【レビュー】シングルモルトデッサンシリーズ フローラ2024 井川蒸溜所

ウィスキーレビュー
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井川蒸溜所

静岡県の秘境的蒸溜所【井川蒸溜所】よりついに発売されたシングルモルトをレビュー!味わいや特徴を紹介。

井川蒸溜所は、標高1,200mに位置する、国内で最も標高が高く、交通が最も困難である蒸溜所ともいえます。そんな山林の奥地にある冷涼で湿潤な環境で熟成されたウイスキーからシングルモルト。どのような味わいになっているのでしょうか?

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1.ボトルの写真と購入できるサイト

シングルモルトデッサンシリーズ フローラ2024 
Single Malt Dessin Series Flora 2024

2.シングルモルトデッサンシリーズ フローラ2024 

南アルプスをウイスキーに宿す

私たちは、南アルプス大井川最源流の地でウイスキーをつくります。3,000mの山々に囲まれた自然豊かなこの地を一世紀以上にわたり守り、この地が生みだす南アルプスの恵みと製紙業の経験を活かし、2020年から仕込みを行ってきました。そしてこのたび、南アルプスの大自然と向き合う中で培ってきた信念と情熱をもとに、私たちにしかできないウイスキー、井川蒸溜所初となるシングルモルトウイスキーをご案内させていただきます。

Dessin Series Flora 2024

記念すべきファーストリリースは、井川蒸溜所のキーモルトであるノンピートタイプのバーボンバレル原酒のみを使用し、私たちが大切にする綺麗な味わいや甘さと華やかさを持ったウイスキーです。これらは創業間もない頃に仕込んだ原酒を含みます。
フローラ2024という命名にあるように、ラベルには蒸留所が位置する南アルプス社有地に生きる植物をモチーフとし、氷河時代からの遺存種などの高山植物が持つ繊細な美しさ、険しい環境を生き抜く力強さを味わいとして表現しています。井川蒸溜所らしい甘さの後に続く、香りと苦みが持つ奥ゆかしい余韻をお楽しみください。

引用:井川蒸溜所公式HP

2-1.テイスティングノート

香り ゼラニウム、フレッシュなリンゴや白桃、シトラスシロップ、ハチミツ
味わい 三温糖、蜜漬けのリンゴ、キウイのような酸味
余韻 甘酸っぱい香味が抜けた後にスパイスを伴う華やかな香りが残る

2-2.商品スペック

アルコール度数 53%
酒別 シングルモルトジャパニーズウイスキー
樽種 バーボンバレル
内容量 700ml
販売本数 6,000本
希望小売価格 16,500円(税込)
発売日 2024年11月中旬

3.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

4.定価とネット上の価格

4-1.メーカー希望小売価格

商品名 シングルモルトデッサンシリーズ フローラ2024 
容量 700ml
希望小売価格 16,500円(税込)

4-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、22,500円~25,000円前後となっています。(※2024/11/19時点)

4-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションでの落札は、現在確認されていません。出品は20,000円前後で確認できました。(※2024/11/19/時点) 

4-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

楽天などの通販サイトでは、現在確認できませんでした。(※2024/11/19時点)

井川蒸留所ニューボーン 2024
ノーブランド品

4-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:4,620円、30ml:3,080円、15ml:1,540円にて提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

5.メーカー

十山株式会社

本社所在地 〒428-0505 静岡県静岡市葵区田代字鳥森1301-1
所有蒸留所 井川蒸留所

6.蒸溜所情報

井川蒸溜所(IKAWA DISTILLERY)

所在地 〒428-0505 静岡県静岡市葵区田代字大春木1299-1
操業開始 2018年1月

十山株式会社は、2020年4月に特種東海製紙株式会社の社有林管理部門であった南アルプス事業部が
社有林の自立した経営を目的に分社化し、誕生。

井川山林に24,430haの社有林を有し、一団地としては国内最大の広さを誇る。美馬美アルプスの環境の保全や入山者に向けた登山道の維持管理など。
現在は、井川山林ならではの環境と天然湧水を活かしたウイスキー製造事業を開始。

  • 蒸溜所の標高は1,200mにも及び、国内で最も標高が高く、豊かな森林の象徴でもある「木賊(とくさ)湧水」を使用。
  • ウイスキーづくりに欠かせない樽には、井川山林に生える「ミズナラ」も使用。伐採したミズナラからどんぐりを集め、植樹を行う未来への取り組みも行っている。
  • 南アルプスの大自然という霧がたちやすく、冷涼かつ湿潤な「熟成環境」。蒸溜所より更に高所に熟成小屋を建て、マウンテンカスクの名をつけての熟成も行っている。

今後はシリーズ製品として【デッサンシリーズ】でのリリース。フローラ(植物相)とファウナ(動物相)の2種類があり、それぞれノンピート、ピーテッドに分かれてリリースが行われる様子。

画像引用:井川蒸溜所公式X

引用:井川蒸溜所公式HP

蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。

メーカー(蒸留所) 井川蒸溜所 | ジャパニーズウイスキー...
「井川蒸溜所」の記事一覧です。

7.まとめ

異業種からの参入であることから、設備的にも、蒸溜器、マッシュタン、ウォッシュバックなどは三宅製作所の最新のものを使用しています。

業界ではその標高の高さや大自然に囲まれた熟成環境等、井川蒸溜所にしかない環境がウイスキーにどのような香味を与えるのか?注目を浴びています。

今回のフローラは華やかでフレッシュ。蒸留所の記念すべき1本目として、素晴らしい出来だと感じます。2025年にはピーテッドタイプのリリースも予定されていますで、今後も楽しみな井川蒸溜所のウイスキーをぜひお召し上がりください。

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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.47 2024年12月号

【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第2弾]」
【第2特集】
「日本のクラフト蒸留所最前線」
今号では北海道の厚岸と苫小牧、そしてクラフト蒸留所に麦芽を供給する中標津のクラフトモルティング社についても紹介します。さらに三島のウォータードラゴンと、ZEMONⅡが稼働する飛騨高山蒸溜所も再訪。
【連続ロングインタビュー】
第3回 ガイアフロー静岡蒸溜所 中村大航氏
【特別リポート】
遊佐蒸溜所の挑戦
第二期リニューアルが完了したサントリー白州蒸溜所

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
自身の知識の少なかった日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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