【レビュー】マルスウイスキー岳樺 ブランデー樽仕上げ

「岳樺」は2019年10月に「国分北海道株式会社」と「本坊酒造株式会社」が共同開発したブランドで、販売エリアを北海道限定とした商品です。北海道民の嗜好に合うように複数のモルトを厳選し造り上げた、モルト100%のウイスキーです。
原酒内容は明らかにされておりませんが、海外原酒含め、様々な熟成年数および樽種をブレンドしたウイスキーで、「岳樺ブランデー樽仕上げ」はその岳樺を北海道十勝のブランデー樽にて更に1年半追熟したものになります。

ブランド名の「岳樺」は北地や高山の最上部に自生し、北海道の過酷な自然環境の中で風雪に捻じ曲げられながらもたくましく育つ、雄大な大地を象徴する樹木です。

国分北海道80年を記念した「マルスウイスキー 岳樺」のプレミアムウイスキー。「北海道限定」販売で販売数は1,400本

1.メーカー

本坊酒造株式会社

設立 1872年
本社所在地 〒891-0122; 鹿児島県鹿児島市南栄三丁目27番地
所有蒸留所 マルス信州蒸溜所、マルス津貫蒸溜所

2.蒸留所

マルス信州蒸溜所

所在地 〒399-4301 長野県上伊那郡宮田村4752-31
操業開始 1985年

鹿児島の地で日本の蒸留酒「焼酎」造りに邁進していた本坊酒造が、ウイスキー製造免許を取得したのが1949年。それ以来、「いつか日本の風土を活かした本物のウイスキーを造りたい」と夢を抱き続けていました。
鹿児島でのウイスキー製造から数年経た後、1960年に山梨にワインとウイスキー製造のための工場「マルス山梨ワイナリー」を設立。そして、本格的にウイスキー造りに取り組むために、さらなる理想の地を探し求めました。

澄んだ空気の寒冷地であり、しかも適度な湿度と良質な水に恵まれていることなど、ウイスキー造りのための自然条件は大変厳しいものがあります。
こうした条件を満たす土地を探し求め、1985年ウイスキー造りに最適な環境を求めて長野県中央アルプス駒ヶ岳山麓標高798mの地にマルス信州蒸溜所を開設致しました。
1992年にウイスキー需要低迷により蒸留を休止。その後、世界的にジャパニーズウイスキーが評価されはじめる中、ウイスキー需要が回復傾向にあった2009年に蒸留再開を決意し2011年2月より再スタート。
2020年9月、35年ぶりの全面リニューアル。投資額は約12億円。

2019年5月から、老朽化した設備の改修とウイスキー増産を見据えた樽貯蔵庫施設の整備やウイスキー造りの見学を目的にしたウイスキー蒸留棟(樽貯蔵庫を含む)と、オリジナルウイスキーやグッズ販売などを目的にビジター棟を新設、既存の設備及び施設を改修。
新設したウイスキー蒸留棟は1,996㎡(延床面積、約2,500樽収容予定の樽貯蔵庫含む)、ビジター棟は746㎡。
引用:本坊酒造公式HP

■製造能力:原料麦芽1.1t/日
■原酒製造量:約700L/日、約185KL/年(2020年度予定)
■主要な設備:麦芽粉砕機1基、マッシュタンロイテル(糖化槽)6KL×1基、ステンレス発酵タンク6KL×3基、ダグラスファー木槽発酵タンク(移設)6KL×3基、初溜釜(移設)

