【2021年7月13日受付開始】ガイアフロー静岡蒸溜所 プライベートカスク2022

発売情報
発売情報カスクオーナー
ガイアフロー静岡蒸溜所

●更新情報(2021年9月)
9月2日(木)より9月分の抽選受付開始。受付はガイアフロー静岡蒸溜所Facebookページにて。
7月・8月の抽選で落選した方も再度申し込み可能。
受付期間:9月2日~9月8日
当選発表:9月9日~9月10日
過去2回(7月・8月)は相当な申し込みがあったようで倍率10倍以上だったようです。9月も倍率高そうですが、当選を夢見て応募してみてはいかがでしょうか。

●更新情報(2021年8月)
8月4日(水)より8月分の抽選受付開始。受付はガイアフロー静岡蒸溜所Facebookページにて。
7月の抽選で落選した方も再度申し込み可能。
受付期間:8月4日10:00~8月11日17:00まで
当選発表:8月12日~8月13日

ガイアフロー静岡蒸溜所から「プライベートカスク2022」の受付が開始される情報がありました。今回から抽選となるようです。
抽選受付期間は7月13日10:00~7月19日17:00。静岡蒸溜所公式HPにて。
8月以降も当面は月毎の抽選を行なっていくようです。

静岡蒸溜所のプライベートカスクは原料の麦芽の種類と、蒸留する蒸留機の種類の組み合わせを選択できます。
樽は、バーボンの熟成に使用されたEx-バーボン樽のファーストフィル。サイズは今まで同様のオクタヴ(内容量50ℓ)サイズになるようです。熟成期間は3年以上4年未満。価格(税抜)は328,900円もしくは399,000円

基本はカスクストレングスでのボトリング(30本程度)になりますが、追加費用無しで加水をしてアルコール度数を調整することも可能。カスクストレングスでボトリングするよりも本数は増えるということです。

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1.麦芽と蒸留機の種類

今回はピーテッドタイプの麦芽が用意されたようです。

原材料(麦芽)の種類

プライベートカスク2022では、原材料の種類を1.英国産ピーテッド麦芽か、2.日本国内産ノンピート麦芽(静岡産ではない)の2種類から選択できます。

1.英国産ピーテッド麦芽

英国産の麦芽は、スコットランドから輸入されたもので、ウイスキー用に栽培された二条大麦からできたものです。英国産の麦芽はノンピート・ピーテッドを問わず、静岡蒸溜所でよく使用されています。

2.日本国内産ノンピート麦芽

日本国内産(静岡産ではない)の麦芽は、ピルスナービール用に栽培された二条大麦からできています。
なめらかで、麦芽の甘さを感じられる、素直な味わい。樽の影響により変化していくウイスキーの味わいを、よりはっきりと感じることができます。

蒸留機の種類

静岡蒸溜所には、1回目の初留に使用する蒸留機が1.スコットランド製の薪の直火蒸留機(W)2.軽井沢蒸留所から移設された蒸留機(K)の2機があり、選択する事ができます。

1.スコットランド製の薪の直火蒸留機(W)

スコットランドの老舗「フォーサイス社」製で薪の直火蒸留機。古くは蒸留時の加熱に薪を使用していましたが、現在では珍しく、現代に蘇った世界唯一の薪直火蒸留機。ヘビーでパワフル、そして香ばしい甘さを持った味わいが特徴です。薪による火力は800℃の高温になり、その影響が香ばしい風味を創り出しているのではないかと言われています。

2.軽井沢蒸留所から移設された蒸留機(K)

メルシャン軽井沢蒸留所で使用されていた蒸留機で、1955年~2011年まで稼働した後に蒸留所は閉鎖されました。2016年に修繕・改良を経て静岡蒸溜所が引継ぎ移設されました。加熱方法はスチームによる間接加熱。軽やかで華やか、かつフルーティーな香りの原酒になるのが特徴です。

ということで、麦芽と蒸留機の組み合わは全部で4タイプとなります。
■英国産ピーテッド麦芽×W 薪直火蒸留機
■英国産ピーテッド麦芽×K 軽井沢蒸留機(蒸気間接加熱)
■日本国内産ノンピート麦芽×W 薪直火蒸留機
■日本国内産ノンピート麦芽×K 軽井沢蒸留機(蒸気間接加熱)

