【レビュー】マルスウイスキー 西郷どん

ウィスキーレビュー
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津貫蒸溜所

2018年、明治維新から150年後を記念して本坊酒造より作られた「西郷どん」
著作権の理由から「せごどん」では無くストレートに「さいごうどん」と読みます。
マルスウイスキーの生みの親、岩井喜一郎氏は明治生まれかつ、現在鹿児島県に蒸留所を持ち、大河ドラマでも人気となれば本坊酒造としては「西郷どん」を作るのに打ってつけの機会であったと言えるでしょう。
鹿児島のヒーロー「西郷隆盛」の名前を冠したウイスキーはどんな味がするのでしょうか。

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1.メーカー

本坊酒造株式会社

設立1872年
本社所在地〒891-0122; 鹿児島県鹿児島市南栄三丁目27番地
所有蒸留所マルス信州蒸溜所、マルス津貫蒸溜所

2.蒸留所

マルス津貫蒸溜所

所在地〒899-3611 鹿児島県南さつま市加世田津貫6594
操業開始2016年

南さつま市加世田津貫。ここ薩摩半島南西の緑溢れる山あいの中に佇む、本土最南端のウイスキー蒸留所「マルス津貫蒸溜所」

薩摩半島南西部に位置する津貫は、万之瀬川支流の加世田川に沿って長くのびている盆地にあります。東を蔵多山(475m)、西を長屋山(513m)の山々に囲まれ、地形が盆地状のため、夏は暑く、冬の寒さは、南薩摩にあっては、ことのほか厳しい地域です。
良質な水資源(蔵多山湧水)もあり”天の恵み”といっていいほどの自然環境を有し、山の傾斜地を有効に利用したみかん栽培も盛んで、”津貫みかん”として知られています。
温暖な気候と良質な水資源に恵まれる津貫は、本坊酒造発祥の地。薩摩を代表する特産物「さつま芋」を使って焼酎造りを始めてから百有余年、この土地の水と気候風土を知り抜き、酒造りの伝統を今に伝える津貫の地で、ウイスキー造りに取り組んでいます。
引用:マルス津貫蒸溜所公式HP

画像出展:マルス津貫蒸溜所公式Facebook

マルス信州蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。

津貫蒸溜所 | ジャパニーズウイスキーディクショナリー
Japanese Whisky Dictionary

3.商品名と写真

西郷どん
saigodon

4.特徴

維新の英傑「西郷隆盛」をイメージして、マルス津貫蒸溜所ブレンダーがアレンジしたブレンデッドウイスキー。 度量の大きさを思わせる、柔らかい味わいとモルト由来の力強さを感じるウイスキーに仕上げた。
2018年の明治維新150周年を記念した2018年だけの期間限定商品です。
西郷隆盛を意識したというだけあり、ブレンデッドにも関わらずどっしりと飲みごたえのあるウイスキー
公式サイトにもある通り、やや加水またはロックで飲むと味が均一化され、バランスよく楽しめる。

4-1.テイスティングノート

香り原酒由来の甘い香りとチョコレートの深く甘い香り
味わいアルコールの刺激、木の渋さと独特な甘味に柑橘系のピールを思わせる苦味
余韻

ウッディさと柑橘系のピールの苦味がしっとりと続く

引用:MARS WHISKY/マルスウイスキー 西郷どん

4-2.商品スペック

アルコール度数40%
酒別ブレンデッドモルトウイスキー
樽種ホワイトオーク樽
内容量700ml
販売本数
希望小売価格2,750円(税込)
発売日2018年4月20日

5.受賞歴

現在受賞歴はありません

6.価格

6-1.メーカー希望小売価格

商品名マルスウイスキー 西郷どん
容量700ml
希望小売価格2,500円(税込:2,750円)

6-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、3,000円~5,000円前後となっています。(※2021/2/25時点)

6-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションでの落札価格は、最安590円、最高7,500円、平均3,071円(※2021/2/25時点より過去120日間の統計情報) 
最安の590円は焼酎、最高の7,500円は4本セットでの販売でした。
プレ値は付いていませんが数は確実に少ないですコレクションに加えるなら今のうちかと思います。

