【神戸蒸溜所】蒸溜所詳細&クラウドファウンディング

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神戸蒸溜所

昨今、ジャパニーズウイスキーの価値が高騰し、日本中にウイスキー蒸溜所が増え続けておりますが、人気銘柄はボトル入手も困難な状況が続いております。それならば、新興蒸溜所の未来のウイスキーに投資してみるのはどうだろうか。とお考えの方は多いのではないでしょうか?

そんな方に紹介したい情報です。神戸蒸溜所のクラウドファウンディングが2024年8月8日から開始しました。夢のオーナーズカスクを手に入れるチャンスです。一口樽オーナーや、ニューメイクセットなどの少額での投資も受け付けております。蒸溜所の応援として投資する事も非常に意味のある事だと思います。

本記事で、蒸溜所詳細や会社の詳細、リターン品の詳細などをご確認頂き、更に、過去のジャパニーズウイスキーに関するクラウドファンディングの実績なども確認頂き、信頼性、将来性をご判断のうえ、クラウドファンディングに申し込んでみてはいかがでしょうか?

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1.㈱グロースターズとは?

神戸蒸溜所の親会社

会社名 株式会社グロースターズ
業務内容 酒類の製造及び販売、酒類の輸出・輸入及び販売、
水産物・農産物・畜産物・清涼飲料・加工食品の輸出販売、
酒類製造設備の輸入販売、酒類資材のデザイン・製造及び販売
所在地 〒651-0084 神戸市中央区磯辺通3-1-2 大和地所三宮ビル706

平成27年に貿易代行を主たる業務として創業、飲食料品の輸出、包装資材の輸入をメインに取り扱っている。

2.神戸蒸留所について

自然に囲まれた神戸の道の駅『フルーツ・フラワーパーク』。道の駅の名がついているが、施設にはホテルや温泉、プールや遊園地なども併設している複合娯楽施設。その中では名前のように花や果実を生育しており、その施設の一角、ブライズハウス内に神戸蒸溜所はあります。

神戸の新たな名産品を作ることを目指して、神戸蒸溜所を設立。2022年にウイスキー、ブランデーの蒸溜免許を取得。2022年10月14日操業開始。
山に囲まれた土地で一年を通して寒暖差が大きく、さらに多湿でもある自然環境でウイスキー熟成に向いた土地。

ウイスキー専用のポットスチルとブランデー専用の蒸溜機を併設。熟成樽はバーボン樽やシェリー樽を使用するほか、日本産のミズナラ、サクラなども使用していく。


画像出展:神戸蒸溜所公式HP

画像出展:神戸蒸溜所公式HP

蒸留機は初留2基、再留1基

 
写真左が、28年前に一度製造を止めたブランデー専用の蒸溜器。コニャックの製造でも使用される『アランビック・シャラント』(単式蒸溜器)、と呼ばれるフランス直輸入の蒸溜器。アランビック・シャラントは5000Lの初溜釜と2500L再溜釜。直火蒸留器。蒸留釜に直接1000℃以上の炎をあてて直接加熱する方法。原料の甘みを残し、柔らかで厚みのある香り、力強い原酒に仕上がります。
 
写真右が通常のウイスキー用のポットスチルで新しく導入されたもの。4000リットル容量の初留釜、2000リットル容量の再留釜の2基。ウイスキーの製造時以外にはジンも製造しており、現在すでに販売もされています。
 
 

3.クラウドファウンディング

今回のクラウドファンディングでは、直火蒸留と間接蒸留の原酒を比較できるセットや、自宅での熟成を楽しめるキットなど、さまざまなリターンが用意されています。

【神戸蒸溜所】ブランデーの歴史を持つ蒸留釜で、葡萄香るジャパニーズウイスキーを。|マクアケ – アタラシイものや体験の応援購入サービス (makuake.com)

3-1.NEWPOT 2024 200mlセット

ブランデー用に使用していた直火蒸留釜で蒸留した原酒と、新たに導入した銅製ポットスチルで蒸留した原酒のニューポットのセット。各200ml、度数63%。2本セットで応援購入金額は9,000円。

3-2.OWNER’S CASK Bourbon 1口オーナー

ブランデー用直火蒸留釜で蒸留した原酒をバーボン樽で熟成させ、3年後にジャパニーズウイスキーとして届けられる。700mlを度数50%に調整して出荷。応援購入金額は20,000円。

3-3.800ml樽キット+NEWPOT 2024 700mlセット

800mLのホワイトオーク新樽と700ml原酒のセット。自宅において熟成を行う、クラウドファウンディングでも珍しいタイプでの販売となっています。応援購入金額は

3-4.800ml樽キット+NEWPOT 2024 700mlセット

15Lのホワイトオーク新樽と15L原酒のセット。上記のセットの大きなバージョンです。応援購入金額は220,000円。

3-5. OWNER’S CASK OLOROSO Sherry cask 50L 

50L OWNER’S CASK  OLOROSO Sherry cask

コチラはオロロソシェリーカスクの50Lのカスクオーナーです。ノンピートモルトのウィスキーを3年以上、4年未満の好きなタイミングでボトリングが可能。応援購入金額は660,000円。