2.カスクオーナー特典

カスクオーナーは、樽ごと購入させて頂ける以外にも素敵な特典が幾つか付いてきます。

ニューメイクスピリッツ(200ml)

カスクオーナーとして実際に購入したご自身の原酒の樽に詰める前のニューメイクスピリッツ(蒸留したての原酒)がもらえます。世の中に出回る事の無い、ご自身だけのニューメイクスピリッツ。樽での熟成前の味わいを確かめたり、熟成後のウイスキーと飲み比べてみたりと夢は広がります。

オーナーズバッジ

プライベートカスクのオーナーとして証明書だけでなく、カスクオーナーである事の証明として特別仕様のピンバッジがもらえます。静岡蒸溜所のロゴとともに、アルファベットでご自身の名前が刻印されます。世界で一つだけの自分が所有する樽である事を証明するオリジナルの「オーナズバッジ」です。
アルファベットで10文字以内。申し込みされたカスクオーナーの名前での作成となります。

蒸留所見学ツアー無料

通常、ガイアフロー静岡蒸溜所の見学ツアーは、20歳以上:おひとり様1,100円(税込)となっていますが、カスクオーナーになると、ガイアフロー静岡蒸溜所を無料で見学する事が出来るようになります。更に、同伴者も2名まで無料となります。
事前に申し込みが必要ですが、自分の樽からサンプルの採取も可能とのことです。料金などは要問合せ。

3.樽詰めからボトリング

実際にプライベートカスクに申込み、カスクオーナーになった後、その購入した原酒はどのような経過を経てどのような状態で手元に届くのか、気になりますよね。

樽詰め

プライベートカスク2022は、原則として蒸留から樽詰めは、2022年度中に行われます。
樽のサイズについては今回のプライベートカスク2022はオクタブ(50L)サイズのみとなっていて、樽詰め時のアルコール度数は63%です。貯蔵庫内の樽の配置場所については静岡蒸溜所が決めるものとし、ご自身で決める事はできません。

エンジェルズシェア

ウイスキーの熟成に置いて必ず発生するのが、寒暖差や湿度の変化などによって、熟成中に樽の中のウイスキーの水分やアルコール分が蒸発して、内容量が年々減っていきます。これをエンジェルズシェア(天使のわけまえ)と呼び、熟成には欠かせない要素です。
スコットランドでは年間2%と言われていますが、スコットランドより暖かい静岡では最低でも年間5%を超える見込みと言われています。

ボトリング時期(熟成3年)

プライベートカスク2022では、ボトリングのタイミングは、樽詰めから3年目以降、4年に達するまでとなります。ボトリングの日付はカスクオーナーは指定することはできません。ボトリングは1回で全量をボトリングする事となり、2回以上に分ける事は出来ません。
ボトリングは、700mlのボトルにカスクストレングスと呼ばれる加水をしない樽出しの状態で行われますが、加水をしてアルコール度数を調整することも可能。追加費用なしで対応。その場合すべて同じ度数でのボトリングとなり、アルコール度数の下限は46%。加水をしてボトリングする場合はカスクストレングスでボトリングするよりも本数は多くなります。

カスクストレングスの場合予想されるボトリング本数(700ml)は30本です。※熟成期間や個体差により増減します。
樽のサイズは、オクタブ=50Lと決められています。

ボトリング時のラベル

プライベートカスクがボトリングされる時のラベルは、基本的には静岡蒸溜所所定のデザインで、樽や蒸溜年月日等の詳細を記載されたものと定義されています。
オリジナルラベルを希望される場合は、別途費用がかかりますが、相談する事も可能のようです。

ボトリング時の税金と諸費用

ボトリング時には、申込時の購入費用以外に、別途、各種税金や諸費用が発生します。

  • 酒税(ボトリング時の法律で定められた金額)
  • 消費税(ボトリング時の法律で定められた金額)
  • その他の税金(ボトリング時の法律で支払が定められた税金)
  • ボトリング費用(ボトリング本数による)
  • オリジナルラベル制作費用(オリジナルラベルを作成する場合)
  • 配送費用(ボトリング本数・配送先地域による)

〇ボトリング時に発生する税金及び諸費用 一覧表(2021年7月版)
※内容量50ℓ・アルコール度数60%で、700㎖のボトルで30本、標準ラベルでボトリングした場合の諸費用は、下記の通りとなります。

