【レビュー】 YUZA シングルモルト ジャパニーズウイスキー 6年

ウィスキーレビュー
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遊佐蒸溜所

山形県の遊佐蒸溜所より、6年熟成のシングルモルトが発売開始。限定販売の製品をレビュー。

遊佐の1stリリースからは2022年に発売が開始。今回はその蒸溜所のこれまでに歩みが知れる6年の年数表記が入った製品がリリースされました。
ラベルには今までと違い、大きく感じで書かれた『遊佐』の文字。新たなステップともいえる記念すべきボトルとなるのでしょうか?

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1.ボトルとラベルの写真

YUZA シングルモルト ジャパニーズウイスキー 6年
YUZA Single Malt Japanese Whisky 6years

2.YUZA シングルモルト ジャパニーズウイスキー 6年

ファーストフィルのバーボン樽熟成原酒を厳選、6年という時の重みをそのままにカスクストレングスでボトリング。
バニラやアプリコットを思わせるアロマはなめらかなフレーバーに重なり、遊佐蒸溜所らしいフルーティさが余韻まで続きます。

引用:遊佐蒸溜所商品紹介ページ

2-1.テイスティングノート

香り バニラ、メープルシロップ、レモングラス、シナモン
味わい 栗きんとん、バニラアイス、シトラスシロップ
余韻 香ばしさと甘くクリーミーな余韻が長く続く

2-2.商品スペック

アルコール度数 59%
酒別 シングルモルトジャパニーズウイスキー
樽種 バーボンメイン
内容量 700ml
販売本数 不明
希望小売価格 19,800円(税込)
発売日 2025年6月8日

3.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

4.定価とネット上の価格

4-1.メーカー希望小売価格

商品名 YUZA シングルモルト ジャパニーズウイスキー 6年
容量 700ml
希望小売価格 19,800円(税込)

4-2.メルカリでの転売価格 

メルカリでの転売価格は、現在確認できませんでした。(※2025/6/10時点)

メルカリでの転売価格は45,000円~50,000円前後となっています。(※2024/7/23時点)

4-3.ヤフーオークション落札価格 

ヤフーオークションでの価格は、現在確認できませんでした。(※2025/6/10時点)

ヤフーオークションでの落札価格、確認できていません。オークションは現在は最安35,000円~最高43,500円(※2024/7/23時点)

4-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

Amazonなどの通販サイトでは、20,000円程での販売が確認できました。(※2025/6/10時点)

4-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯45ml:5,940円、 30ml:3,960円、15ml:1,980円などの少量でも提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

5.メーカー

株式会社 金龍

設立 1950年4月
本社所在地 〒998-0111 山形県酒田市黒森字草刈谷地180番地の1
所有蒸留所 遊佐蒸溜所

6.遊佐蒸溜所

最高品質の、世界が憧れるジャパニーズ・ウイスキーを、ここ山形から。

遊佐蒸溜所を運営する株式会社金龍は、1950年に山形県内の日本酒メーカー9社による合弁会社として創業し、醸造用アルコールと呼ばれるニュートラルスピリッツの生産や、連続蒸溜機でつくる甲類焼酎の生産を行っています。
金龍は山形唯一の焼酎専門メーカーですが、焼酎や日本酒の消費量の下降や、山形県の人口の問題を考えた時に、将来にむけた新たな事業として取り組んだのがウイスキー事業でした。

株式会社金龍が2018年に山形県遊佐町に開設した、東北地方3か所目のウイスキー蒸溜所です。

新鮮で澄んだ空気と、「水の郷百選」に選ばれた、名峰鳥海山の伏流水に恵まれた遊佐町は、最高品質のウイスキー造りに適した土地。
使用するポットスチルはフォーサイス社製、発酵槽は5つ、カナダ産のベイマツを使用しています。製法や熟成方法もスコットランドの方式を採用、若いウイスキーは樽出しせず、納得のいくまで十分に熟成を重ねたウイスキーだけを、シングルモルトのみに絞って製造。大量生産ができない小さな蒸溜所だからこそ、細部までとことん手を尽くし、こだわりを詰め込んだ最高品質のウイスキーをつくります。

遊佐蒸溜所ウイスキーの
コンセプト「TLAS」

遊佐蒸溜所で造るウイスキーは、
Tiny(ちっぽけな)
Lovely(かわいい)
Authentic(本物の)
Supreme(最高の)
上記の頭文字を取った「TLAS(トラス)」をコンセプトとしています。

遊佐蒸溜所は、敷地面積約4,550㎡、蒸溜所面積は約620㎡と、ウイスキー蒸溜所としてはとても小規模な蒸溜所です。外観は小さく可愛らしくも見えますが、造るウイスキーは本格的かつ最高品質のものを目指します。伝統的な製法を用いつつも、日本らしい「ものづくり」に対するこだわりを持って造る、世界に一つのジャパニーズウイスキーです。

遊佐公式HPより引用

画像出展:遊佐蒸溜所公式HP

所在地 〒999-8302 山形県飽海郡遊佐町吉出字 カクジ田20番地
操業開始 2018年

遊佐蒸溜所の詳細情報は、こちらの記事もご覧ください。

遊佐蒸溜所
「遊佐蒸溜所」の記事一覧です。

7.まとめ

6年の歳月を経て、2022年に登場したYUZA 1stのフレッシュな印象から、樽由来の要素がより感じられる、深みと甘みのある味わいへと進化しています。
それに伴い、より一層複雑になり、アルコール度数も1stより約2%低くなったことで、より滑らかでクリーミーな口当たりが楽しめます。

ウイスキーとしてリリースするには最低3年の熟成が必要ですが、さらに3年の熟成を経ることでどのような変化が生まれるのか?そんな“熟成期間”による違いも楽しめる1本です。

「遊佐蒸溜所」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

【レビュー】YUZA First Edition 2022
遊佐蒸留所から、待望のファーストリリース、「YUZA First edition」がついにリリース。レビューを記載しています。
【レビュー】YUZA Signature Blend
㈱金龍の遊佐蒸溜所から定番品となる、「YUZA Signature Blend」。国内蒸溜所より提供されたグレーウイスキーを使用したジャパニーズブレンデッドウイスキーをレビュー。
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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.50 2025年6月号

『ウイスキーガロア』6月号、巻頭特集はシングルモルトを世界に知らしめたディアジオ特集・後編。
メーカー別に蒸留所を集成・徹底解説する新シリーズ「スコッチ蒸留所名鑑」を始動。
第1弾ではスコットランドに30の蒸留所を擁するディアジオ社が登場!
最新号ではスペイサイド・アイラの20蒸留所を一挙掲載します。
[巻頭特集]
スコッチ蒸留所名鑑 [第1弾 ディアジオ 後編]
ディアジオ社の蒸留所を一挙紹介 <スペイサイド・アイラ編>
カードゥ/モートラック/クラガンモア/グレンエルギン/ローズアイル/カリラ/ラガヴーリン/ポートエレン/オスロスク/ベンリネス/ダルユーイン/ダフタウン/グレンダラン/グレンロッシー/マノックモア/リンクウッド/インチガワー/ストラスミル/グレンスペイ/ノッカンドオ
◆Chinese Whisky ――国家級 中国威士忌 最新事情
叠川(チュアン)蒸留所/沃林(オーリン)クーパレッジ/青島(チンタオ)蒸留所
◆日本のクラフト蒸留所最前線
新道蒸溜所/朝倉蒸溜所
◆ジャパニーズクラフトの開拓者たち[第6回] 小正嘉之助蒸溜所 小正芳嗣氏

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

 

この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
土地それぞれの風土から様々な味わいが作り出される日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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