初回の山崎に続いて紹介するのは同じくサントリーのシングルモルトウイスキー「白州18年」
日本最古の蒸留所で造られる「山崎」とは異なった味わいのウイスキーを作りたいと考えた二代目マスターブレンダー佐治敬三の決断により山梨県の南アルプス・甲斐駒ヶ岳の麓に新たに蒸留所を建設して作ったのが「白州」でした。ウイスキー作りに欠かせない美味しい「水」を追い求めて日本中で蒸留所に適した地を探し辿り着いたのが白州でした。大自然に恵まれた環境で18年の熟成を経て注がれる「白州18年」を是非お愉しみください。
1.メーカー
サントリースピリッツ株式会社
設立 | 1899年 |
本社所在地 | 〒135-8631 東京都港区台場2-3-3 |
所有蒸留所 | ●日本 山崎蒸溜所、白州蒸溜所、知多蒸溜所 ●スコットランド アードモア蒸留所、グレンギリー蒸留所、オーヘントッシャン蒸留所、ボウモア蒸留所、ラフロイグ蒸留所 ●アイルランド クーリー蒸留所、キルベガン蒸留所 ●アメリカ ジムビーム蒸留所、メーカーズマーク蒸留所 ●カナダ ハイラムウォーカー蒸留所、アルバータ蒸留所 |
2.蒸留所
サントリー白州蒸溜所
所在地 | 〒408-0316 山梨県北杜市白州町鳥原2913-1 |
操業開始 | 1973年 |
日本で初めてウイスキーづくりを始めてからちょうど50年を迎えた1973年、豊かな自然に恵まれた南アルプス甲斐駒ヶ岳のふもとに約82万平方メートルの豊かな森に、白州蒸溜所は完成しました。
仕込み水は森の湿潤な大気に包まれて、白州モルトは花崗岩に磨かれた清らかでやわらかな南アルプスの天然水を使用。日本ならではの四季の変化の中で長い間熟成され、香り立ちがよくすっきりした「白州」の味わいの源となっています。
2014年には10億円をかけてポットスチル4基増設し16基に。サイズや形状が異なるバラエティ豊かなポットスチルで原酒の作り分けをしています。貯蔵庫は天井の高いラック式。温度や湿度などは一切人の手で管理されず、自然に任せた状態で管理されています。
1973年 白州蒸溜所建設
1994年 白州12年発売
2006年 白州18年発売
2008年 白州25年発売
画像出展:サントリー公式 森の蒸留所
白州蒸溜所の詳細はこちらの記事もご覧ください。
3.商品名と写真
シングルモルト白州18年
SingleMalt Hakushu18year
4.特徴
熟した果実のような、深い香りとほのかなスモーキーさ
爽快さはそのままに、長期熟成モルトならではの深い味と香り。
複雑なコクと甘み、豊かな樽香が見事に調和。 かすかなスモーキーさを含んだ余韻も心地よい。酒齢18年以上の長期熟成モルトが、 深い香りとほのかなスモーキーさを醸し出します。
複雑なコクと甘み、馥郁とした樽香が見事に調和。
スモーキーで心地よい余韻をお愉しみください。
4-1.テイスティングノート
香り | メロン、マンゴー、ミルクキャラメル、ほのかにスモーキー |
味わい | はちみつのような甘さ、甘酸っぱさ |
余韻 | 熟した果実香、スモーキーで心地よい余韻 |
4-2.商品スペック
アルコール度数 | 43% |
酒別 | シングルモルトウイスキー |
樽種 | 酒齢18年以上のヘビーピート・ホワイトオーク・シェリー樽原酒など |
内容量 | 700ml |
販売本数 | ー |
希望小売価格 | 35,200円(税込) |
発売日 | 2006年 |
5.受賞歴
- 2020 ISC 金賞
- 2017 ISC 金賞
- 2016 ISC 金賞
- 2016 SWSC 最優秀金賞
- 2015 SWSC 最優秀金賞
- 2014 ISC 金賞
- 2013 ISC 金賞
- 2010 IWSC 金賞「ベスト・イン・クラス」
- 2010 IWSC 最高賞「トロフィー」
- 2009 ISC 金賞
- 2007年 IWSC金賞「ベスト・イン・クラス」
- 2006年 ISC金賞
※1)ISC:Internationl Spirits Challenge(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)
※2)SWSC:San Francisco World Spirits Competition(サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション)
