【レビュー】シングルモルト駒ヶ岳 IPAカスクフィニッシュ Bottled in 2022

ウィスキーレビュー
ウィスキーレビュー
本坊酒造駒ヶ岳蒸溜所

2020年、2021年とリリースされている駒ヶ岳IPAカスクフィニッシュですが、かなり人気があって現在では定価の2倍近いプレ値で出品されているウイスキーです。 今作も人気になること間違いなさそうな1本です。限定数は2,700本

「シングルモルト駒ヶ岳IPAカスクフィニッシュ」は2020年から同じ商品名で発売されていて、公式HPの商品説明やアルコール度数などの内容はほぼ同じとなっております。
前作との飲み比べも面白いと思います。香り・味わいともに主張してくるフレーバーが若干違いました。

スポンサーリンク

1.メーカー

本坊酒造株式会社

設立1872年
本社所在地〒891-0122; 鹿児島県鹿児島市南栄三丁目27番地
所有蒸留所マルス信州蒸溜所、マルス津貫蒸溜所

2.蒸留所

マルス信州蒸溜所

所在地〒399-4301 長野県上伊那郡宮田村4752-31
操業開始1985年

鹿児島の地で日本の蒸留酒「焼酎」造りに邁進していた本坊酒造が、ウイスキー製造免許を取得したのが1949年。それ以来、「いつか日本の風土を活かした本物のウイスキーを造りたい」と夢を抱き続けていました。
鹿児島でのウイスキー製造から数年経た後、1960年に山梨にワインとウイスキー製造のための工場「マルス山梨ワイナリー」を設立。そして、本格的にウイスキー造りに取り組むために、さらなる理想の地を探し求めました。

澄んだ空気の寒冷地であり、しかも適度な湿度と良質な水に恵まれていることなど、ウイスキー造りのための自然条件は大変厳しいものがあります。
こうした条件を満たす土地を探し求め、1985年ウイスキー造りに最適な環境を求めて長野県中央アルプス駒ヶ岳山麓標高798mの地にマルス信州蒸溜所を開設致しました。
1992年にウイスキー需要低迷により蒸留を休止。その後、世界的にジャパニーズウイスキーが評価されはじめる中、ウイスキー需要が回復傾向にあった2009年に蒸留再開を決意し2011年2月より再スタート。
2020年9月、35年ぶりの全面リニューアル。投資額は約12億円。

2019年5月から、老朽化した設備の改修とウイスキー増産を見据えた樽貯蔵庫施設の整備やウイスキー造りの見学を目的にしたウイスキー蒸留棟(樽貯蔵庫を含む)と、オリジナルウイスキーやグッズ販売などを目的にビジター棟を新設、既存の設備及び施設を改修。
新設したウイスキー蒸留棟は1,996㎡(延床面積、約2,500樽収容予定の樽貯蔵庫含む)、ビジター棟は746㎡。
引用:本坊酒造公式HP

■製造能力:原料麦芽1.1t/日
■原酒製造量:約700L/日、約185KL/年(2020年度予定)
■主要な設備:麦芽粉砕機1基、マッシュタンロイテル(糖化槽)6KL×1基、ステンレス発酵タンク6KL×3基、ダグラスファー木槽発酵タンク(移設)6KL×3基、初溜釜(移設)

マルス信州蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。

信州蒸溜所 | ジャパニーズウイスキーディクショナリー
Japanese Whisky Dictionary

3.商品名と写真

シングルモルト駒ヶ岳 IPAカスクフィニッシュ Bottled in 2022

Single Malt Komagatake IPA Cask Finish 2022

 

4.特徴

「シングルモルト駒ヶ岳 IPAカスクフィニッシュ」は、南信州ビール駒ヶ岳醸造所でホップをふんだんに使用して醸造した中濃色ビール、インディア・ペールエール(IPA)を寝かせた空き樽でフィニッシングしたシングルモルトウイスキーです。

ホップ由来の爽やかな柑橘を想わせる香り、グレープフルーツやハーブのようなクリアな味わい、
キレの良いビターな余韻があり、ハイボールとの相性が抜群の1本に仕上がりました。

