広島県の桜尾蒸留所より新たなジャパニーズブレンデッドウイスキーが発売開始。2,000円台で買える驚異のジャパニーズウイスキーをレビュー。
桜尾蒸留所は、自社で発酵・蒸留・熟成したモルトウイスキーとグレーンウイスキーを製造しており、今回の「ソガイニ」はこの自社蒸溜原酒のみを使用したシングルブレンデッドジャパニーズウイスキーです。
この価格でもモルト比率の方が高く、更に「桜尾」と「戸河内」の異なる熟成庫にて熟成された原酒を使用することで、品質、味わいにもこだわった製品となっています。
1.ボトルとラベルの写真
ブレンデッドジャパニーズウイスキー SOGAINI
Blended Japanese Whisky SOGAINI
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
2.ブレンデッドジャパニーズウイスキー SOGAINIの特徴
近年のウイスキーブームにより国内の蒸留所は100か所を超え、ジャパニーズウイスキーの製品や流通量も増えたことでお客様の選択肢も広がりをみせております。しかしながら、ジャパニーズウイスキーとして国内流通している製品は高額なシングルモルトウイスキーが多く、手頃に買えるブレンデッドジャパニーズウイスキーのカテゴリーではその選択肢が少ないのが現状です。モルトウイスキーとグレーンウイスキーを自社製造できる数少ない企業の一つであるサクラオB&Dは、その強みを活かし、日常で気軽に楽しめるジャパニーズウイスキーを提供したいという想いから、新商品『ブレンデッドジャパニーズウイスキーSOGAINI』を開発いたしました。
【商品特長】
自社で発酵・蒸留・熟成したモルトウイスキーとグレーンウイスキーのみを使用したブレンデッドジャパニーズウイスキー(※日本洋酒酒造組合のジャパニーズウイスキーの表示基準に合致した製品)です。
品質面(香りや味わい)だけではなくお買い求めやすさにもこだわり、参考小売価格2,000円以下に設定しました。
ブレンデッドウイスキーの中でも、モルト比率が高く力強くも繊細でフルーティーな香りが特徴です。バニラのような甘い香りが立ち上がり、口に含むとチョコレートのような甘味に加えて熟した柑橘を思わせるやわらかな酸味が広がります。ハイボールにするとモルト由来のフルーティーな香りがしっかりと立ちあがり、すっきりとした口当たりでさらに飲みやすくなります。サクラオB&Dの持つ2つの貯蔵庫(桜尾貯蔵庫(広島県廿日市市桜尾)、戸河内貯蔵庫(広島県山県郡安芸太田町戸河内))の原酒を使用することで、それぞれの原酒の個性が感じられる複雑な味わいに仕上げました。
【商品名の由来】
「SOGAINI」は広島の方言で「そんなに」を意味します。品質・香り・味わい・技術・お買い求めやすさなど、お客様の願いを「そんなに」詰めこんだ商品が「SOGAINI」です。
引用:~ブレンデッドジャパニーズウイスキーでこの価格~国産原酒を100%使用した「新ブランド」ブレンデッドジャパニーズウイスキーSOGAINI新発売
2-1.テイスティングノート
| 香り | バニラウエハース、杏仁豆腐、りんご、チョコクリスピー |
| 味わい | 青リンゴ、バニラやバナナ、レモンピール様の苦みと爽やかさ |
| 余韻 | 口当たり柔らかく、甘く香ばしい香りが長く残る |
2-2.商品スペック
| アルコール度数 | 40% |
| 酒別 | シングルブレンデッドジャパニーズウイスキー |
| 樽種 | ー |
| 内容量 | 700ml |
| 販売本数 | ー |
| 希望小売価格 | 2,200円(税込) |
| 発売日 | 2025年10月1日 |
3.受賞歴
現時点では受賞歴はありません。
4.メーカー
株式会社サクラオブルワリーアンドディスティラリー
| 設立 | 1918年 |
| 本社所在地 | 〒738-8602 広島県廿日市市桜尾一丁目12番1号 |
