【レビュー】許田 シングルカスク シェリーカスクフィニッシュ Cask No.4605

ウィスキーレビュー
ウィスキーレビュー
ヘリオス酒造

沖縄にヘリオス酒造が手掛ける少量生産のシングルモルト,シングルカスク,カスクストレングスの許田。商品の特徴、レビューを紹介。

ヘリオス酒造・許田蒸留所のシングルモルトジャパニーズウイスキー「許田シングルカスク」。2年ぶりの新作入荷となりました。

コンセプトは「樽の個性を最大限に愉しむ」

今まではイベントや直営店のみでの販売でしたが、オンライン販売50本限定が復活し、すでに完売したようです。即完売してしまいましたが、オンラインショップ完売後、何度か再販売された経緯があるので買いそびれてしまった方は「再入荷おしらせ」をしておきましょう。

スポンサーリンク

1.商品名と写真

許田 シングルカスク シェリーカスクフィニッシュ Cask No.4605
Single Cask KYODA  Sherry Cask Finish  Cask No.4605  

2.特徴

許田蒸留所「シングルカスク」第3弾シェリーカスクフィニッシュ

英国産のピート麦芽を原料とし、2020年に許田蒸留所で仕込み・蒸留を行ったモルトウイスキーをオーク樽で3年間熟成させ、マスターブレンダー照喜名重智が厳選した一樽を、ウッドフィニッシュ製法にて更にひと手間加え後熟させました。

後熟に使用したのは弊社会長松田亮が自らシェリーの本場スペインに赴き、出会った、特別なオロロソシェリー樽。

樽出しのカスクストレングス、ヘリオス酒造「許田ブランド」へのこだわりが反映されたノンチルフィルタード(Non chill-filtered)・ノンカラード(Non coloured)。

許田シングルカスクシリーズ第三弾をお待ちいただいておりました皆様に、是非味わっていただきたい商品に仕上がっております。

販売数の制限はございますが、この機会にCask No.4605の個性をご堪能いただけましたら幸いです。

引用:ヘリオス酒造オンラインショップ

2-1.テイスティングノート

香り イチジク、赤ワインコルク、古紙、ハチミツ梅、チョコバナナ
味わい 塩レモン、スモークしたパイナップル、クローブやナツメグ、オーキー
余韻 南国的な湿り気のある甘さと香り、塩味とスモークが長く残る

2-2.商品スペック

アルコール度数 59.7%
酒別 シングルモルトジャパニーズウイスキー
樽酒 オーク樽熟成、オロロソシェリー樽にて追熟
内容量 700ml
販売本数 不明。オンラインショップは限定50本
希望小売価格 17,600円(税込)

3.受賞歴

現時点での受賞歴はありません。

4.価格

4-1.メーカー希望小売価格

  

商品名 許田シングルカスク ラムカスクフィニッシュ
容量 700ml
希望小売価格 税込:17,600円

4‐2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、出品は確認できませんでした。(※2025/1/29時点)

4-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションは、現在出品されていないようです。(※2025/1/29時点)

4-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでは16,000円で出品がありました。 (※2025/1/29時点)

4-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:4,950円 30ml:3,300円、15ml:1,650円 などの少量でも提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

5.メーカー

ヘリオス酒造株式会社

設立 1961年
本社所在地 〒905-0024 沖縄県名護市字許田405
所有蒸留所 ヘリオス酒造蒸留所

6.蒸留所

許田蒸留所

所在地 〒905-0024 沖縄県名護市許田405
操業開始 2016年(ウイスキー製造再開)

現在6種類の酒類製造免許を持つヘリオス酒造は、百年先につながる酒造りを追求する中で「地域に根差した酒のエンターテイナー」をモットーに、多種多様な商品を展開しています。
酒造りでまずこだわりたいもの、それは「水」。豊かな自然と清らかな水を求めたどり着いたのが沖縄県名護市許田(きょだ)。許田は、太古の昔から続くやんばるの森に囲まれた「水の都」と呼ばれてきたところです。年間を通じて湿潤なやんばる地方は降雨量も多く、森に降った雨は土のミネラルを蓄えながら地中深く深くへしみ込み、ゆっくり時間をかけて川へ送りだされます。ヘリオス酒造の酒は裏手を流れる川の上流の清らかな天然水を使って仕込まれています。
代表する商品は泡盛の古酒「くら」。1991年の発売から30年経った今でも親しまれ続けるロングセラー商品です。
ウイスキーでも同名の「くら」を販売しています。

■主な沿革
1961年 那覇市に(資)太陽醸造を設立。沖縄産のサトウキビを原料としたラムを製造
1963年 ウイスキーの製造開始
1969年 社名をヘリオス酒造株式会社に変更
1972年 本社・工場を現在の名護市字許田に移転
1991年 洋酒事業で培った樽熟成の技術を活かし、オーク樽熟成の泡盛、古酒「くら」を発売

などなど、歴史ある酒造メーカーです。詳しい沿革はこちら

画像出展:ヘリオス酒造公式HP

許田蒸留所の情報はこちら↓もご覧ください。

メーカー(蒸留所) ヘリオス酒造 | ジャパニーズウイスキ...
「ヘリオス酒造」の記事一覧です。

7.まとめ

南国のシェリー感が非常によく現れており、ピートも程よく乗っていて非常に複雑で味わい深い構成となっております。原酒、気候、熟成環境など、南国特有の雰囲気がシェリーフィニッシュにマッチしているように感じます。

生産本数自体が多くないため、飲める機会は稀だとは感じますが、多くの方にお試しいただきたい蒸溜所の一つです。

今後のリリースにも注目です。

■「許田」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

【レビュー】許田シングルカスク2021 Cask No.4248
フルーティーで甘さがメインの仕上がり。ピートは余韻に少し感じるほどで、香りから味わいまで甘く、わずかに塩のしょっぱさが後から出てくる
【レビュー】シングルモルトウイスキー「許田〈きょだ〉カスクストレ...
沖縄県のヘリオス酒造より、2020年12月31日発売「シングルモルト許田カスクストレングス2020」。英国産のピート麦芽を原料とし、2017年に自社で仕込み・蒸留を行ったモルトウイスキーをホワイトオーク樽で3年間熟成させた沖縄初のシングルモルトウィスキー。

スポンサーリンク

最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.47 2024年12月号

【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第2弾]」
【第2特集】
「日本のクラフト蒸留所最前線」
今号では北海道の厚岸と苫小牧、そしてクラフト蒸留所に麦芽を供給する中標津のクラフトモルティング社についても紹介します。さらに三島のウォータードラゴンと、ZEMONⅡが稼働する飛騨高山蒸溜所も再訪。
【連続ロングインタビュー】
第3回 ガイアフロー静岡蒸溜所 中村大航氏
【特別リポート】
遊佐蒸溜所の挑戦
第二期リニューアルが完了したサントリー白州蒸溜所

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
土地それぞれの風土から様々な味わいが作り出される日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

Ryuhei Oishiをフォローする
タイトルとURLをコピーしました