【レビュー】シングルモルトジャパニーズウイスキー瀬戸内 オロロソシェリーシングルカスク

ウィスキーレビュー
ウィスキーレビュー
SETOUCHI DISTILLERY

広島県呉市のSETOUCHI DISTTILLERYからシングルモルト第一弾が発売。
瀬戸内の気候が育むウイスキーをレビュー。

スポンサーリンク

1.ボトルとラベルの写真

シングルモルトジャパニーズウイスキー瀬戸内 オロロソシェリーシングルカスク
Single Malt Japanese Whisky SETOUCHI Oloroso Sherry Single Cask
   

2.シングルモルトジャパニーズウイスキー瀬戸内 オロロソシェリーシングルカスクの特徴

ひと樽ごとの個性を活かしたシングルモルト・シングルカスクのジャパニーズウイスキー

厳選したノンピート麦芽、ミネラルを豊富に含む地元・呉の独立峰「灰ヶ峰」の伏流水を使用。長年培った日本酒造りの技を活かし、複数の酵母で通常の1.5倍の時間をかけて発酵させることで芳醇な香りを引き出しました。蒸留した原酒は瀬戸内の四季を通じてオロロソシェリー樽で3年以上熟成。着色や冷却濾過をせず全てシングルカスクでボトリングすることで、瀬戸内の自然を感じる奥深い風味と豊かな香りを閉じ込めています。

引用:SETOUCHI DISTTILLERY公式HP

2-1.テイスティングノート

香り ドライレーズン、オロロソ的な酸化熟成感のある香り、マヌカハニー
味わい はちみつ、貴腐ワイン、塩クラッカー、ライム様の酸味
余韻 酸味の後に香ばしい塩味と蜂蜜様の甘さが長く残る

2-2.商品スペック

アルコール度数 47%
酒別 シングルモルトジャパニーズウイスキー
樽種 オロロソシェリー樽
内容量 700ml
販売本数
希望小売価格 9,350円(税込)
発売日 2025年10月6日

3.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

4.定価とネット上の価格

4-1.メーカー希望小売価格

商品名 シングルモルトジャパニーズウイスキー瀬戸内 オロロソシェリーシングルカスク
容量 700ml
希望小売価格 9,350円(税込)

4-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は10,000円程で出品されています。(※2025/10/27時点)

4-3.ヤフーオークション落札価格 

ヤフーオークションでの落札価格は、定価前後での出品が確認できました(※2025/10/27時点)

4-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon 

Amazonなどの通販サイトでは、定価での販売が確認できました(※2025/10/27時点)

4-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯45ml:2,640円、30ml:1,760円、15ml:880円などの少量でも提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

5.SETOUCHI DISTILLERYとは?

蒸留所名 SETOUCHI DISTILLERY
所在地 〒737-0045 広島県呉市本通七丁目9番10号
操業開始 2022年

「千福一杯いかがですか」のCMで知られる日本酒、「千福」を製造・販売する老舗蔵元、三宅本店は、チャレンジ精神に基づき、市場の変化に対応するために、2022年よりウイスキーの製造を開始。
瀬戸内から世界に向けて発信したいとの想いから、SETOUCHI DISTILLERYと名付けられた。

工場内で使用していなかった建屋を改築し、ウイスキー製造に充てる。
樽や蒸留器にかけた費用は約1億円。ウイスキー製造用の設備は中国製を使用。マッシュタンはステンレス製、発酵槽もビール用のステンレス製。初留はポットスチル、再留はハイブリットスチルで行う。
蒸溜所建設発表から1年程で蒸溜を開始しており、中国からの設備は実にスピーディーに納品が可能であることが判明。

ウイスキー名は産地でもある「瀬戸内」とし、シングルモルトウイスキーを製造する。

灰ヶ峰という標高737mの独立峰の伏流水を地下60Mから井戸で汲み上げて使用。硬度50~60mg/Lとほどよくミネラルを含む上質な水は軟水に分類され、口当たりがやわらかくまろやかで飲みやすい。年間の生産量は230Lの樽100本分としている。

2021年9月には「クラフトジン 瀬戸内」をリリースし、高い評価を得ている。

 画像引用:公式Facebook

4.まとめ

造りも発酵期間は4日ほど、と少し長く3年熟成ではありますが、シェリーのホグスヘッドでの熟成により、年数よりは柔らかく、熟成感を感じれらます。さらに熟成を重ねることで円熟な甘みが際立つのではないでしょうか?

中国製のスチルは他ではほかの蒸溜所で使用実績がなかったため、どのような仕上がりが気になっておりましたが、造りが丁寧なだけにスチルからの際立った印象は感じませんでした。

原酒は軽やかながらホグスヘッドシェリーの樽感がしっかりと感じられる1本です。

スポンサーリンク

最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.52 2025年10月号

【巻頭特集】
日本のクラフト蒸留所最前線2025
計画段階も含めるとついに130ヵ所近くになった国内クラフト蒸留所から、今回は7ヵ所をピックアップ。
ベンチャーウイスキーの苫小牧グレーンウイスキー蒸留所のほか、ガロア初公開となる蒸留所も紹介。
●掲載蒸留所
玉野アセンド蒸留所/高藏蒸留所/伊勢蒸留所/泉州蒸溜所/久住蒸溜所/サワマチ蒸溜所/馬追蒸溜所/苫小牧蒸溜所

サントリーの伝統が息づく「工房」へ

The Tasting 話題の30本
飲んで謎解き!? 土屋守の今、飲むべきボトル

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
土地それぞれの風土から様々な味わいが作り出される日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

Ryuhei Oishiをフォローする
シェアする
タイトルとURLをコピーしました