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本記事でお伝えしたい事
- サントリーは、山崎の多彩な原酒の作り分けを伝えるシリーズの一環として、ミズナラ樽のウイスキーの2022年版を発表する準備をしています。
- 多彩な原酒の作り分けシリーズは直近では2020年の発売が最後となり、ピーテッドモルト、スパニッシュオーク、ミズナラ、ボルドーワイン、パンチョンの5つの異なるスタイルで作られました。
- シングルモルトウイスキー「山崎」ミズナラ 2022 EDITIONの発売により、他の4つのスタイルがすぐに発表されると思います。(更新情報:スパニッシュオーク、パンチョン、ピートモルトスタイルの山崎のレーベルがリリースされました。)
- しかしながら、これは大きな関心を呼び起こすと考えられる。更に、価格も安くなるとは思えません。前回のリリースでは、1本11000円でした。また、これらにはビンテージ表記が無い事にも注意するべきではないかと思います。
- 今回も入手困難な商品になると思われます。
2022年の最初の週、山崎蒸溜所では、日本人が好きなミズナラ樽を使用した新しい山崎2022EDITONを発表しました。このボトルは山崎の多彩な原酒の “造り分け “セレクションの一つとなっているようです。
では、詳しく見ていきましょう。
ミズナラ樽は、シングルモルト山崎にとって欠かせない原酒の一つ。
まず最初に、ミズナラについて簡単におさらいしておきましょう。日本原産であり、ジャパニーズオークとも呼ばれ、水分を多く含むことからウォーターオークとも呼ばれます(日本では木までしっかり保湿されている)。そのため、樹齢200年以上の古木でないと、樽にするための太く、まっすぐな切り口を作ることができません。そのため、樽の材料として使える太くまっすぐな切り口を作るには、少なくとも樹齢200年以上の木が必要となります。それでもミズナラ樽は漏れたり割れたりしやすいのが特徴です。
では、樽材として使いにくいのに、なぜそこまでしてミズナラを使うのか。それは、ミズナラが白檀やお寺のお香のような独特の香りを持ち、さらにココナッツや軽い柑橘系の香りを伴う、いわゆる「伽羅(キャラ)」と呼ばれる香りを与えるからでです。山崎はこの香りをうまく使い、ジャパニーズウイスキーといえばミズナラ、と言われるまでになりました。
山崎蒸溜所は、日本有数のスピリッツメーカーであることから、保存に制限のあるミズナラ材の使用を自治体から特別に許可されています。
しかし、ミズナラ材は、ウイスキーに十分なボディがなかったり、適切な熟成が行われなかったりすると、刺激的な風味を与えてウイスキーを台無しにすることでも知られている(一般的には、ミズナラ特有の風味を持ち、かつまろやかになるには、20年間はミズナラ樽で熟成させる必要があると言われている)。
それが、ラベルに記載されたキーワードである「Tsukuriwake」セレクションにつながる。
“Tsukuriwake”の意味を紐解いていきしょう。
そもそも「つくり分け」とは、「多様性の哲学」を意味する言葉です。ウイスキーに置き換えると、異なる風味をブレンドして、バランスのとれた調和されたウイスキーをつくることである。
サントリーが作る山崎にとって「つくり分け」は、「水」「四季」「熟成樽」「人の輪」と並ぶウイスキーづくりの柱であり、非常に重要なものです。
「サントリーウイスキーの蒸留所では、世界で最も多い100種類以上のモルトウイスキーを生産しています。
サントリーは、発酵技術、銅製の巨大なポットスチルの形状や大きさ、使用する樽の種類の多様性によって、多様性を可能にしています。多様性がサントリーウイスキーの複雑で繊細な味わいを生み、豊かさと調和を生み出しているのです」。
ラベルにある「Tsukuriwake Selection」という言葉に戻ると、ミズナラ樽を使用したこのボトルは、おそらく山崎の多様なスタイルを強調するためにボトリングされた一連のボトリングの中のひとつのスタイルに過ぎず、それらが調和して理想の山崎ウイスキーを造り上げるのだろうと思います。
ピーテッドモルト、スパニッシュオーク、ミズナラ、ボルドーワインカスク、パンチョンの異なる5種類の原酒。この5種類のスタイルがブレンドされ、「山崎」が誕生しました。
ここでは、2020 Editionを取り上げています。
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2022年の「ミズナラ樽 Tukuriwake selection」の発売を皮切りに、「ピーテッドモルト」「スパニッシュオーク」「ボルドーワインカスク」「パンチョン」の4種類のボトリングが登場する予定だそうです。前回の内容が繰り返さる事が前提ですが。
更新情報:スパニッシュオーク、パンチョン、ピーテッドモルトを使用した「山崎」のラベルが公開されました。こちらをご覧ください。
私たちの見解
これは、以前から発売されていたとしても、確かに魅力的なニュースです。ウイスキーを縦断的に見ると、ブレンデッドからシングルモルト、そしてシングルモルトを構成するさまざまな原酒のスタイルへと、ウイスキーを構成する各要素を明確に分離する方向に進んでいることがわかります。従って、ウイスキーを構成する要素を味わう機会は、常に大きな関心を集めているのです。
ウイスキーがどのように作られ、どのように異なる表現がなされ、どのように組み合わされるのか、さまざまに混ざり合い、分解され、積み重なり、それぞれが際立った個性を持つのか。ウイスキーの構成を紐解き、現行品とは異なる非定形的な味を楽しむことは、私達の好奇心を満たしてくれます。
とは言え、山崎2022Editionは目を見張るような金額になりそうです。一昨年発売された2020Editionの例でいえば、2万ドル(約230万円)は覚悟しておいたほうがいいでしょう。更に、これらにはビンテージの表記が無いので、熟成年数を規定しないウイスキーとしては非常に高額になります。是非、お近くのBARでお試しください。
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乾杯
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