マルス信州蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。

マルス津貫蒸溜所

所在地 〒899-3611 鹿児島県南さつま市加世田津貫6594
操業開始 2016年

南さつま市加世田津貫。ここ薩摩半島南西の緑溢れる山あいの中に佇む、本土最南端のウイスキー蒸留所「マルス津貫蒸溜所」

薩摩半島南西部に位置する津貫は、万之瀬川支流の加世田川に沿って長くのびている盆地にあります。東を蔵多山(475m)、西を長屋山(513m)の山々に囲まれ、地形が盆地状のため、夏は暑く、冬の寒さは、南薩摩にあっては、ことのほか厳しい地域です。
良質な水資源(蔵多山湧水)もあり”天の恵み”といっていいほどの自然環境を有し、山の傾斜地を有効に利用したみかん栽培も盛んで、”津貫みかん”として知られています。
温暖な気候と良質な水資源に恵まれる津貫は、本坊酒造発祥の地。薩摩を代表する特産物「さつま芋」を使って焼酎造りを始めてから百有余年、この土地の水と気候風土を知り抜き、酒造りの伝統を今に伝える津貫の地で、ウイスキー造りに取り組んでいます。
引用:マルス津貫蒸溜所公式HP

マルス津貫蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。

3.商品名と写真

マルスウイスキー岳樺 ブランデー樽仕上げ
Mars Whisky Dake Kanba Brandy Cask Finish

4.特徴

「マルスウイスキー 岳樺 ブランデー樽仕上げ」は、「マルスウイスキー 岳樺」を十勝ブランデーの熟成に使われた樽で更に約1 年半熟成させました。
「岳樺」の特徴にブランデー由来の甘い香りと蜂蜜の香味が融合し、心地よいピート香となめらかな余韻が長く続く、豊かな味わいの中にも繊細な味わいを併せ持つモルトウイスキーです。

引用:国分北海道、「マルスウイスキー岳樺ブランデー樽仕上げ」を限定発売|お知らせ一覧

4-1.テイスティングノート

香り チョコレート、バナナの優しい甘さ
味わい バニラやハイカカオチョコレートのコクがある甘さ、ほのかなブドウの渋み
余韻 ブランデーの甘く芳醇で複雑な余韻が続く

4-2.商品スペック

アルコール度数 43%
酒別 ブレンデッドモルト
樽種 十勝ブランデー樽にて追熟
内容量 700ml
販売本数 限定1,400本
希望小売価格 7,700円(税込)
発売日 2021年10月8日

5.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

6.価格

6-1.メーカー希望小売価格

商品名 マルスウイスキー岳樺 ブランデー樽仕上げ
容量 700ml
希望小売価格 7,700円(税込)

6-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、12,000円~15,000円前後となっています。(※2021/10/21時点)

6-3.ヤフーオークション落札価格

現時点でのヤフーオークションでの出品は無いようです。(※2021/10/21時点より過去180日間の統計情報)

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

現時点での通販サイトでの販売は無いようです。(※2021/10/21時点)

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:2,310円 、30ml:1,540円、15ml:770円で提供しております。

7.まとめ

ラベルデザインのイメージと北海道の料理に合わせるため、ピートを程よく聞かせ男性的でありながらもしなやかな長い余韻が楽しめ、幅広い料理との相性が良くなるように考慮されているそうです。
確かにソーダ割りで飲むと、ブランデー樽からくる甘さとわずかな渋み、そもそも持ち合わせているほんのりピートがうまくマッチしていて食事との相性もバツグンなウイスキーです。
ストレートではまろやかな口当たりから芳醇な甘さが口いっぱいに広がります。わずかにピートも感じますが、ブランデー樽後熟による甘さが圧倒して甘くコクがあり芳醇な味わいです。
おそらく海外原酒も使用していると思いますが、うまくまとまっていて飲みやすいウイスキーです。

■「本坊酒造」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.34 2022年10月号

ウイスキー文化研究所が出版するウイスキーガロアの2022年10月号は、『日本の蒸留酒づくり最前線』世界のウイスキー市場がますます拡大を続ける中、ジンやラム、そして焼酎・泡盛にも世界が注目。今回はジャパニーズウイスキーのクラフト蒸留所、そして黒糖、泡盛、ラムの蒸留所など合計10ヵ所を紹介。SETOUCHI DISTILLERY、馬追蒸溜所は今回初公開。