【2022年8月オープン】越後薬草蒸留所

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越後薬草蒸留所

「YASOジン」で知られる越後薬草は、新潟県上越市に「越後薬草蒸留所」を2022年8月下旬ごろオープン予定です。

現在ではウイスキーを作るという情報はありませんが、2022年3月に開催されるWhisky Festival 2022に出展することもあり、もしかしたら今後、ウイスキー業界に参入する可能性があるのではないかと推測しております。

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1.越後薬草

越後薬草は、1976年8月創業の、新潟県に本社を置く、健康食品の製造販売と、キムチ製造販売、酒製造販売の会社です。自然界の野草の生命力と乳酸菌、酵母菌、麹菌などの微生物の力を活用して生み出された製品が多くのお客様に喜ばれています。

創 業1976年8月
本社住所942-0055 新潟県上越市小猿屋73番地
キムチ工場949-1337 新潟県糸魚川市大字桂字下川原541番地
事業内容健康食品製造販売
キムチ製造販売
酒製造販売

越後薬草では、現在「YASO GIN」がジンラバーの間で非常に人気。

80種類の野草類を原材料とした健康食品(酵素商品)を製造する過程で副産物として生まれたアルコール。
これを原料とした“個性的なスピリッツ”とさらにボタニカルを加え再蒸留することで生まれた唯一無二の
“記憶に残るジン”

YASO公式HPより

「YASO GIN」はまさに飲む薬草。しっかりと感じるボタニカルと、定期的に限定発売されるジンはお見事の一言。

どれも非常に完成度の高いジンです。

それぞれのエディションは、個性豊かなボタニカルと、ジンの伝統的なボタニカル、豊富な薬草が見事にマッチ。限定版はやや入手困難ですが、スタンダード商品は入手可能。是非一度、この素晴らしいジンをお手に取ってみてはいかがでしょうか。

2.越後薬草蒸留所

越後薬草蒸留所は、2022年8月に、先ほどご紹介させていただいた「YASO GIN」をアートとして、「五感で味わう」をコンセプトに、美術館のような蒸留所としてオープンされます。

2020年10月に蒸留所の増設費用と蒸留器の購入資金の為にクラウドファンディングを実施。限定ジンのボトルセットの先行販売を含むリターン品を用意。目標金額1,000,000円を大きく上回る5,252,800円もの金額を集めました。

上記のクラウドファンディングを活用し、蒸留風景や現代アート、レストランバーが併設され、新潟県初のディスティラリーレストランとなります。上越市の風景も楽しめる空間一体型の蒸留所となっています。

1階は蒸留の様子を実際に見学できる「ファクトリーフロア」、2階はオープンスペースの「開放型アートギャラリーフロア」。 植物、発酵をテーマにしたアート作品を期間限定で展示します。

3階ではレストランバーとして、YASOと地元の食材を楽しめます。360度全面ガラス張りのパノラマレストランになる模様。

画像引用:YASO公式HP

2-1.『越後薬草蒸留所』プロジェクト

越後薬草は、野草を中心に80種類の原材料にて健康食品(酵素商品)を製造しています。 製造過程で副産物として生まれるアルコールを原料とした個性的なスピリッツにボタニカルを加えることで生まれるジンを、「記憶に残るジン」とし、アートとして表現します。

越後薬草蒸留所は、「ごみを一切出さない循環型蒸留所」を目指します。通常、ボタニカルとして使用した植物は残渣として処理されてしまいます。越後薬草蒸留所では、製品を製造する過程で発生する残渣を、敷地内の庭園にて、残渣を肥料にスパイスやジュニパーベリーなどのYASOに使用されるボタニカルを育みます。「リサイクル」ではなく、「自然環境に配慮したサイクル」を構築。50年、100年先と、自然と地域に密接した様々な事業に取り組んでいきます。

3.考察

ジンラバーの間で非常に評価の高い「YASO GIN」。その蒸留所が、美術館に訪れる時のようなワクワクをもたらしてくれます。おそらくオープン初期はかなりの混雑になるのではないのでしょうか?

また、このコロナ禍では見学の予約は必要か、などは現在は明らかになっていません。予約制であれば、少人数で落ち着いた見学が叶うかもしれません。

また、越後薬草は、2022年3月に開催されるWhisky Festival 2022に出展予定。もしかすると、今後ウイスキー業界への参入も十分にあり得ると考察します。

非常に完成度の高いジンを作ってきた越後薬草が、どのようなウイスキーを作るのか、考えただけで、期待で胸がいっぱいになります!

2022年3月開催のWhisky Festival 2022につきましては、こちらの記事もご覧ください。

【2022年3月26日・3月27日】Whisky Festiva...
Whisky Festival 2022 in TOKYOが2022年3月26日、3月27日に開催が決定いたしました。感染予防対策として、各部に入場制限を設けたり、キャッシュレスを推奨するなどの取り組みがあり、どなたでも安心してご参加いただけるようになっております。
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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.42 2024年2月号

【巻頭特集】ウイスキーの聖地 アイラ島の“現在”を読み解く
アイラ島のウイスキーは、昔から「アイラモルト」という独自のカテゴリーを与えられてきた。現在9ヵ所の蒸留所があり、さらに2つの新蒸留所計画が発表されている、この小さな島を改めて紹介。
また、現在入手可能なウイスキー8種を土屋編集長が飲み比べる。
●掲載蒸留所
ボウモア、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、カリラ、ブナハーブン、ブルックラディ、キルホーマン、アードナッホー

【第2特集】北アイルランドのウイスキー
世界の五大ウイスキーのなかで、いまもっとも伸びているのがアイリッシュ。ブームを牽引する北アイルランドの最新情報をリポート。
●紹介ウイスキー
ブッシュミルズ、エクリンヴィル、グレンズ・オブ・アントリム、ヒンチ、キルオーウェン、マコーネルズ、ショートクロス、タイタニック・ディスティラーズ、トゥー・スタックス

【蒸留所リポート】
2023年に100周年を迎えたジャパニーズウイスキー。その第一歩が踏み出され、昨年リニューアルしたばかりのサントリー山崎蒸溜所を取材。そのほか月光川蒸留所や、個性的なツアーを行っている八郷蒸溜所&安積蒸溜所も紹介。

【インタビュー】
ワイルドターキーのマスターディスティラーであるエディー・ラッセル氏と、その息子ブルース・ラッセル氏を編集長がインタビュー。またフィンランドで自国ライ麦にこだわったウイスキーを造るキュロ蒸留所のミイカ氏にも話を聞いた。

【特集】
ウイスキーフェスティバル2023 in TOKYO、ウイスキーコニサークラブ新潟蒸留所ツアー、下田ウイスキーフェスリポート。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
新海 博之

1981年7月17日 北海道北広島市出身
大学卒業後、NTTデータカスタマサービス㈱へ新卒入社。
2010年「麻布十番BAR新海」を開業 → 2016年、名物「薬膳カレー」を開発 → 2018年「虎ノ門BAR新海」、2019年には「芝大門BAR新海」を開業 → 2020年 ウェブメディア「Japanese Whisky Dictionary」をスタート。
バーテンダーの私達だから出来る事として、ジャパニーズウイスキーの魅力を日々発信する。

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ジャパニーズウイスキーディクショナリー
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