鹿児島県の薩摩酒造が手掛ける火の神蒸溜所から初の製品リリース。火の神ニュボーンは1年8ヵ月〜2年3ヵ月熟成の原酒を使用。この製品をレビュー。
薩摩酒造といえば、「さつま白波」や「神の河」を飲まれた方も多いのではないでしょうか?
同社が蒸留所を建設したのは2023年。今後はビジターセンターを建設するなど、本土最南端でつくられるウイスキーです。
1.ボトルとラベルの写真
HINOKAMI ニューボーン#1
HINOKAMI Newborn #1
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2.HINOKAMI ニューボーン#1の特徴

薩摩酒造株式会社 (代表取締役社長:吉元 義久、本社:鹿児島県枕崎市) は、2023年からウイスキー製造を開始した火の神蒸溜所の公式ブランドサイトを新たに開設するとともに、当蒸溜所からの対外リリースとしては初となるニューボーンウイスキーを数量限定でリリースすることをお知らせいたします。
火の神蒸溜所のモルトウイスキーの最大のテーマは「エレガント」と位置づけています。
今回、リリースする「HINOKAMI NEW BORN #1」は当蒸溜所のチーフブレンダーが厳選した6樽のバーボンバレル原酒(原酒熟成期間:1年8ヵ月〜2年3ヵ月)をヴァッティングさせ、まだ若い原酒ながら火の神蒸溜所が目指すエレガンスの原点を感じていただける1本に仕上がりました。本商品を通じて“火の神の現在地”に触れていただけましたら幸いです。
【テイスティングコメント】
若い原酒ならではの爽やかさに、蜜リンゴや焼きたてのシナモンパイ、
クリームを思わせるまろやかな甘みが重なり、火の神蒸溜所が目指す
“エレガントな味わい”を端的に体現した酒質設計。
ピート1ppmの繊細なスモークニュアンスが香味に奥行きを添え、
果実の甘みとほのかに漂う焚火の名残りが、上品な余韻として静かに残る。引用:本土最南端のウイスキー蒸溜所「火の神蒸溜所」初リリースとなる[HINOKAMIニューボーン♯1]発売 | 薩摩酒造株式会社のプレスリリース
2-1.テイスティングノート
| 香り | りんご、ユーカリ |
| 味わい | シナモン、クリームソーダ |
| 余韻 | 絶妙なピートが一瞬、顔を覗かせる |
2-2.商品スペック
| アルコール度数 | 50% |
| 酒別 | シングルモルトジャパニーズウイスキー |
| 樽種 | バーボンバレル |
| 内容量 | 200ml |
| 販売本数 | 限定3,000本 |
| 希望小売価格 | 3,850円(税込) |
| 発売日 | 2025年10月 |
3.受賞歴
現時点では受賞歴はありません。
4.定価とネット上の価格
4-1.メーカー希望小売価格

| 商品名 | HINOKAMI ニューボーン#1 |
| 容量 | 700ml |
| 希望小売価格 | 3,850円(税込) |
4-2.メルカリでの転売価格
メルカリでの転売価格は、4,650円となっています。(※2025/10/27時点)

4-3.ヤフーオークション落札価格
ヤフーオークションでの落札は、現在確認されていません。(※2025/10/27/時点)
4-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon
楽天などの通販サイトでは、定価での出品が確認できました。(※2025/10/27時点)
4-5.BAR新海での提供価格
当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:3,960円、30ml:2,640円、15ml:1,320円にて提供しております。

5.蒸溜所について
| 所在地 | 〒898-0043 鹿児島県枕崎市火之神北町388番地 |
| アクセス | JR枕崎駅から徒歩20分 |
| 操業開始 | 2023年2月 |
| 公式HP | HINOKAMI JAPANESE WHISKY|火の神蒸溜所 |
| 見学 | ビジターセンター等、整備後受付予定 |
鹿児島の焼酎と言えばかならず名前が挙がると言っても過言ではない、焼酎「さつま白波」で有名な「薩摩酒造株式会社」が、2022年12月にウイスキー製造免許を取得。
2023年2月よりモルトウイスキーの製造を開始。
早くも2023年11 月には、連続式蒸留機を新設し、モルトウイスキーに加えグレーンウイスキーの製造開始も予定している。
元々薩摩酒造では、ホワイトオーク樽で熟成させた麦焼酎「神の河」を1988年より生産しており、焼酎メーカーとしては日本で唯一、独自の「樽工房」と「樽貯蔵庫」を有し、専属の「樽職人(クーパー)」が樽の管理・再生を行なっています。
ちなみに樽職人は日本全国で60名ほどしかいません。
従って、モルト、グレーン、クーパレッジ(製樽)と全てを自社で賄えるオールジャパニーズウイスキーを作る事が出来る、非常に期待値の高い蒸溜所の一つと言え、薩摩酒造は本坊グループの一社である為、本坊酒造のマルス信州と津貫の二つの蒸溜所と熊本の山鹿蒸溜所の3つの蒸溜所から技術提供を受けている事も、更に期待値を高くさせてくれる。
公式コメントでは「ショップやバーを備えた施設もオープンし、一般のお客様の見学も受け入れる開かれた蒸溜所とする予定です。「火の神蒸溜所」は、世界水準の品質の実現と共に、ウイスキーの魅力を惜しみなく見学頂ける施設を備えることで、世界で愛される新たなジャパニーズウイスキーを目指してまいります。」
蒸留機は日本産ランタン型蒸留機2機、生産規模17.5万リットルの予定、麦芽仕込量(ワンバッチ):1.1トン
2026年内にシングルモルト「火の神」をリリース予定。
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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.52 2025年10月号
【巻頭特集】
日本のクラフト蒸留所最前線2025
計画段階も含めるとついに130ヵ所近くになった国内クラフト蒸留所から、今回は7ヵ所をピックアップ。
ベンチャーウイスキーの苫小牧グレーンウイスキー蒸留所のほか、ガロア初公開となる蒸留所も紹介。
●掲載蒸留所
玉野アセンド蒸留所/高藏蒸留所/伊勢蒸留所/泉州蒸溜所/久住蒸溜所/サワマチ蒸溜所/馬追蒸溜所/苫小牧蒸溜所
サントリーの伝統が息づく「工房」へ
The Tasting 話題の30本
飲んで謎解き!? 土屋守の今、飲むべきボトル
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。
7.まとめ
ニューボーンながら味わいは複雑に構成されていて、すでに完成に近いような印象を受けました。
クラフトウイスキー後発組ながらも大変丁寧に作られていて非常に好感と期待が持てます。
本リリースがますます楽しみになる一本です。

















