5.関西の蒸留所(原本)

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5.関西地方

5-1. サントリースピリッツ 山崎蒸溜所

サントリーの創業者 鳥井信治郎は、「日本人の繊細な味覚にあった、 日本のウイスキーをつくりたい」という熱い想いを持ち、ウイスキーづくりを決意し山崎蒸溜所は日本で初めてのウイスキー蒸留所として1923年に誕生しました。

山崎蒸溜所の建設にあたって、スコッチ・ウイスキーの本場スコットランドでウイスキー製造を学んだ竹鶴政孝を招聘し、山崎蒸溜所長に任命しました。
京都の南西、天王山の麓、山崎。ウイスキーづくりにおいて重要な“良質な水”と“自然環境”にこだわり、数ある候補地の中からこの山崎の地が選ばれました。

操業当時の山崎蒸留所

操業当時の山崎蒸留所

操業当時の山崎蒸留所

操業当時の山崎蒸留所

操業当時の山崎蒸溜所
画像出典:シングルモルトウイスキー山崎 サントリー

山崎蒸溜所の蒸溜室には、サイズや形の異なる蒸溜釜が向かい合って並んでいます。
こんなにも様々なタイプの蒸溜釜を有する蒸溜所は世界でも稀。大きさや形状の違う蒸溜釜は、それぞれに生み出す原酒の特長が異なり、軽快な味わいのものから重厚な味わいのものまで、多種多様な原酒を生み出しています。

所在地 〒618-0001
大阪府三島郡島本町山崎5丁目2−1
アクセス
  • JR西日本東海道本線(京都線)山崎駅 徒歩7分
  • 阪急電鉄京都本線大山崎駅 徒歩10分
操業開始 1923年
公式HP サントリー 山崎蒸溜所
見学 見学可。HPより要予約。
※現在、見学を一時休止しています。(2020年12月28日)
商品 シングルモルトウイスキー山崎、シングルモルトウイスキー山崎12年、シングルモルトウイスキー山崎18年、シングルモルトウイスキー山崎25年

山崎蒸溜所の代表的なウイスキー

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5-2. 江井ヶ嶋酒造

500mlの小さなボトルの地ウイスキー「あかし」を製造する江井ヶ嶋酒造は、1888年に創業した日本酒の酒造メーカーでした。
ウイスキー製造の歴史は意外に古く、1919年にはウイスキー製造免許を取得しました。

本格的なウイスキー製造を行う為のポットスチルなどの設備の導入は1984年に完成。その後、低価格帯のウイスキーを販売してきましたが、最近では、『「あかし」シングルモルト 8年』や『シングルモルト 江井ヶ嶋 シェリーカスク』などの高単価の新商品も続々とリリースしています。

あかしレッド

シングルモルト 江井ヶ嶋 シェリーカスク

ブレンディッド 江井ヶ嶋 シェリーカスクフィニッシュ

画像出典:江井ヶ嶋酒造オンラインショップ

所在地 〒674-0065
兵庫県明石市大久保町西島919
アクセス 最寄り駅:山陽電車 西江井ヶ島駅
操業開始 1919年(ウイスキー製造免許取得)
※蒸留開始していたかは不明
公式HP 江井ヶ嶋酒造株式会社
見学 見学可。電話かメールで要予約。
※現在、見学を一時休止しています。(2020年12月28日)
商品 ホワイトオーク シングルモルトあかし 、ホワイトオーク 地ウイスキーあかし、ホワイトオーク あかしレッド

江井ヶ嶋酒造の代表的なウイスキー

5-3. 長濱浪漫ビール 長濱蒸溜所

滋賀県びわ湖北部にある日本最小の長濱蒸溜所。
1996年、近畿では3番目となるクラフトビールの製造を開始し、20年に渡りクラフトビールをつくり続けてきました長濱浪漫ビールは、2016年に敷地内に長濱蒸溜所を操業し、ウイスキーの蒸留を開始しました。

スコットランドのクラフト蒸溜所よりインスピレーションを得た、アランビック型のポットスチルと極細のラインアームから流れ出る、リッチでフルーティー、穀物由来の豊かな甘みを持つ原酒が特徴です。

画像出典:長濱浪漫ビール 長濱蒸溜所

2020年、海外のモルトウイスキーをベースに、長濱蒸溜所のモルトをブレンドした「アマハガン」がレギュラーシリーズ4本中3本がWWAワールドウイスキーアワード)で受賞するという快挙を達成。

