【レビュー】イチローズモルト&グレーン 20th Anniversary Edition

ウィスキーレビュー
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秩父蒸溜所(イチローズモルト)

イチローズモルト&グレーン 20th Anniversary Edition。ベンチャーウイスキーより発売。価格や、購入方法を解説。

日本国内だけでなく、海外からも高い評価を受けている日本のクラフトウイスキーの正に代表。㈱ベンチャーウイスキーが創業20周年を迎えました。
今日のジャパニーズウイスキー蒸溜所が増え続け、進化し続けているのも、トップを走る同社があったことが大きいことだと感じています。

今までの製品と功績に敬意を表すとともに、このウイスキーを紹介させていただきます。

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1.ボトルとラベルの写真

イチローズモルト&グレーン 20th Anniversary Edition
Ichiro’s Malt & Grain 20th Anniversary Edition     

2.イチローズモルト&グレーン 20th Anniversary Editionの特徴

2004年9月に設立されたベンチャーウイスキーはおかげさまで20周年を迎える ことが出来ました。
設立当時ウイスキーは冬の時代、年々市場規模が縮小している中、父が残してくれた原酒を世の中に出すのが自らの役目だと信じ、ウイスキーの美味しさ、楽しさを多くの人々にお伝えできるようウイスキー造り一筋に進んでまいりました。
本品は、父から引き継いだ原酒、ウイスキー造り研修をさせていただいた国内外の蒸溜所の原酒、2008年に操業を開始した 秩父蒸湿所の原酒など、秩父の貯蔵庫の中で大切に熟成させてきた貴重な国産ウイスキー原酒や世界のウイスキー名産地から調達した原酒を使用し、まろやかでバランス良く、個性もしっかりと感じられる仕上がりとなりました。
使用した構成原酒そのものが、ベンチャーウイスキーの歴史を物語っています。
弊社を支えていただいた多くの方々に感謝の想いをお伝えすると共に、今後とも末永くお愉しみいただけることを願っております。

株式会社ベンチャーウイスキー 代表取締役社長 肥土伊知郎

引用:ボトル裏面コメントより抜粋

2-1.テイスティングノート

香り 黄金桃やパイナップル、はちみつ、少しのミント、シナモンの様なスパイス
味わい モルティーかつ、上品な甘み。ジューシーな果物、バニラ・シナモン・白胡椒等のスパイス
余韻 複雑に絡み合った要素が酸味、スパイス感、甘味と長く残って順に抜けていく

2-2.商品スペック

アルコール度数 48%
酒別 ワールドブレンデッドウイスキー
樽種
内容量 700ml
販売本数 不明
希望小売価格 16,500円(税込)
発売日 2024年9月30日

3.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

4.定価とネット上の価格

4-1.メーカー希望小売価格

 

商品名 イチローズモルト&グレーン 20th Anniversary
容量 700ml
希望小売価格 18,150円(税込)

4-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は36,500円~37,000円前後となっています。(※2024/10/2時点)

メルカリでの転売価格は45,000円~50,000円前後となっています。(※2024/7/23時点)

4-3.ヤフーオークション落札価格 

ヤフーオークションでの落札価格は、35,000円前後で落札されています。(※2024/10/2時点)

 

4-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon 

Amazonなどの通販サイトでは、80,000円前後で販売されています。(※2024/10/2時点)

4-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯45ml:4,950円、 30ml:3,300円、15ml:1,650円などの少量でも提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

5.株式会社ベンチャーウイスキーとは?

会社名 株式会社ベンチャーウイスキー
設立 2004年
本社所在地 〒368-0067 埼玉県秩父市みどりが丘49
所有蒸留所 秩父蒸溜所、秩父第二蒸溜所

6.秩父蒸溜所とは?

蒸溜所名 秩父蒸溜所
所在地 〒368-0067 埼玉県秩父市みどりが丘49
操業開始 2007年

秩父の風土に根ざしたシングルモルトウイスキー造りが行われています。
創業者の肥土伊知郎氏はジャパニーズウイスキーであることに誇りを持ち、小さなミル、マッシュタン、ミズナラ製の発酵槽、スコットランド・フォーサイス社製のポットスチルで手づくりに拘りモルトウイスキーを生産しています。

秩父蒸溜所周辺は自然豊かで空気がきれいで質の良い水、夏は高温多湿で朝晩が氷点下にいたる寒さの厳しい環境です。その厳しい気候が織りなす寒暖差がウイスキーの熟成に多大な影響を与え、短い熟成期間にも関わらずフルーティでバランスの取れたウイスキーに仕上がります。

2004年9月創業。
2007年に秩父蒸溜所が完成。
2008年2月、ウイスキー作りの免許が交付され秩父蒸溜所でウイスキー作りを開始。
2019年10月、第2蒸溜所の稼働開始。

1973年設立のサントリー白州蒸溜所・キリン富士御殿場蒸溜所の次に設立された蒸溜所。まさにウイスキー低迷期の終焉とも言えるこの時期に実に日本国内35年ぶりの蒸溜所設立となる。
年間のウイスキー生産量はスコットランド・グレンリベット蒸溜所のわずか2日分。

2019年秋から稼働している第2蒸溜所の生産量は第1蒸溜所のなんと5倍。一度に仕込む麦芽は2t。ポットスチルは5倍の量を蒸溜できるよう形は同じストレート型だがかなり大きなポットスチルになっている。フォーサイス社製でガス直火蒸溜機を使用。

秩父蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。

秩父蒸溜所(イチローズモルト) | ジャパニーズウイスキーディ...
Japanese Whisky Dictionary

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7.まとめ

特別なボトルとなった今作、いままでにブレンダーとして、個人としても肥土氏が関わってきた、本当に様々な思い出の詰まったウイスキーがリリースするのは感慨深いですね。

内容は想像でしかありませんが、羽生原酒、川崎原酒の他に、肥土氏の研修先では、メルシャン軽井沢蒸溜所やベンリアック蒸溜所などがあり、もしかすると製品に使用されているかもしれません。

ベンチャーウイスキーは秩父第二蒸留所の原酒を使用したウイスキーや苫小牧でのグレーンウイスキー製造等、更に進化するためのチャレンジを行い続けています。

そんな情熱に尊敬の念も込めつつ、改めてベンチャーウイスキー創業20周年、おめでとうございます!

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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.46 2024年10月号

【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第1弾]」
【第2特集】
「ガロア的 東京のバー、パブ巡り」
【連載】
「ジャパニーズクラフトの開拓者たち」
前号からスタートしたこの連載。第2回では厚岸蒸溜所の樋田恵一氏を編集長がインタビューします。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
自身の知識の少なかった日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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