【レビュー】SHINDO EXPERIMENTAL 01(新道蒸溜所)

ウィスキーレビュー
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新道蒸溜所

福岡県朝倉市の蒸溜所『新道蒸溜所』より、蒸溜所初となるシングルモルトが発売開始。商品レビューと共に紹介。

江戸時代より続く福岡県の老舗酒造『篠崎』。同社が2021年8月に稼働を開始したのが『新道蒸溜所』です。

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1.ボトルとラベルの写真

SHINDO EXPERIMENTAL 01

2.SHINDO EXPERIMENTAL 01の特徴

株式会社 篠崎 SHINDO LAB(本社:福岡県朝倉市比良松)の運営する新道蒸溜所は、蒸溜所としてのファーストリリースとなるシングルモルトジャパニーズウイスキー「SHINDO EXPERIMENTAL 01」を、6月14日(土)より全国一斉で発売を開始いたします。

「THE QUEST FOR THE ORIGINAL(独創性の追求)」を理念に掲げ、200年以上にわたって酒造りを行ってきた篠崎の新たな挑戦の場として、2021年より福岡県朝倉市の「新道(しんどう)」と呼ばれる地域で、約5500坪の広大な敷地でウイスキーの製造を続けてきた、新道蒸溜所。

私たちは、これから「EXPERIMENTALシリーズ」にて歩みを始めて参ります。

EXPERIMENTALとは「実験的な」という意味です。

私たちは、ジャパニーズウイスキーの先人の皆様への多大なる敬意を有しております。

だからこそ 私たちは「あくまで新人として、謙虚さを持った挑戦者として」第一歩を踏み出していきたいと思っております。今回のファーストリリースに関しても、「完成品なんておこがましい。現在自分たちができうる最高のご提案をさせていただこう」という前提があります。

そのような意味合いを込め、今後 数年間この「EXPERIMENTALシリーズ」として「王道にして新道」という私たちのフィロソフィーを追求するため歩み出します。

引用:新道蒸溜所公式HP

2-1.テイスティングノート

香り カシュージュース、水あめ、バターサンド、ゴールデンキウイ
味わい クリームドーナツ、ミルクキャラメル、樽由来のスパイス感
余韻 温かみのある甘さとスパイシー感が長く残る

2-2.商品スペック

アルコール度数 50%
酒別 シングルモルトウイスキー
樽種 バーボン樽主軸、ミズナラ樽、オロロソシェリー樽、リフィル スコッチ
内容量 700ml
販売本数 10,000本
希望小売価格 14,300円(税込)
発売日 2025年6月14日

3.受賞歴

現時点での受賞歴はありません。

4.定価とネット上での価格

4-1.メーカー希望小売価格



商品名 SHINDO EXPERIMENTAL 01
容量 700ml
希望小売価格 14,300円(税込)

4-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、16,200円~20,000前後となっています。(※2025/6/19時点)

4-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションは、落札はまだありませんが、定価にて出品があります。(※2025/6/19時点)

4-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでも、15,000円前後で販売されています。 (※2025/6/19時点)

4-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:4,290円30ml:2,860円、15ml:1,430円などの少量でも提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

5.メーカー

株式会社 篠崎

本社所在地 〒838-1303 福岡県朝倉市比良松185番地
所有蒸留所 新道蒸溜所 朝倉蒸溜所

6.蒸溜所情報

新道蒸溜所(SHINDO DISTILLERY)

所在地 838-1303 福岡県朝倉市比良松626-1
操業開始 2021年

新道蒸溜所のコンセプトは「THE QUEST FOR THE ORIGINAL」。”世の中に普通にあるものではなく、これからのスタンダードになるものを追求してしたい”とし、原料処理から糖化、もろみの育成、蒸溜と、それぞれの工程に化学的根拠をもち、目指す香りの成分をしっかりと構築し、織り込んでいく原酒造りを行う。

甘酒の「国菊」、麦リキュール「朝倉」、焼酎等も手掛けている福岡県朝倉市の老舗蔵元「篠崎」の新しいプロジェクトとしてウイスキー事業を開始。2021年5月に建屋完成、8月から蒸留を開始。三宅製作所のポットスチルを使用。
「およそ200年の酒造りのノウハウを活かし、今までにない日本のウイスキーを目指す」という。
福岡県初のクラフト蒸留所として3年後から出荷開始予定。年間出荷本数20万本を目指す。
将来的には発酵時に使用する桶や熟成時に使用する樽も自社林の木材を使用して作成していく予定としています。

同地区に朝倉蒸溜所というジンの蒸溜所も所有。

新道蒸溜所の詳細はこちらの記事もご覧ください。

404 NOT FOUND | ジャパニーズウイスキーディクショ...
Japanese Whisky Dictionary

7.まとめ

新道蒸溜所では、まさに“LABO=実験室”と呼ぶにふさわしい設備と管理体制のもと、ウイスキーづくりが行われています。
発酵には清酒酵母や焼酎酵母などを使用し、吟醸香様のエステルや、フルーティでミルキーなラクトン香というものが生み出されます。

ノンピートながら、樽の構成で複雑さが感じられます。全体的には非常に明るくフレッシュな印象のウイスキー。

是非お試しください。

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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.50 2025年6月号

『ウイスキーガロア』6月号、巻頭特集はシングルモルトを世界に知らしめたディアジオ特集・後編。
メーカー別に蒸留所を集成・徹底解説する新シリーズ「スコッチ蒸留所名鑑」を始動。
第1弾ではスコットランドに30の蒸留所を擁するディアジオ社が登場!
最新号ではスペイサイド・アイラの20蒸留所を一挙掲載します。
[巻頭特集]
スコッチ蒸留所名鑑 [第1弾 ディアジオ 後編]
ディアジオ社の蒸留所を一挙紹介 <スペイサイド・アイラ編>
カードゥ/モートラック/クラガンモア/グレンエルギン/ローズアイル/カリラ/ラガヴーリン/ポートエレン/オスロスク/ベンリネス/ダルユーイン/ダフタウン/グレンダラン/グレンロッシー/マノックモア/リンクウッド/インチガワー/ストラスミル/グレンスペイ/ノッカンドオ
◆Chinese Whisky ――国家級 中国威士忌 最新事情
叠川(チュアン)蒸留所/沃林(オーリン)クーパレッジ/青島(チンタオ)蒸留所
◆日本のクラフト蒸留所最前線
新道蒸溜所/朝倉蒸溜所
◆ジャパニーズクラフトの開拓者たち[第6回] 小正嘉之助蒸溜所 小正芳嗣氏

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
土地それぞれの風土から様々な味わいが作り出される日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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