引用:本坊酒造株式会社公式通販shop

4-1.テイスティングノート

香り酸味を伴う柑橘、シトラス、ミント、ハーブ
味わいほどよい酸味とビール(ペールエール)を思わせる苦み、ウッディかつオイリー
余韻バーボン樽の甘い樽香とIPA由来の麦芽の香り、ビターな余韻

4-2.商品スペック

アルコール度数52%
酒別シングルモルトジャパニーズウイスキー
樽種バーボン樽
内容量700ml
販売本数限定2,700本
希望小売価格9,460円(税込)
発売日2022年8月上旬

5.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

6.価格

6-1.メーカー希望小売価格

商品名シングルモルト駒ヶ岳 IPAカスクフィニッシュ Bottled in 2022
容量700ml
希望小売価格9,460円(税込)

6-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、12,800円~16,000円前後となっています。(※2022/8/9時点)

6-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションでの落札価格は、平均12,000円前後で落札されています。(※2022/8/9時点より過去180日間の統計情報)

 

 

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでは現在販売されていません。 (※2022/8/9時点)

※前作の駒ヶ岳IPAカスクフィニッシュ2021の価格となります。

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:2,970円 、30ml:1,980円、15ml:990円で提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

7.まとめ

2020年から発売された駒ヶ岳IPAカスクフィニッシュ。IPAを寝かせた樽で後熟させたものなので味わいもビールに近く、ソーダ割りにするとより近づきます。

ホップな味わいのほかにもシトラス・ミント・ハーブなどが強めな印象でビールの爽快感とハーブ系の爽快感の両方感じ取れます。爽やかな柑橘、樽香やオイリーな感じもあり、複雑な味わいに変化していきます。


このような変わり種的なウイスキーは他社ではなかなか無いので、是非とも味わっていただきたいウイスキーです。

■「本坊酒造」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

【レビュー】MARS The Y.A. #01
MARS The Y.A. #01は、信州と津貫で蒸留しバーボン樽で熟成されたモルト原酒を中心にヴァッティング。南国を想わせる果実香と潮風を想わせる風味が屋久島らしい1本。2022年6月下旬販売。9,900円(税込)
【レビュー】シングルモルト駒ケ岳2015 ワインカスク カクウチ...
シングルモルト駒ヶ岳のカクウチベースPOPUP SHIBUYAのプライベートボトル。6年熟成のワインカスク香るウイスキーです。
スポンサーリンク

最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.42 2024年2月号

【巻頭特集】ウイスキーの聖地 アイラ島の“現在”を読み解く
アイラ島のウイスキーは、昔から「アイラモルト」という独自のカテゴリーを与えられてきた。現在9ヵ所の蒸留所があり、さらに2つの新蒸留所計画が発表されている、この小さな島を改めて紹介。
また、現在入手可能なウイスキー8種を土屋編集長が飲み比べる。
●掲載蒸留所
ボウモア、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、カリラ、ブナハーブン、ブルックラディ、キルホーマン、アードナッホー

【第2特集】北アイルランドのウイスキー
世界の五大ウイスキーのなかで、いまもっとも伸びているのがアイリッシュ。ブームを牽引する北アイルランドの最新情報をリポート。
●紹介ウイスキー
ブッシュミルズ、エクリンヴィル、グレンズ・オブ・アントリム、ヒンチ、キルオーウェン、マコーネルズ、ショートクロス、タイタニック・ディスティラーズ、トゥー・スタックス

【蒸留所リポート】
2023年に100周年を迎えたジャパニーズウイスキー。その第一歩が踏み出され、昨年リニューアルしたばかりのサントリー山崎蒸溜所を取材。そのほか月光川蒸留所や、個性的なツアーを行っている八郷蒸溜所&安積蒸溜所も紹介。

【インタビュー】
ワイルドターキーのマスターディスティラーであるエディー・ラッセル氏と、その息子ブルース・ラッセル氏を編集長がインタビュー。またフィンランドで自国ライ麦にこだわったウイスキーを造るキュロ蒸留所のミイカ氏にも話を聞いた。

【特集】
ウイスキーフェスティバル2023 in TOKYO、ウイスキーコニサークラブ新潟蒸留所ツアー、下田ウイスキーフェスリポート。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

タイトルとURLをコピーしました