【レビュー】サントリーワールドウイスキー 碧Ao

ウィスキーレビュー
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サントリー

「個性豊かな世界5大ウイスキーの原酒をブレンドし、ブレンデッドウイスキーを開発する」というサントリーの新しい挑戦から生まれた、「SUNTORY WORLD WHISKY 碧Ao」。

「継承と革新」を続けるサントリーの新たな挑戦、新しい時代のメッセージ。世界初、自社蒸溜所でつくられた「世界5大ウイスキー」の原酒をブレンド。

世界と日本をつなぐ、「海」の深く美しい色、「碧(アオ)」をネーミングに、そして、ブランドのカラーに。羅針盤、波を表現したデザインにもその想いを込めて。「世界5大ウイスキー」を表す、斬新な「5角形ボトル」。角を正面に配置し、ラベルに「世界の原酒/日本の匠」との出会いを象徴する「英語/墨文字」のロゴタイプ。これらはみな、この商品の開発コンセプトを表すとともに新しい時代に向けたメッセージを伝えています。

2019年4月16日から夏、秋から冬の2期に分けて出荷。計36万本の数量限定にて。
2021年1月8日のサントリープレスリリースにて

ECチャネルでの販売、ならびにデジタル広告を強化することで、販売数量は対前年249%を目指します。ご自宅でもより気軽にお楽しみいただける350mlサイズ(ハーフボトル)をご提案し、お客様接点のさらなる拡大を図ります。
引用:サントリープレスリリース

とあるように、発売当初は限定を謳っておりましたが、2021年からは「碧Ao」と「知多」をジャパニーズウイスキーの主力としてハーフボトルも商品展開し、販売強化していくようです。

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1.メーカー

サントリースピリッツ株式会社

設立1899年
本社所在地〒135-8631 東京都港区台場2-3-3
所有蒸留所●日本
山崎蒸溜所、白州蒸溜所、知多蒸溜所
●スコットランド
アードモア蒸留所、グレンギリー蒸留所、オーヘントッシャン蒸留所、ボウモア蒸留所、ラフロイグ蒸留所
●アイルランド
クーリー蒸留所キルベガン蒸留所
●アメリカ
ジムビーム蒸留所、メーカーズマーク蒸留所
●カナダ
ハイラムウォーカー蒸留所、アルバータ蒸留所

2.蒸留所

 所在地

創業開始

クーリー蒸溜所
(アイリッシュ)
アイルランド・ラウス県、クーリー半島1989年
アードモア蒸溜所
スコッチ
スコットランド・アバディーンシャー、
ケネスモント
1898年
グレンギリー蒸溜所(スコッチスコットランド・アバディーンシャー、オールドメルドラム1797年(諸説あり)
ジムビーム蒸溜所
(アメリカン)
アメリカ合衆国・ケンタッキー州、クラーモント1795年
アルバータ蒸溜所
(カナディアン)
カナダ・アルバータ州、カルガリー1946年
山崎蒸溜所
(ジャパニーズ)
〒618-0001
大阪府三島郡島本町山崎5丁目2−1
1923年
白州蒸溜所
(ジャパニーズ)
〒408-0316
山梨県北杜市白州町鳥原2913-1
1973年

山崎蒸溜所
サントリーの創業者 鳥井信治郎は、「日本人の繊細な味覚にあった、 日本のウイスキーをつくりたい」という熱い想いを持ちウイスキーづくりを決意しました。山崎蒸溜所は鳥井信治郎の尽力により、日本で初めてのウイスキー蒸留所として1923年に誕生しました。

山崎蒸溜所の詳細はこちらの記事もご覧ください。

白州蒸溜所 | ジャパニーズウイスキーディクショナリー
Japanese Whisky Dictionary

白州蒸溜所
白州蒸溜所
は、山崎蒸溜所とは異なるタイプのモルトウイスキー原酒を作るため、良質でウイスキーの仕込みに最適な水を探し、全国各地を調査した中から、日本有数の名水地である“白州”の地を選定。山崎蒸溜所の操業からちょうど50年を迎えた1973年にサントリー第2のモルトウイスキー蒸溜所「白州蒸溜所」が操業しました。

白州蒸溜所の詳細はこちらの記事もご覧ください。

白州蒸溜所 | ジャパニーズウイスキーディクショナリー
Japanese Whisky Dictionary

3.商品名と写真

サントリーワールドウイスキー 碧Ao
SUNTORY WORLD WHISKY 碧Ao

4.特徴

碧Aoが切り拓く、ウイスキーの新しい世界
7蒸溜所からの原酒を選定し、豊かな個性を活かしながら、匠の技で丁寧にブレンド。
甘く華やかな香りとまろやかな口当たり。厚みがあり様々な表情を持った味わいと心地よいスモーキーが特長。
世界5大ウイスキーの個性が織り成す複雑で豊かな香味の変化をお楽しみいただけます。
5角形のボトルは世界5大ウイスキーを表現。

4-1.テイスティングノート

香り華やかでバニラ様やパイナップルのようなフルーティーなトップノート
クリーム系の甘さと濃厚でウッディな香りが続く
味わい滑らかで甘やかな飲み口。次第にスモーキーやシナモン様のスパイスが感じられる
余韻甘さとスモーキー、スパイシー・ウッディが複雑に絡み合いながら心地よく続く