所在地 〒526-0056
滋賀県長浜市朝日町14-1
アクセス JR長浜駅より徒歩約4分
長浜I.Cから約4km
操業開始 2016年
公式HP 長濱浪漫ビール 長濱蒸溜所
見学 見学可。HPより要予約。
商品 アマハガン、シングルモルト長濱

長濱蒸溜所の代表的なウイスキー

5-4. 京都酒造 京都みやこ蒸溜所

京都酒造株式会社は2019年8月16日設立。ウイスキー製造免許の取得は2020年7月6日。ポットスチルは合計3基。5000ℓが2基、1000ℓが1基。
2021年3月19日に「京都ウイスキー 西陣織赤帯(ブレンデッドウイスキー)」、「京都ウイスキー 西陣織黒帯(バーボンとモルト原酒のブレンド)」、「京都ウイスキー 西陣織紫帯(ブレンデッドモルト)」の3種類のウイスキーを販売開始。
「京都ウイスキーは京都府のみの販売」と公式で案内されておりますが、おそらく店頭販売に関してのことで、通販サイトでは販売されているので京都府以外の方も購入は可能のようです。

京都みやこ蒸留所はオープニングスタッフとして募集していた求人媒体に、採用後の研修場所として鳥取の「倉吉蒸留所」と記載していたことから松井酒造合名会社系列の蒸留所なのか?と、一時物議を醸しましたが現時点では真相は不明のままです。

所在地 〒629-1131
京都府船井郡京丹波町坂原南林11番
アクセス 最寄り駅:JR山陰本線・和知駅から徒歩10分
操業開始 2020年7月6日(非公開の為、ウイスキー製造免許所得日を記載)
公式HP 京都酒造株式会社
見学
商品 「京都ウイスキー西陣織赤帯」、「京都ウイスキー西陣織黒帯」、「京都ウイスキー西陣織紫帯」

京都みやこ蒸留所の代表的なウイスキー

5-5.明石酒類醸造株式会社  海峡蒸溜所

明石酒類醸造株式会社は1860年創業。焼酎の製造から始まり、その後順次酒類製造免許を取得し、清酒・みりん・リキュール・合成清酒・などの醸造酒を製造してきた。

ウイスキーの製造免許を取得したのは2017年。ポットスチル(蒸留機)は2基、どちらもスコットランドのフォーサイス社製。同じくマッシュタン(糖化槽)もフォーサイス社製。
2020年から蒸留を開始する予定でしたが、新型コロナウィルスの影響で遅れている。
現在の商品ラインナップは、おそらく海外原酒を使用してボトリングされた「波門崎(はとざき)ウイスキー」を海外向けに販売している。今のところ国内流通はしていない。

クラフトジンの「東経135度兵庫ドライジン」を2021年秋より販売開始していく予定。

所在地 〒673-0871 
兵庫県明石市大蔵八幡町1-3
アクセス JR神戸線「朝霧駅」から徒歩10分
操業開始 2017年
公式HP 海峡蒸溜所
見学
商品 波門崎(はとざき)ピュアモルトウイスキー・ブレンデッドウイスキー、どちらも国内未販売

5-6.アクサスホールディングス株式会社  六甲山蒸溜所

酒専門店「アワーリカー」やドラッグストア「チャーリー」などの運営や酒食品等の輸出入を行うアクサスホールディングス株式会社(徳島)。美しい夜景や名水等の豊かな自然を擁する神戸のランドマークである六甲山でのウイスキー及びスピリッツ類の製造・熟成、見学・試飲及び販売事業を通じて、国内はもとより世界中のお酒好きや情報に敏感な人々に訴求することで、ウイスキーを軸とした新たなカルチャーの発信地となることを目的としています。

当初は2020年11月稼働予定でしたが、延期され2021年3月下旬へ。そこから更に遅れて2021年7月1日から稼働開始。敷地面積1,160.73㎡。神戸市が観光振興における重要な課題の1つである六甲山の活性化を実現することを目的とした、六甲山上の遊休施設等を利活用した「賑わい創出事業」の一環として事業開始。

当面はウイスキーのみを生産していく方向で、ポットスチルはドイツ製を使用。すでに蒸留された原酒は樽熟成されていて、3年以上熟成させた「ジャパニーズウイスキー」として販売していく意向。国内および海外サプライヤーとの連携による国外市場の開拓によって海外にも展開していく。

