【2021年3月26日限定発売】岩井トラディション シェリーカスク

発売情報
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本坊酒造

本坊酒造より、2021年3月26日に新商品が発売されました。
3月26日に、公式HP上で商品の情報が掲載されました。販売は、一部の酒販店のみに卸されているようで、本坊酒造のオンラインショップでの販売はありません。今後、酒販店のオンラインショップなどで販売されると思われます。

岩井トラディションとは?

日本で最初のウイスキー蒸留所の誕生と言えば、”竹鶴政孝”が”鳥居信治郎”と操業開始したサントリーの「山崎蒸溜所」というのは、ご存知と思います。その”竹鶴政孝”をスコットランドへのウイスキー製造の勉強に送り出したのが、1918年に勤めていた摂津酒造(阿部喜兵衛社長、岩井喜一郎常務)でした。
帰国後、ウイスキー造りを学んだ竹鶴政孝が、上司であった岩井喜一郎氏に提出したのが、国産ウイスキーの原点となる「竹鶴ノート(ウイスキー実習報告書)」でした。摂津酒造では、戦後恐慌による財政難でウイスキー造りは中止となり、竹鶴政孝は退社します。その後、寿屋(現.サントリー)で日本初となるウイスキー蒸留所「山崎蒸溜所」を設立しました。

一方、岩井喜一郎は、1945年に本坊酒造の顧問に就任し、1949年に鹿児島でウイスキー製造免許を取得。本坊酒造のマルスウイスキーが誕生しました。
マルスウイスキーは、生みの親である岩井喜一郎への尊敬と感謝の念を込めて、「岩井トラディション(IWAI TRADITION)」と名付けた商品を発売しました。

シェリー樽で追加熟成されたブレンデッドウイスキー

今回発売となったのが、上述しました「岩井トラディション」を、極甘口のシェリー「ペドロ・ヒメネス」に使用した空き樽に入れ追加熟成(フィニッシュ)したブレンデッドウイスキーです。岩井トラディション本来の豊かな風味に加え、シェリー樽由来のブラウンシュガー、メープルシロップのような香りと上品な甘さをバランス良く感じることができる逸品に仕上がりました。
(引用:ブレンデッドウイスキー/岩井トラディション シェリーカスクフィニッシュ| 本坊酒造株式会社

製品名岩井トラディション シェリーカスクフィニッシュ
酒 別ブレンデッドウイスキー
原材料モルト、グレーン
樽 種シェリーカスクフィニッシュ
詰本数数量限定
度 数40%
価 格希望小売価格:2,970円(税込)
製造所蒸留:マルス信州蒸溜所
製造者本坊酒造株式会社+M

シェリーカスクと言うと、スコッチではマッカランやグレンドロナック等が有名で、日本でも山崎蒸溜所などでも使用している樽ですが、シェリーでも最も甘口の「ペドロヒメネス」を使用しているのはそんなに多くないようです。今回のシェリーカスクフィニッシュがどんな味わいに仕上がっているのか、非常に興味深いところです。

同じく季節限定の「岩井トラディションワインカスクフィニッシュ」については、↓こちら↓の記事をご覧ください。

【レビュー】岩井トラディション ワインカスクフィニッシュ
本坊酒造のマルス信州蒸留所より年2回の限定発売。ジャパニーズウィスキー創生の一翼を担った岩井喜一郎氏の名を冠した「岩井トラディション」を、山梨マルス穂坂ワイナリーの赤ワインに使用した空樽に入れて1年以上追加熟成したブレンデッドウィスキーです。

本坊酒造 マルス信州蒸溜所について

「岩井トラディション」の製造(蒸留まで)は、長野県にある本坊酒造の『マルス信州蒸溜所』で行われています。1985年より操業開始し、2020年には老朽化した設備の改修とウイスキー増産を見据えた樽貯蔵庫施設の整備を目的としたリニューアルされました。

このリニューアルでは、ウイスキー造りが見学できるウイスキー蒸溜棟と、広々とした空間のバーのほか、オリジナルウイスキーやグッズが購入できるビジター棟が新設されました。マルスウイスキーのファンなら一度は蒸留所見学に行きたいですね。

日本のウイスキー蒸留所一覧(2024年2月更新・全103ヶ所)
2024年2月更新、最新のジャパニーズウィスキー蒸留所一覧、山崎蒸留所、白州蒸留所、余市蒸留所、宮城峡蒸留所、クラフト蒸留所の秩父蒸留所、厚岸蒸留所、ガイアフロー静岡蒸留所、マルス信州蒸留所、マルス津貫蒸留所、三郎丸蒸留所、安積蒸留所など全103ヵ所を一覧で総まとめ!

最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(2).Whisky Galore Vol.25 2021年4月号

ウイスキー文化研究所が発行する「ウイスキーガロア」の2021年4月号。
★ジャパニーズウイスキー大全★と題して、ジャパニーズウイスキーの定義、日本のウイスキー最新として、蒸留所24ヵ所を一挙掲載。サントリーチーフブレンダーの福與伸二氏のインタビューも掲載された、ジャパニーズウイスキーファン必見の一冊。

(3).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

この記事を書いた人
新海 博之

1981年7月17日 北海道北広島市出身
大学卒業後、NTTデータカスタマサービス㈱へ新卒入社。
2010年「麻布十番BAR新海」を開業 → 2016年、名物「薬膳カレー」を開発 → 2018年「虎ノ門BAR新海」、2019年には「芝大門BAR新海」を開業 → 2020年 ウェブメディア「Japanese Whisky Dictionary」をスタート。
バーテンダーの私達だから出来る事として、ジャパニーズウイスキーの魅力を日々発信する。

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ジャパニーズウイスキーディクショナリー
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