モルテージ越百ワインカスク2023。本坊酒造マルスウイスキーより新発売。特徴や価格、購入方法を解説。
「越百ワインカスクフィニッシュ」は2020年にも同じ商品名で発売されていて、公式HPの商品説明やアルコール度数などの内容はまったく同じとなっております。
希望小売価格は2020年発売時の5,500円より値上がりし、5,940円(税込み)となっております。
3年ぶりに再びリリースとなるワインカスクフィニッシュ、2020年リリースのボトルや追加熟成を行う前の状態であるマルスモルテージ越百と飲み比べしてみるのも面白いのではないでしょうか。
1.本坊酒造株式会社とは?
モルテージ越百ワインカスクフィニッシュ2023を製造している「本坊酒造株式会社」は、焼酎をメインに製造している鹿児島県の会社。ウイスキー製造免許を1949年に取得するなど、ウイスキーの歴史も長い。
会社名 | 本坊酒造株式会社 |
設立 | 1872年 |
本社所在地 | 〒891-0122 鹿児島県鹿児島市南栄三丁目27番地 |
所有蒸留所 | マルス信州蒸溜所、マルス津貫蒸溜所 |
2.マルス信州蒸溜所とは?
モルテージ越百ワインカスクフィニッシュ2023を製造している蒸溜所は、長野県の宮田村に位置する「マルス信州蒸溜所」
蒸留所名 | マルス信州蒸溜所 |
所在地 | 〒399-4301 長野県上伊那郡宮田村4752−31 |
操業開始 | 1985年 |
鹿児島の地で日本の蒸留酒「焼酎」造りに邁進していた本坊酒造が、ウイスキー製造免許を取得したのが1949年。それ以来、「いつか日本の風土を活かした本物のウイスキーを造りたい」と夢を抱き続けていました。
鹿児島でのウイスキー製造から数年経た後、1960年に山梨にワインとウイスキー製造のための工場「マルス山梨ワイナリー」を設立。そして、本格的にウイスキー造りに取り組むために、さらなる理想の地を探し求めました。
澄んだ空気の寒冷地であり、しかも適度な湿度と良質な水に恵まれていることなど、ウイスキー造りのための自然条件は大変厳しいものがあります。
こうした条件を満たす土地を探し求め、1985年ウイスキー造りに最適な環境を求めて長野県中央アルプス駒ヶ岳山麓標高798mの地にマルス信州蒸溜所を開設致しました。
1992年にウイスキー需要低迷により蒸留を休止。その後、世界的にジャパニーズウイスキーが評価されはじめる中、ウイスキー需要が回復傾向にあった2009年に蒸留再開を決意し2011年2月より再スタート。
2020年9月、35年ぶりの全面リニューアル。投資額は約12億円。
2019年5月から、老朽化した設備の改修とウイスキー増産を見据えた樽貯蔵庫施設の整備やウイスキー造りの見学を目的にしたウイスキー蒸留棟(樽貯蔵庫を含む)と、オリジナルウイスキーやグッズ販売などを目的にビジター棟を新設、既存の設備及び施設を改修。
新設したウイスキー蒸留棟は1,996㎡(延床面積、約2,500樽収容予定の樽貯蔵庫含む)、ビジター棟は746㎡。
引用:本坊酒造公式HP
■製造能力:原料麦芽1.1t/日
■原酒製造量:約700L/日、約185KL/年(2020年度予定)
■主要な設備:麦芽粉砕機1基、マッシュタンロイテル(糖化槽)6KL×1基、ステンレス発酵タンク6KL×3基、ダグラスファー木槽発酵タンク(移設)6KL×3基、初溜釜(移設)
マルス信州蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。
3.ボトルの写真と購入できるサイト
マルスモルテージ越百ワイン カスクフィニッシュ Bottled in 2023
Mars Maltage Cosmo Wine Cask Finish Bottled in 2023
4.モルテージ越百ワインカスク2023の特徴
複数のモルト原酒をヴァッティングすることで複雑さと奥行きを表現した「マルスモルテージ 越百」を、赤ワインに使用した空樽に入れ追加熟成(フィニッシング)しました。ほのかにルビ―レッドの色味を帯び、越百本来の丸く柔らかい風味に加え、赤ワイン樽由来のスパイシーでフルーティーな香り、優しいタンニンを感じる心地よい余韻が特長の2023年限定製造のモルトウイスキーです。
※この商品は、一部輸入原酒を使用しています。
(引用元:メーカーHP)
4-1.テイスティングノート
香り | ベリー、レーズン系の果実香、ウッディ、蜂蜜 |
味わい | チェリー、ベリー系の果実感のある甘さとほのかにビター味 |
余韻 | 赤ワインのタンニン系の渋みとビター味のアフター |
4-2.商品スペック
アルコール度数 | 43% |
酒別 | ブレンデッドモルトウイスキー |
樽種 | 赤ワイン樽他 |
内容量 | 700ml |
販売本数 | 数量限定 |
希望小売価格 | 5,940円(税込) |
発売日 | 2023年6月上旬 |
5.受賞歴
現時点では受賞歴はありません。
6.定価とネット上の価格
6-1.メーカー希望小売価格
商品名 | マルスモルテージ越百 ワイン カスクフィニッシュ Bottled in 2023 |
容量 | 700ml |
希望小売価格 | 税込:5,940円 |
6-2.メルカリでの転売価格
メルカリでの転売価格は、7,500円~9,999円前後となっています。その他2本セットで13,800円、他の越百シリーズとの抱き合わせで51,000円という出品もありました。(※2023/6/20時点)
6-3.ヤフーオークション落札価格
ヤフーオークションでの落札は、最安6,750円、最高6,750円、平均6,750円となっております。(※2023/6/20時点より過去180日間の統計情報)
6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon
通販サイトでも、8,800円~11,000円前後で販売されています。 (※2023/6/20時点)
6-5.BAR新海での提供価格
当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:1,980円、30ml:1,320円、15ml:660円にて提供しております。
7.まとめ
非常に軽やかで飲みやすいウイスキーです。
マルスモルテージ越百が元々持つ複雑な味わいに赤ワイン樽のフィニッシュを掛けることでより軽やかでフルーティーなフレーバーが付与され、普段ウイスキーを飲みなれていない方でも飲みやすく、マルスウイスキーの入門用としても初心者から上級者まで幅広い方にお勧め出来る逸品に仕上がっております。
BAR新海では越百の他、駒ヶ岳や津貫等、マルスウイスキーのラインナップを幅広く取り揃えておりますので様々なウイスキーを飲み比べながらマルスウイスキーの世界に浸って頂ければと思います。
■「本坊酒造」に関するその他の記事も是非ご覧ください。
最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.46 2024年10月号
【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第1弾]」
【第2特集】
「ガロア的 東京のバー、パブ巡り」
【連載】
「ジャパニーズクラフトの開拓者たち」
前号からスタートしたこの連載。第2回では厚岸蒸溜所の樋田恵一氏を編集長がインタビューします。
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。