現在の商品ラインナップは「六甲山ピュアモルトウイスキー12年」と「六甲山ピュアモルトウイスキー12年ピーテッド」。
スコットランドのモルト原酒を六甲山の天然水で加水調整したピュアモルトウイスキー。神戸市の元町WHISKYにて販売中。

画像出典:六甲山蒸溜所公式Instagram

画像出典:六甲山蒸溜所公式Instagram

画像出典:六甲山蒸溜所公式Instagram

所在地 〒657-0101 
兵庫県神戸市灘区六甲山町南六甲1034-229
アクセス 六甲ケーブル「六甲山上駅」から徒歩15分
操業開始 2021年7月1日
公式HP 六甲山蒸溜所公式Instagram
見学 8月以降、見学・テイスティングルームやショップを開設予定
商品 六甲山ピュアモルトウイスキー12年、六甲山ピュアモルトウイスキー12年ピーテッド

六甲山蒸溜所の代表的なウイスキー

六甲山 ピュアモルト 12年 720ml

5-7.黄桜株式会社 丹波蒸溜所

大正14年創業、清酒「黄桜」や「辛口一献」などで知られる黄桜株式会社が、標高約300m、澄んだ空気と森に囲まれ、年間30度を超える寒暖差や霧が発生するほどの湿度が特徴の、兵庫県丹波篠山市に設立したウイスキー蒸溜所。昭和49年に建てられた丹波工場では、2004年からステンレス製の蒸溜器を用いて本格焼酎の製造を行っていましたが、2018年からそのステンレス蒸溜器を使い、ウイスキーの製造を開始。

更に本格的なウイスキー造りを目指して、2021年10月にフォーサイス社製の銅製蒸溜器を2基(初溜:ストレート型)(再溜:バルジ型)導入しています。マッシュタンは三宅製作所製のものが一基、ウォッシュバックはホーロー製が2基。仕込み水は伏見の水を使用。

現在の仕込みはワンパッチ麦芽1.5トン。ノンピート、ピーテッドの両方の麦芽を使用しています。

糖化までは伏見のクラフトビール工場で行い、一度の糖化で得た8000リットルの麦汁を、車で約1時間半ほどの距離にある丹波蒸溜所まで運び、発酵から熟成を行っています。熟成庫は、丹波蒸溜所内で最も高地にある倉庫を熟成庫に改装。ダンネージ式の熟成庫内では、バーボン樽をはじめ、オークの新樽やシェリー樽など、多彩なモルト原酒が育てられています。

今後はミズナラや国産材を使った樽の導入や、年間生産量3万リットルを目指します。

画像出典:JWIC

所在地 兵庫県丹波篠山市今田町本荘堂ヶ谷1-19
アクセス 三田西ICから車で約20分
操業開始 2018年
公式HP 黄桜ウイスキー丹波公式HP
見学 不可
商品 黄桜シングルモルトウイスキー丹波、黄桜ブレンデッドモルトウイスキー

Sakura Chronos サクラクロノス

丹波蒸溜所の代表的なウイスキー

5-8.株式会社グロースターズ  神戸蒸溜所

株式会社グロースターズは平成27年に創業。輸出入手続き代行などの貿易代行を主たる業務とした総合商社。

神戸蒸溜所は2022年10月14日操業開始。山に囲まれた土地で一年を通して寒暖差が大きく、さらに多湿でもある自然環境でウイスキー熟成に向いた土地。

ウイスキー専用のポットスチルとブランデー専用の蒸溜機を併設。

熟成樽はバーボン樽やシェリー樽を使用するほか、日本産のミズナラ、サクラなども使用していく。

画像左のブランデーで使用する蒸溜機は、27年前に一度製造を止めたブランデー専用の蒸溜機でかつて高級ブランデーにも使用されていた本場フランス製の直火式の『アランビック・シャラント』(単式蒸溜機)をフランスから輸入したもの。