3-6.OWNER’S CASK Bourbon cask 100L 

50L OWNER’S CASK  OLOROSO Sherry cask

上記のバーボンバレル100Lの仕様。応援購入金額は1,200,000円

3-7.OWNER’S CASK Mizunara cask 225L

50L OWNER’S CASK  OLOROSO Sherry cask

上記のオーナーズカスクのミズナラ版。新樽か古樽かは不明ですが、新規蒸溜所でいきなりミズナラカスクのオーナーは珍しいと思われます。難しい木材なので、扱いや割れなどの可能性を考えると保証条件次第でしょうか。
応援購入金額は3,200,000円。

4.過去のウイスキーに関するクラウドファンディング

ジャパニーズウイスキー関連のクラウドファンディングは、2016年の三郎丸蒸溜所改修工事のクラファンを皮切りに、日本全国でたくさんの蒸溜所が蒸溜所設立資金、設備増設資金、材料調達資金などなど、様々な目的で実施してきました。参考までに一例を紹介します。

4-1.三郎丸蒸溜所

ジャパニーズウイスキーのクラウドファンディングの火付け役とも言えるのが、「三郎丸蒸溜所」稲垣貴彦氏による蒸溜所再建のクラファン。なんと支援総額3800万以上獲得
現在は、シングルモルト三郎丸シリーズも第四弾までリリースされました。ウイスキー製造量も今後更に増やしていくとの事で、順調に運営されています。

北陸唯一の蒸留所を改修し、ウイスキー好きが集まる見学施設へ! -...
1952年から若鶴酒造では今日までウイスキー造りを行ってきました。昭和初期の建物の「三郎丸蒸留所」を改装し、北陸初の見学ができるウイスキー蒸留所にします。また、銅製蒸留器を導入し、本格的なウイス... - クラウドファンディング READY...

4-2.飛騨高山蒸溜所

飛騨高山の舩坂酒造店が、再起をかけてウイスキー事業参入を試み、飛騨高山の廃校を利用してウイスキー蒸溜所設立の支援を募り、3762万円を獲得。現在、日々ウイスキー製造が続いております。

Makuake|飛騨高山の廃校をウイスキー蒸溜所へ、学びと笑顔あ...
プロジェクト概要 この度、舩坂酒造店は過疎により廃校となった小学校をウイスキー専門蒸留所「飛騨高山蒸溜所」として再生し、もう一度、笑顔溢れる空間によみがえらせることに挑戦します! 体育館が蒸溜所に。ステージには日本独自の鋳造蒸留器「ZEMO...

4-3.菱田蒸溜所

鹿児島県で焼酎造りを行っている天星酒造が、新たにウイスキー造りにチャレンジ。世界的にも高騰している熟成用の樽や輸送資材の費用調達を目的にクラウドファンディングを実施。約889万円を獲得。現在もウイスキー製造が続いています。

Makuake|【菱田蒸溜所】始動。無二の酒水と120年の蒸溜技...
販売はMakuakeが初!私たちが造る初めてのウイスキーをお愉しみください! みなさん、おやっとさぁ!「菱田蒸溜所」の小薗(こぞの)です! 私たちが働く「菱田蒸溜所」は鹿児島県大崎町の菱田にあります。もともとは天星酒造の名のもと、焼酎造りを...

4-4.ディ・トリッパーの蒸留所

北海道函館のウイスキーボトラーズブランド「BEHIND THE CASK」が、道産大麦モルトのみを主原料とする『ディ・トリッパー蒸留所』を新たに立ち上げる為の資金として、クラウドファンディングを実施。ウイスキー関連のクラファンでは最高額の6377万円を獲得。現在もウイスキー製造が続いています。

函館のウイスキーブランドが挑戦する道産大麦モルト100%の小さな...
北海道函館のウイスキーボトラーズブランドである「BEHIND THE CASK」が、道産大麦モルトのみを主原料とする『ディ・トリッパー蒸留所』を新たに立ち上げる

5.まとめ

新規の蒸溜所がクラウドファウンディングを行うことは今では珍しいことではありませんが、開始してすぐに目標金額を達成する蒸留所も多く、国内新規蒸溜所への期待感を感じることが出来ます。

また、ブランデー蒸溜窯の直火というかなりウイスキーラバーには気になる内容の蒸溜所でもありますので、どのようなニューポットに仕上がるのか楽しみです。

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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.46 2024年10月号

【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第1弾]」
【第2特集】
「ガロア的 東京のバー、パブ巡り」
【連載】
「ジャパニーズクラフトの開拓者たち」
前号からスタートしたこの連載。第2回では厚岸蒸溜所の樋田恵一氏を編集長がインタビューします。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
自身の知識の少なかった日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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