東亜酒造が羽生蒸溜所ビジターセンターを5月16日グランドオープン見学予約受付開始
株式会社東亜酒造(本社:埼玉県羽生市 代表取締役:仲田恭久)は、2025年4月17日に2021年に蒸溜を再開させた羽生蒸溜所の見学施設「羽生蒸溜所ビジターセンター」を2025年5月16日にグランドオープンすることを発表し、羽生蒸溜所サイト内の見学ツアー予約フォームにて予約受付を開始しました。

1.羽生蒸溜所ビジターセンターについて

羽生蒸溜所の再開にあたり、当初の計画ではお客様に見学、商品の試飲や購入いただける施設整備も計画しておりましたが、再開した2021年はコロナ禍で先行き不透明な状況もあり、まずはウイスキー造りを優先しスタートいたしました。
2024年夏からは、整備を停止していた見学施設整備に着手し、ウイスキーの製造工程を展示パネルと共に見学できる見学コース、蒸溜所ならではなテイスティングができるゲストルーム、ウイスキーに限らず東亜酒造が手掛ける清酒、リキュールなどを販売するショップから成る、羽生蒸溜所ビジターセンターが完成しました。
QRコードを読み取ることで4か国語に対応したウイスキーの工程説明パネル、売店は酒税、消費税免税対応とするなど訪日外国人旅行者に対応した施設整備を行いました。PR TIMES 羽生蒸溜所 公式コメント

1‐1.施設概要
営業時間 | 10:00~16:00 (売店は予約なしで利用可能) |
休館日 | 毎週火曜日・水曜日 年末年始 臨時休館あり ※火曜日・水曜日が祝日の場合は翌日休館 |
入館料 | 完全予約制20歳以上 1名1,500円(税込) テイスティングを含む
※1グループ10名様迄 |
ツアー予約はこちらから
1‐2.株式会社東亜酒造について
『株式会社東亜酒造』は、寛永2年(1625年)に埼玉県・秩父の地で酒造りをはじめ、昭和16年に埼玉県・羽生市に本社を移し、その後平成16年に日の出通商グループの企業となり、現在に至っております。
弊社のウイスキー事業は、1946年の製造免許取得から始まりました。当初は、イギリスから輸入したモルト原酒をブレンド・樽貯蔵して販売しておりましたが、1980年にポットスチルを導入して自製モルトウイスキーの蒸溜に取り組んでおりました。しかし、ウイスキー市場の縮小の波を受け、2000年にはウイスキーの自社蒸溜を止め、蒸溜所としての機能を停止しておりました。いつかは復活させたいという思いを胸に、2004年日の出ホールディングス株式会社のグループに入り、まずは事業再建を最優先課題として取り組んで参りました。
そこで2016年に製造免許取得時と同様に、輸入モルト原酒のブレンド・樽貯蔵から再開を致しました。ウイスキー事業の復活には自製モルトウイスキーの蒸溜を再開することだと更なる経営基盤安定に取り組みました。
蒸溜所を再開にあたり、以前の蒸溜所稼働時に従事していた従業員が在籍していること、以前のポットスチルの図面が残っており、それを以前と同じ企業様に製作頂く、樽貯蔵も以前と同じ敷地内で行うなど忠実に復活させることとして取り組みました。羽生蒸溜所公式サイトより
最後に
羽生蒸溜所には昔から様々なストーリーがあり、中でも日の出グループの一連の話は、もやってしまう部分がぬぐい切れませんが、当時のスタッフを再集結させたり使っていたポットスチルの再現など、しっかりとしたジャパニーズウイスキーを作ろうとする気概は見えているので、いちモルトラバーとして期待したいところです。
最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.49 2024年4月号
『ウイスキーガロア』4月号、巻頭特集は「スコッチ蒸留所名鑑」第1弾ディアジオ編。
すべてのモルトファンを魅了する、世界最大のスピリッツメーカーの現在地
[巻頭特集]
スコッチ蒸留所名鑑 [第1弾 ディアジオ 前編]
・ディアジオ社の蒸留所を一挙紹介 <ハイランド・アイランズ・ローランド編>
クライヌリッシュ/ブローラ/グレンオード/ダルウィニー/ブレアアソール/オーバン/ロイヤルロッホナガー/ティーニニック/タリスカー/グレンキンチー
[特集]
◆沖縄泡盛紀行 前編
伊平屋酒造所/恩納酒造所/松藤
◆プラカーン タイに誕生した驚きの蒸留所を緊急リポート!
[編集長インタビュー]
◆ジャパニーズクラフトの開拓者たち[第5回] 本坊酒造 本坊和人氏
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。