嘉之助蒸溜所のオーナーズクラブにて購入したバー新海の樽がボトリング完了。限定21本,BAR新海でのみ提供のウイスキーをレビュー。
以前当サイトでもご紹介させていただいた嘉之助の「オーナーズクラブ」。三年が経過し、ボトリングが完了したバー新海ボトルをご紹介。
嘉之助のオーナーズクラブはすでに終了していますが、フレンチオークの28L樽、ミディアムチャー。価格は30万円と昨今のカスクオーナーに比べると良心的な価格での提供でした。
1.ボトルとラベルの写真
嘉之助オーナーズクラブシングルモルト for BAR新海
KANOSUKE Owner’s Club Single Malt for BAR Shinkai
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2.嘉之助オーナーズクラブシングルモルト for BAR新海の特徴
2021年1月の「KANOSUKE OWNERS CASK」における原酒及び樽の仕様は下記の通りです。
原材料 ノンピーテッド麦芽(英国産) 酵母 ディスティラリーズ酵母 蒸留釜 初留釜 WS1(ネックが水平でオーソドックスな酒質特性)
再留釜 SS1(ネックが下向きでボディー感のある重厚な酒質特性)貯蔵樽 28Lフレンチオーク(チャー:ミディアム) 貯蔵場所 嘉之助蒸溜所ウェアハウス 樽入年 2021年7月(予定) アルコール度数 63%(樽入れ時) 仕上り本数 30本前後予定(未加水。700ml換算) ご用意数量 30樽
2-1.テイスティングノート
香り | ローストしたレーズン、パイナップルシナモン、カカオニブ、ヘーゼルナッツ |
味わい | ドライアプリコット、栗の渋皮、シラー系葡萄酒のタンニンとスパイス感 |
余韻 | 酸味と甘みは短くウッディな香りが長く鼻孔にとどまる。 |
2-2.商品スペック
アルコール度数 | 64% |
酒別 | シングルカスクシングルモルトウイスキー |
樽種 | 28Lフレンチオーク(チャー:ミディアム) |
内容量 | 700ml |
販売本数 | 21本限定 |
希望小売価格 | ー |
入荷日 | 2025年2月 |
2-3.BAR新海での提供価格
当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯45ml:4,290円、 30ml:2,860円、15ml:1,430円などの少量でも提供しております。
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3.メーカー
小正嘉之助蒸溜所株式会社
設立 | 2021年8月 |
本社所在地 | 〒899-2421 鹿児島県日置市日吉町神之川845-3 |
所有蒸留所 | 嘉之助蒸溜所 |
4.蒸留所
嘉之助蒸溜所
所在地 | 〒899-2421 鹿児島県日置市日吉町神之川845-3 |
操業開始 | 2017年 |
嘉之助蒸溜所は鹿児島県の西岸、吹上浜沿いの約9,000㎡の敷地に建っています。
コの字形で2階建ての本棟には蒸留設備のほかに、眺めのいいBARやオリジナルグッズを販売するショップなどがあります。
蒸留所の大きな特徴はポットスチル(蒸留器)が大・中・小と3基備えてあること。それぞれの容量は6000ℓ・3000ℓ・1600ℓです。
世界的にみてもクラフト・ディスティラリー(小規模蒸留所)は2基が一般的。ウイスキーは通常蒸留は2回行うが、2回目の蒸留(再留)の際にネックの形状や上部のラインアームの角度の異なるポットスチルを使用することで原酒の香りや味わいをより豊かに変化させることができるのです。
蒸留所の建つ吹上浜は”日本三大砂丘”の一つに数えられ、”日本の渚百選”にも選ばれています。砂浜の長さは南北約47kmにも及び海面から強い風が巻き上がり、蒸留所一帯は海からの細かな飛沫で真白な霧に包まれます。夏は暑く冬には0℃近辺まで冷え込んで雪が舞うことも珍しくない寒暖差のある土地柄です。
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嘉之助蒸溜所の詳細情報は、こちらの記事もご覧ください。
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4.まとめ
3年熟成でのボトリングでしたが、鹿児島という熟成環境と共に、28Lのサイズ感から非常に色合いも濃く、熟成感も併せ持つ味わいが生まれました。
全体的にポリフェノール感のある仕上がりですが、嘉之助のフレンチオークシングルカスクというかなり贅沢でリッチな仕上がりになりました。
BAR新海のみでの提供となりますので、嘉之助ファンの方はぜひご賞味ください。
嘉之助蒸溜所の過去の製品はコチラ↓
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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.48 2024年2月号
【巻頭特集】
日本のクラフト蒸留所最前線2025
安積蒸溜所/天鏡蒸溜所/月光川蒸留所/日光街道 小山蒸溜所/碧南蒸留所/清洲桜醸造 本社蒸留所/SAKURAO DISTILLERY[特集]
【新アイリッシュ・ルネッサンス[第3弾]】
ロー&コー/チャーチ・オブ・オーク/クーリー/キルベガン
土屋守の全国ぶらり旅 ガロア的酒場歩き──第24回沖縄編
【編集長インタビュー】
ジャパニーズクラフトの開拓者たち 第4回 安積蒸溜所 山口哲蔵氏
マコーネルズのジョン・ケリー氏に聞く 復活を果たした“ベルファストウイスキー”
JAL国際線機内販売でジャパニーズウイスキーの注目ボトルが続々登場
ビリー・ウォーカー氏が語るグレンアラヒー、新たな価値の創造。
アイル・オブ・ハリス蒸留所からシングルモルト第2弾が登場
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。