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでも、2,500円前後で販売されています。 (※2021/2/25時点)

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1、45ml:1,320円で提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

7.まとめ

竹鶴政孝氏が日本のウイスキーの父と言われていますが、岩井喜一郎氏が竹鶴氏をスコットランドに送り出していなければ、日本のウイスキーは今日までこのように発展していなかったかも知れません。
岩井氏死去の後に岩井氏に敬意を表し岩井トラディションを発売したり、本坊酒造は先人達へのリスペクトに溢れた商品が多く感じます。
その一方で、ハバネロ入りの激辛スピリッツやボンタンアメのリキュール、ジャパニーズジン、そして今回の「西郷どん」等バラエティに富んだラインナップで味も見た目も楽しませてくれます。
新しい技術、新しい知識やカルチャーをどんどん吸収していく本坊酒造は、日本の夜明けを夢見た維新志士達に近しいものを感じてしまいます。

「本坊酒造」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

【レビュー】ザ・ラッキーキャット チョコ
猫好きの本坊酒造社長にちなんで6年前から販売された「Lucky Catシリーズ」。今回で第六弾の「ザ・ラッキーキャット チョコ」は、好奇心旺盛でおてんばな性格の雌猫チョコをモチーフに、ポートパイプで追加熟成。カカオやクッキー思わせる香ばしく甘いのが特長のウィスキー。
【レビュー】シングルモルト津貫ピーテッド
2016年の開設から5年目を迎えた鹿児島県の本坊酒造が運営するマルス津貫蒸留所より、2021年1月18日発売の「シングルモルト津貫ピーテッド」。2016年に蒸留し、バーボンバレルで熟成されたピーテッドモルト原酒を主体にヴァッティング。
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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.42 2024年2月号

【巻頭特集】ウイスキーの聖地 アイラ島の“現在”を読み解く
アイラ島のウイスキーは、昔から「アイラモルト」という独自のカテゴリーを与えられてきた。現在9ヵ所の蒸留所があり、さらに2つの新蒸留所計画が発表されている、この小さな島を改めて紹介。
また、現在入手可能なウイスキー8種を土屋編集長が飲み比べる。
●掲載蒸留所
ボウモア、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、カリラ、ブナハーブン、ブルックラディ、キルホーマン、アードナッホー

【第2特集】北アイルランドのウイスキー
世界の五大ウイスキーのなかで、いまもっとも伸びているのがアイリッシュ。ブームを牽引する北アイルランドの最新情報をリポート。
●紹介ウイスキー
ブッシュミルズ、エクリンヴィル、グレンズ・オブ・アントリム、ヒンチ、キルオーウェン、マコーネルズ、ショートクロス、タイタニック・ディスティラーズ、トゥー・スタックス

【蒸留所リポート】
2023年に100周年を迎えたジャパニーズウイスキー。その第一歩が踏み出され、昨年リニューアルしたばかりのサントリー山崎蒸溜所を取材。そのほか月光川蒸留所や、個性的なツアーを行っている八郷蒸溜所&安積蒸溜所も紹介。

【インタビュー】
ワイルドターキーのマスターディスティラーであるエディー・ラッセル氏と、その息子ブルース・ラッセル氏を編集長がインタビュー。またフィンランドで自国ライ麦にこだわったウイスキーを造るキュロ蒸留所のミイカ氏にも話を聞いた。

【特集】
ウイスキーフェスティバル2023 in TOKYO、ウイスキーコニサークラブ新潟蒸留所ツアー、下田ウイスキーフェスリポート。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
万代 竜一

福岡県福岡市出身
福岡にある中洲のBARで14年間修行後、俳優業での活動の拡大も兼ねて2018年上京。俳優佐藤二朗氏作の舞台にて東京初舞台を踏む。特技はギターとビール好きが高じてビール銘柄をブラインドで当てられる事。
最初はウイスキーを飲み慣れておらず苦手だったものの、深く知るにつれて作っている人達の想いが強い事に感銘を受けて、作り手の方達を知ってもらえる一助になれば、と思いJWDに参加。現在はウイスキーが大好き。

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