画像出展:神戸蒸溜所公式HP

所在地 〒651-1522
兵庫県神戸市北区大沢町上大沢2150 道の駅神戸フルーツ・フラワーパーク大沢内
アクセス

神戸電鉄「岡場駅」からバス・タクシーで約15分

JR「三田駅」からタクシーで約15分

車:六甲北有料道路大沢IC降りてすぐ

操業開始 2022年10月14日
公式HP 神戸蒸溜所公式ホームページ
見学
商品

琵琶湖威士忌クルーズ限定NEWBORN、KOBE GIN YAMA/KOBE GIN UMI

5-9.プラム食品株式会社 紀州熊野蒸溜所

1969年飲料水メーカーとして創業し50周年の節目に蒸溜所を創設。
100周年を迎える2069年に向けてウイスキー事業を展開していく。
公式サイトに掲載されている写真を見る限りでは、米国ABE社の蒸留器とハイブリッドタイプの二基が使用されていると思われる。
主力商品の「ジャパニーズブレンデッドウイスキー熊野」はスコッチとジャパニーズをブレンドし、ミズナラの樽で追熟させたウイスキーで500ML入りで3,850円と比較的安価で気軽に購入できる。

画像出典:紀州熊野蒸溜所

ワンバッチの仕込み量 は大麦麦芽500kg
使用麦芽はノンピートおよびピート20PPM
ウォッシュバックはステンレス で蒸留器は初留2000L再留1000L
ウェアハウスはダンネージ式
ゆくゆくは蒸溜所見学と国産麦芽使用も視野に入れ現在調整中。

所在地 〒649-2103 和歌山県西牟婁郡上富田町生馬1474-1
アクセス JRきのくに線朝来駅から徒歩30分
操業開始 2019年5月
公式HP 紀州熊野蒸溜所
見学
商品

JAPANESE CRAFT GIN 熊野 ドライジン「榊」シリーズ JAPANESE BLENDED MALT WHISKY 熊野

紀州熊野蒸溜所の代表的なウイスキー

5-10.藩蔵屋敷 北新地CO・LABO 

マイクロブリュワリーとして2023年5月に設立されたばかり。
「世界のどこにもない”お酒”を創る」をコンセプトに実験的な工房兼販売ショップとして、これまでの概念に捕らわれない製造、販売、お酒の楽しみ方などジャンルレスに挑戦していく。
自社オリジナルブランド『千手成安(せんてなりあん)』を2022年7月7日に商標権取得。
同名商品の名を冠したウイスキーやリキュールをリリースしていく予定。
ファーストリリースの商品はクラフトウイスキーに決定し、現在公式サイトにてカスクオーナーを募っている。
現在店舗のオープンは未定。

所在地 〒530-003大阪市北区堂島1-4-2ビールディング北新地 1F
アクセス JR東西線北新地駅から徒歩5分
操業開始  
公式HP 藩蔵屋敷 北新地CO・LABO
見学 未定
商品

千手成安

5-11.株式会社ウィズワン 養父蒸溜所

2023年7月操業開始。養父(やぶ)と読む。
一説によると藪医者の語源にもなったそう。
2022年着工。敷地面積は約8千平方メートルで、蒸留棟と貯蔵庫2棟があり貯蔵庫は約2400樽をダンネージ式で収納。
ポットスチルを始め、そのほとんどをイタリアのフリッリ社で揃えた日本初の蒸溜所になります。

画像出典:公式X(旧Twitter)

一年目は約6.5万リットル、二年目は13万リットルを製造する予定。
2026年頃に700ミリを発売予定、価格は8,000円~10,000円の見込み。
製造監修に二名が関わっており、元ニッカウヰスキー技術開発センター所長の細井健二氏とドイツ・ガイゼンハイムワイン研究所客員研究員を経てサントネージュワイン研究所所長就任後、アサヒビールの理事副本部長、酒類本部理事担当副本部長兼理事ワイン事業部部長、 食品研究開発本部理事副本部長を歴任と数々の肩書を持つ、清水健一氏の二人が監修にあたっている。
ウイスキー製作工程での特徴は金属担持ゼオライトを用いた出光興産が特許を持つ濾過方法を採用している事。
木製の発酵槽の中に酵母菌、乳酸菌の他に第3の微生物を使用し香味に変化を与え、新しいウイスキー作りに挑戦している。

