設し2020年に操業開始しました。

所在地 | 〒315-0151 茨城県石岡市須釜1300-8 |
アクセス |
<電車> |
操業開始 | 2020年 八郷蒸留所 (額田醸造所は2016年から蒸留開始) |
公式HP | 木内酒造 八郷蒸留所 |
見学 | ー |
商品 | ー |
八郷蒸留所の代表的なクラフトビール
3-2. ベンチャーウイスキー 秩父蒸溜所
2008年に操業をスタートした秩父蒸溜所は、僅か数年で「イチローズモルト」として世界が注目するウイスキーメーカーとなりました。
創業者「肥土伊知郎」氏の父が経営していた「東亜酒造」は羽生蒸留所を所有してウイスキー製造を行っていました。肥土氏が2001年に引き継いだ時には経営不振となっており、2003年に「日の出通商」へ営業譲渡されます。その時にウイスキー事業からの撤退も決定され、貯蔵されていたウイスキーは廃棄される危機を迎えてしまいます。引き取り手探しに奔走し、笹の川酒造からの協力を得る事に成功し、貯蔵庫を間借りして羽生蒸留所に貯蔵されていたウイスキーを移動する事ができました。その後、笹の川酒造と共に羽生蒸留所の原酒を使ったウイスキーの販売を行う。
肥土氏は、2004年に㈱ベンチャーウイスキーを設立し、2007年に肥土氏自らの故郷でもあり、酒造りに適した環境でもある事より秩父にウイスキー蒸留所を完成させます。
ウイスキーフェスティバル2019出展の様子。これまでにリリースされた商品から一部の商品を試飲する事が出来ました。常時ブースは行列でイチローズモルトの人気の高さを表していました。
所在地 | 〒368-0067 埼玉県秩父市みどりが丘49 |
アクセス |
<電車> |
操業開始 | 2007年 |
公式HP | Chichibu Distillery Facebookページ |
見学 | プロ向けのみ。一般見学は行っておりません。 |
商品 | イチローズモルトミズナラウッドリザーブ、イチローズモルトダブルディスティラリーズ、イチローズモルト&グレーン…etc |
秩父蒸溜所の代表的なウイスキー
3-3. ベンチャーウイスキー 秩父第2蒸溜所
2018年、秩父蒸溜所から400m程離れた場所に秩父第二蒸溜所を操業しました。
第2蒸留所では、発酵槽をミズナラ材からフレンチオーク材へ変更。更に、ポットスチルを蒸気による間接式加熱から、ガスによる直火式加熱に変更しています。
アルコール換算生産量は、第1蒸留所が1日160リットルに対して、第2蒸留所は1日800リットルと約5倍の生産量となります。
現在は入手困難なイチローズモルトですが、第2蒸留所の操業開始により今後生産量が大幅に増え、商品の流通量も増えて来ることが予想されます。
3-4. 東亜酒造 羽生蒸溜所

ウイスキー市場の低迷により2000年でウイスキー製造を休止していた東亜酒造。経営不振で一度は操業停止したものの、主力の清酒がここ数年国内外で高い評価を得て経営基盤も徐々に安定してきたこともあり、ウイスキー事業再建を決意。
当時のポットスチルの手書きの図面が残っていたこともあり、以前と同じ製作会社に製造を依頼。様々な条件が揃ったことで、2021年2月に約20年ぶりに羽生蒸溜所を再開し、自社蒸溜を実施。3年後の出荷を目指す。

東亜酒造は4月11日~5月30日までの期間、「Makuake」にてクラウドファンディングを実施したところ、わずか3日で1,000万円以上の応援購入を集めた。
クラウドファンディングのリターンとして、羽生蒸溜所の復活を記念して樽に入れる前の「ウイスキーニューポット」や、今回限定でゴールデンホース【武蔵】【武州】の特別ラベル、ゴールデンホースのエンブレムを刻印したテイスティンググラス2種を用意した。
所在地 | 〒348-0054 埼玉県羽生市西4-1-11 |
アクセス | 最寄り駅からのアクセス/東武伊勢崎線「羽生駅」、秩父鉄道「羽生駅」より徒歩で5分 最寄りICからのアクセス/東北自動車道羽「羽生IC」より車で15分 |
操業開始 | 1946年~2004年10月(稼働は2000年まで)、2021年2月~再開 |
公式HP | 株式会社東亜酒造 |
見学 | 工場見学一時休止中。(2021年5月28日時点) |
商品 | ゴールデンホース武州、ゴールデンホース武蔵、ウイスキー歌舞伎 |
羽生蒸留所の代表的なウイスキー
3-5. 光酒造 鴻巣蒸溜所
2020年操業開始。鴻巣蒸溜所は東京駅から乗り換え無しで1時間の場所にある、都心部から最もアクセスしやい蒸留所になります。
建物はスコットランドを思わせる造りで日本にある今までの蒸留所とはまた違った雰囲気です。
マッシュタン(糖化槽)とポットスチル(蒸留機)はスコットランドのフォーサイス社製を使用。ポットスチルは2基で初留がランタンヘッド型で5,500ℓ、再留がバルジ型で3,600ℓ。まっすぐで低いネックと下向きのラインアームが特徴。ウォッシュバック(発酵槽)は全部で6基、すべてステンレス製を使用していて4~5日発酵させる。
現在は英国産の麦芽を使用。ノンピート麦芽、ピーテッド麦芽両方の仕込みを行っている。麦芽の粉砕比率(ハスク:グリッツ:フラワー)は2:7:1の割り合いで粉砕している。近い将来には鴻巣産の大麦を使用したい考えのよう。
熟成庫は1棟でダンネージ式、バーボンバレル熟成がメイン。
2025年以降の販売を目標に、時間をかけて生産に取り組んでいる様子