※3)IWSC:International Wine & Spirit Competition(インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション)
6.価格
6-1.メーカー希望小売価格
商品名 | サントリーシングルモルトウイスキー白州18年 |
容量 | 700ml |
希望小売価格 | 税込:35,200円 |
山崎18年同様、超品薄状態の為この定価での小売店販売は皆無という状況です。
6-2.メルカリでの転売価格
メルカリでの転売価格は、85,000円~111,000円前後となっています。(※2022/6/16時点)
6-3.ヤフーオークション落札価格
ヤフーオークションでの落札価格は、最安80,000円、最高70,000円、平均62,359円(※2022/6/16時点より過去180日間の統計情報)
6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon
通販サイトでも、105,000円~125,000円前後で販売されています。 (※2022/6/17時点)
6-5.BAR新海での提供価格
当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:9,130円、30ml:6,160円、15ml:3,080円など少量でも提供しております。
7.まとめ
「山崎18年」ほどではないものの、「白州18年」もかなりプレミア付きの商品になってきています。当然ながら「味」が絶品なのは間違いありません。希少価値を含んだ価格に見合った味と考えて間違いないと思います。
白州18年を作り出す原酒が製造されたのが今から18年以上前であり、2000年になります。この時、日本のウイスキー消費量は下降線を辿っていて、将来的にウイスキーが爆発的に人気になるなんて誰も予想してませんでした。2008年頃まではウイスキー消費量が下降し続けていたで、少なくともあと10年くらいは今のような調子で長期熟成の国産ウイスキーの希少価値は高いままで行くのではないでしょうか。
8.白州の関連記事
白州に関するその他の記事も是非ご覧ください。
最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.42 2024年2月号
【巻頭特集】ウイスキーの聖地 アイラ島の“現在”を読み解く
アイラ島のウイスキーは、昔から「アイラモルト」という独自のカテゴリーを与えられてきた。現在9ヵ所の蒸留所があり、さらに2つの新蒸留所計画が発表されている、この小さな島を改めて紹介。
また、現在入手可能なウイスキー8種を土屋編集長が飲み比べる。
●掲載蒸留所
ボウモア、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、カリラ、ブナハーブン、ブルックラディ、キルホーマン、アードナッホー
【第2特集】北アイルランドのウイスキー
世界の五大ウイスキーのなかで、いまもっとも伸びているのがアイリッシュ。ブームを牽引する北アイルランドの最新情報をリポート。
●紹介ウイスキー
ブッシュミルズ、エクリンヴィル、グレンズ・オブ・アントリム、ヒンチ、キルオーウェン、マコーネルズ、ショートクロス、タイタニック・ディスティラーズ、トゥー・スタックス
【蒸留所リポート】
2023年に100周年を迎えたジャパニーズウイスキー。その第一歩が踏み出され、昨年リニューアルしたばかりのサントリー山崎蒸溜所を取材。そのほか月光川蒸留所や、個性的なツアーを行っている八郷蒸溜所&安積蒸溜所も紹介。
【インタビュー】
ワイルドターキーのマスターディスティラーであるエディー・ラッセル氏と、その息子ブルース・ラッセル氏を編集長がインタビュー。またフィンランドで自国ライ麦にこだわったウイスキーを造るキュロ蒸留所のミイカ氏にも話を聞いた。
【特集】
ウイスキーフェスティバル2023 in TOKYO、ウイスキーコニサークラブ新潟蒸留所ツアー、下田ウイスキーフェスリポート。
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。