所在地 〒667‐0325 兵庫県養父市大屋町中間844-1
アクセス

北近畿豊岡自動車道「養父」IC~車で25分
JRこうのとりで「八鹿」駅下車し、バスで約一時間半

操業開始 2023年7月
公式HP 養父蒸溜所
見学 可能(現在は不可)
商品

2026年発売予定

5-12.川島酒造 琵琶湖蒸溜所

慶応元年(1865年)創業。
琵琶湖の湖畔、名だたる銘水処として知られ、平成の名水百選にも選ばれた『針江の生水(はりえのしょうず)』が流れる「針江、霜降かばたのある街」にある老舗の蔵元。
西近江の地酒『松の花』大吟醸『藤樹』などで知られ、その造りは古来から伝わる寒造り、奇をてらわず基本に忠実。これまでの歴史、伝統を重んじている。
これらは2002年「モンド・セレクション」金賞受賞を果たしている。
評判の日本酒は海をまたぎ世界15か国に輸出している。
世界でのシェアをより広げる為、2020年ウイスキー製造免許取得。
手始めにスコットランドの原酒を買い付け、樽貯蔵での風味付けを開始。
2023年現在、蒸溜所としての設備を拡充し試験蒸溜を重ね、2023年7月に本格的に蒸溜を開始した。
11月~2月は日本酒作り、3月~10月はウイスキーを作る。
2023年秋に琵琶湖蒸溜所として初ブランド商品をリリース予定。
秋に発売を予定しているウイスキーはスコットランドで買い付けたものにミズナラ、サクラ、チェスナット(栗)の樽を使い2年追熟したものを発売予定との事。

所在地 〒520-1501 滋賀県高島市新旭町旭83
アクセス

新旭駅より徒歩8分

操業開始
公式HP 川島酒造株式会社
見学 未定(蔵見学は可能)
商品

2023年秋頃予定

5-13.株式会社西山酒造場 西山酒造場 

代々続く丹波の酒蔵は、俳人・高浜虚子をはじめ多くの文人・画人が集う文化サロンとしても活用されていました。現在、西山酒造場では3つの建造物が国の登録有形文化財として登録されています。
そのサロンのメンバーであった俳人が、俳句雑誌で清酒 小鼓を大々的に宣伝し、酒造場は文人墨客が訪れる地となりました。

この地は昼夜の寒暖差が大きく、夏でも10℃近くの温度差があります。また、秋から冬にかけては『丹波霧』が発生し、乾燥しがちな季節に湿潤さをもたらすことで特徴的な熟成が行われることが期待されます。

使用する水源は、小鼓と同じ酒蔵のすぐそばを流れる竹田川の伏流水からなる超軟水、敷地内の井戸「椿寿天湶(ちんじゅてんせん)」を使用。

蒸留機は先代の西山酒造場五代目裕三氏がイタリアのグラッパに感動し、イタリア製の蒸留器を導入。モンテオエステの名前でブランデー、ジン、ウイスキーの製造を行っている。ウイスキーはバーボン樽がメイン。ブランデー用ではあるが、フレンチオークも所有している。
黒豆焼酎「黒丹波」はTWSCにて金賞を受賞。ウイスキーに関しては、2024年現在、100本限定の7か月熟成ニューボーンが発売されている。

所在地 〒669-4302 兵庫県丹波市市島町中竹田1171
アクセス JR福知山線「丹波竹田」駅下車 丹波竹田駅下車後徒歩10分
操業開始 1849年 ウイスキーは2023年
公式HP kotsuzumi.co.jp
見学 日本酒飲み比べ,ペアリングのみ
商品

清酒 小鼓、モンテオエステ、黒丹波

5-14.神息酒造 奈良蒸溜所

大阪にある「YOSHINO SPIRITS』。海外産ウイスキーを吉野杉にて追加熟成を行い、海外向けに販売している。同社が、古民家を改装し、奈良県内初となる蒸溜所を曽爾(そに)村 山粕地区に設立。
トルコ人社長のシャカール・ジェム氏が曽根高原の湧水がウイスキー造りに適していると考え、将来的には曽村産の大麦や樽を使用したウイスキーを製造予定。

公式サイトは現状、海外向けサイトのみで、製造したものが日本向けに販売されるかは不明。蒸溜所にはビジター向けのテイスティングなどを行う予定の様です。
すでにシングルモルトの名前でウイスキーを発売していますが、現在販売されているものは海外産。ジャパニーズウイスキーとしては2028年頃を発売の目途としている。

平成の名水百選に認定された「曽爾高原湧水群」を使用し、熟成に使用する樽には杉以外に、桜、ヒノキ、松なども使用予定。

画像出展:KAMIKI DORINKS

所在地 奈良県宇陀郡曽爾村山粕(大字)
アクセス 曽爾村観光協会 (sonimura.com)
操業開始 2024年4月
公式HP KAMIKI DORINKS(海外サイト) 曽爾村公式HP
見学
商品 KAMIKI WHISKY