4.価格

これまで静岡蒸溜所プライベートカスク2022の商品の説明や、特典、ボトリングの条件などをお伝えしてきました。いよいよ、ご納得のうえ購入しよう!とお考えの方もいらっしゃると思います。最後に購入価格のご案内です。
申し込み本数は、抽選の当選者の名義で各ウイスキータイプごとに1挺ずつ、計4挺まで可能となるようです。
支払い方法は銀行振り込みとなります。

価格

プライベートカスク2022として選択できる商品は4種類あります。
(1)原材料(麦芽)の種類を①英国産か②日本国内産で選択。
(2)更に、選択した原材料を蒸留する際に①フォーサイス社製の薪直火蒸留機か②軽井沢蒸留機を使用するかのそれぞれから選択する事となります。
※日本国内産麦芽の方が英国産麦芽より70,000円近く高くなります。

1.英国産ピーテッド麦芽×W:薪直火蒸留機 328,900円
2.英国産ピーテッド麦芽×K:軽井沢蒸留機 328,900円
3.日本国内産ノンピート麦芽×W:薪直火蒸留機 399,000円
4.日本国内産ノンピート麦芽×K:軽井沢蒸留機 399,000円

購入後オーナー証明書が届きます。樽詰め時期が過ぎたら是非静岡蒸溜所の無料見学に行きましょう。そこでご自身の原酒を試飲したり、残りはご自宅に届くニューメイクと飲み比べもしてみましょう。
その原酒が3年の熟成を経てどのような味わいに変化していくのかを想いながら熟成を待つ。最高ですね。

夢と浪漫に溢れたプライベートカスクオーナー。是非あなたも静岡蒸溜所の樽を所有してみてはいかがでしょうか?

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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.42 2024年2月号

【巻頭特集】ウイスキーの聖地 アイラ島の“現在”を読み解く
アイラ島のウイスキーは、昔から「アイラモルト」という独自のカテゴリーを与えられてきた。現在9ヵ所の蒸留所があり、さらに2つの新蒸留所計画が発表されている、この小さな島を改めて紹介。
また、現在入手可能なウイスキー8種を土屋編集長が飲み比べる。
●掲載蒸留所
ボウモア、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、カリラ、ブナハーブン、ブルックラディ、キルホーマン、アードナッホー

【第2特集】北アイルランドのウイスキー
世界の五大ウイスキーのなかで、いまもっとも伸びているのがアイリッシュ。ブームを牽引する北アイルランドの最新情報をリポート。
●紹介ウイスキー
ブッシュミルズ、エクリンヴィル、グレンズ・オブ・アントリム、ヒンチ、キルオーウェン、マコーネルズ、ショートクロス、タイタニック・ディスティラーズ、トゥー・スタックス

【蒸留所リポート】
2023年に100周年を迎えたジャパニーズウイスキー。その第一歩が踏み出され、昨年リニューアルしたばかりのサントリー山崎蒸溜所を取材。そのほか月光川蒸留所や、個性的なツアーを行っている八郷蒸溜所&安積蒸溜所も紹介。

【インタビュー】
ワイルドターキーのマスターディスティラーであるエディー・ラッセル氏と、その息子ブルース・ラッセル氏を編集長がインタビュー。またフィンランドで自国ライ麦にこだわったウイスキーを造るキュロ蒸留所のミイカ氏にも話を聞いた。

【特集】
ウイスキーフェスティバル2023 in TOKYO、ウイスキーコニサークラブ新潟蒸留所ツアー、下田ウイスキーフェスリポート。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
深瀬 悠二

北海道札幌市出身。
2005年、大手スポーツ用品販売チェーンに就職→2019年1月、BAR新海に就職しウイスキーの魅力に引き込まれ虜となる。初めて飲んだウイスキーはアードベッグ10年。ほぼ毎日ウイスキーを飲む中で更なる知識習得を目指し、ウイスキー検定2級とJC級(ジャパニーズクラフトウイスキー)を取得。
造り手の想いをしっかりと表現し、飲み手の方々に正しい情報を伝えたい。ウイスキーの魅力をたくさんの方に伝えたいという思いでウェブメディア「Japanese Whisky Dictionary」の編集を担当。

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ジャパニーズウイスキーディクショナリー
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