(引用元:SUNTORY WORLD WHISKY 碧Ao|サントリー

4-2.商品スペック

アルコール度数43%
酒別ブレンデッドウイスキー
樽種
内容量700ml
販売本数2019年4月16日から夏までと、秋から冬の2期で計36万本の数量限定
2020年は66万本(前年比168%)の数量限定
希望小売価格5,500円(税込)
発売日2019年4月16日
 

5.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

6.価格

6-1.メーカー希望小売価格

商品名サントリーワールドウイスキー「碧Ao」
容量700ml
希望小売価格5,000円(税込:5,500円)

6-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、3,800円~4,500円前後となっています。(※2021/3/19時点)

6-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションでの落札価格は、最安2,100円、最高4,790円、平均3,175円 (※2021/3/19時点より過去120日間の統計情報) 

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでも、4,800円~5,500円前で販売されています。 (※2021/1/30時点)

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、145ml:1,650円(税込)で提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

7.まとめ

山崎の各種限定シリーズをはじめ、数多くのサントリーウイスキーを手掛けるサントリー5代目チーフブレンダーであり『碧Ao』の開発を指揮した福與伸二氏のメッセージがこちら

「私なら、まず大ぶりのグラスに『碧Ao』を注いでストレートを愉しんでみる、そこへ氷を一つ入れて味わい、氷が溶けてきたところへ少し水を足して、さらに変化を感じてみたいです」。飲み方としては徐々に氷や水で薄めていくのが段階的に味の変化を愉しむコツ。ただ、これが正解だと決めてかからず、色々な飲み方を試してみて味が変化すること自体を愉しんでほしい。
ジムビームの華やかさと、アードモアのスモーキーと、山崎シェリー樽の味わいを探してみてください。この3つは比較的みつけやすいと思います」。この宿題を解く面白さも一緒に、ぜひ『碧Ao』の醍醐味を実感してみたい。
これは飲まずにはいられないウイスキーですね!

「サントリー」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

【レビュー】シングルモルト山崎18年
シェリー樽熟成由来の甘いドライフルーツや香ばしいチョコレートの香りが印象的。ミズナラ樽の長期間熟成原酒も潜む熟成感と奥行きのある味わい。酒齢18年以上のシェリー樽熟成原酒を中心にじっくりと後熟したフルボディタイプ。圧倒的な熟成感を堪能できる逸品!
【レビュー】シングルモルト白州18年
長期熟成モルトならではの深い味と香り。複雑なコクと甘み、豊かな樽香が見事に調和。 かすかなスモーキーさを含んだ余韻も心地よい。酒齢18年以上の長期熟成モルトが、 深い香りとほのかなスモーキーさを醸し出します。複雑なコクと甘み、馥郁とした樽香が見事に調和。スモーキーで心地よい余韻。
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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.42 2024年2月号

【巻頭特集】ウイスキーの聖地 アイラ島の“現在”を読み解く
アイラ島のウイスキーは、昔から「アイラモルト」という独自のカテゴリーを与えられてきた。現在9ヵ所の蒸留所があり、さらに2つの新蒸留所計画が発表されている、この小さな島を改めて紹介。
また、現在入手可能なウイスキー8種を土屋編集長が飲み比べる。
●掲載蒸留所
ボウモア、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、カリラ、ブナハーブン、ブルックラディ、キルホーマン、アードナッホー

【第2特集】北アイルランドのウイスキー
世界の五大ウイスキーのなかで、いまもっとも伸びているのがアイリッシュ。ブームを牽引する北アイルランドの最新情報をリポート。
●紹介ウイスキー
ブッシュミルズ、エクリンヴィル、グレンズ・オブ・アントリム、ヒンチ、キルオーウェン、マコーネルズ、ショートクロス、タイタニック・ディスティラーズ、トゥー・スタックス

【蒸留所リポート】
2023年に100周年を迎えたジャパニーズウイスキー。その第一歩が踏み出され、昨年リニューアルしたばかりのサントリー山崎蒸溜所を取材。そのほか月光川蒸留所や、個性的なツアーを行っている八郷蒸溜所&安積蒸溜所も紹介。

【インタビュー】
ワイルドターキーのマスターディスティラーであるエディー・ラッセル氏と、その息子ブルース・ラッセル氏を編集長がインタビュー。またフィンランドで自国ライ麦にこだわったウイスキーを造るキュロ蒸留所のミイカ氏にも話を聞いた。

【特集】
ウイスキーフェスティバル2023 in TOKYO、ウイスキーコニサークラブ新潟蒸留所ツアー、下田ウイスキーフェスリポート。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
新海 博之

1981年7月17日 北海道北広島市出身
大学卒業後、NTTデータカスタマサービス㈱へ新卒入社。
2010年「麻布十番BAR新海」を開業 → 2016年、名物「薬膳カレー」を開発 → 2018年「虎ノ門BAR新海」、2019年には「芝大門BAR新海」を開業 → 2020年 ウェブメディア「Japanese Whisky Dictionary」をスタート。
バーテンダーの私達だから出来る事として、ジャパニーズウイスキーの魅力を日々発信する。

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