| 所有蒸留所 | 桜尾蒸留所 |
6.蒸留所
桜尾蒸留所(SAKURAO DISTILLERY)
| 所在地 | 〒738-8602 広島県廿日市市桜尾一丁目12番1号 |
| 操業開始 | 2018年1月 |
広島県の株式会社サクラオブルワリーアンドディスティラリーは、1918年創業の老舗の酒造メーカー。
実はウイスキー造りの歴史は深く、1938年~1989年までモルトウイスキーの製造・販売を行っていました。当時蒸留された原酒は、戸河内にあるJR西日本の鉄道用試掘トンネルを活用した貯蔵庫に保管されていました。
2008年、戸河内の貯蔵庫に貯蔵されていた原酒と輸入原酒をブレンドして作る「戸河内ウイスキー」を販売開始しました。(9割はヨーロッパへの輸出とのこと。)
操業100周年事業として2017年12月、高品質のシングルモルトウイスキーを生産するために新たに設備を導入し、広島発のクラフト蒸留所「SAKURAO DISTILLERY」を建設。2018年1月から蒸留開始。
現在は『シングルモルト桜尾』『シングルモルト戸河内』『ブレンデッドウイスキー戸河内』の3種類を発売しており、グレーン製造もおこなっている蒸留所ならではの価格帯で楽しめるウイスキーを販売している。
現在では同市内にある「吉和魅惑の里」跡地に「サクラオディスティラリーフォレストサイト」を建設中。製造工程を見学できる蒸留棟とバーを設けるビジター棟で構成される。
| 2017年12月 | SAKURAO DISTILLERY 竣工 |
|---|---|
| 2018年10月 | SAKURAO DISTILLERY VISITOR CENTER オープン |
| 2019年 | SAKURAO DISTILLERY 二期工事(グレーンウイスキー蒸留設備導入・ウイスキー貯蔵庫新設) |
| 2021年3月 | 株式会社サクラオブルワリーアンドディスティラリーに社名変更 |
| 2025年3月 | SAKURAO DISTILLERY FOREST SITE建設開始。2025年内に完成予定 |

- SAKURAO DISTILLERY|広島が世界に贈る、クラフト蒸留所
- SAKURAO DISTILLERY|広島が世界に贈る、クラフト蒸留所
桜尾蒸留所のそのほかの記事はコチラから↓
https://jpwhisky.net/manufacturer/sakukrao/
7.まとめ
変な樽感もなく、非常に飲みやすい仕上がりになっています。
まさに「ブレンデッドジャパニーズウイスキーでこの価格」のキャッチコピー通りの製品と言えます。
お店によってはハイボールはSOGAINIで提供を行う飲食店も今後出てくるのではないでしょうか?それほどまでに力の入った製品とも感じれらます。
この新ブランド「ソガイニ」にはCMも撮影されており、桜尾にとっても特別な製品であることが伺えます。
桜尾蒸留所は吉和の里、桜尾蒸留所フォレストサイドも完成近いとの話も出ており、さらなる飛躍の期待できる蒸溜所です。


最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.52 2025年10月号
【巻頭特集】
日本のクラフト蒸留所最前線2025
計画段階も含めるとついに130ヵ所近くになった国内クラフト蒸留所から、今回は7ヵ所をピックアップ。
ベンチャーウイスキーの苫小牧グレーンウイスキー蒸留所のほか、ガロア初公開となる蒸留所も紹介。
●掲載蒸留所
玉野アセンド蒸留所/高藏蒸留所/伊勢蒸留所/泉州蒸溜所/久住蒸溜所/サワマチ蒸溜所/馬追蒸溜所/苫小牧蒸溜所
サントリーの伝統が息づく「工房」へ
The Tasting 話題の30本
飲んで謎解き!? 土屋守の今、飲むべきボトル
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。















