【レビュー】サントリーウイスキー 角瓶

ウィスキーレビュー
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サントリー

言わずと知れたサントリー角瓶は、サントリースピリッツが製造し、サントリー酒類が販売するブレンデッド・ウイスキーブランドの一つです。
実は元々角瓶という名前ではなく、1937年(昭和12年)10月8日サントリーの前身、寿屋から「サントリーウヰスキー12年」という名前で販売されたのが、いつしか角型または角ばっている、という事から「角」「角瓶」という愛称で親しまれ、のちに改名する事となります。
その後、初代寿屋社長鳥井信治郎が他界した次の年、1963年(昭和38年)に後を継いだ佐治敬三が寿屋からサントリーに社名を変更。
因みにサントリーの由来は「赤玉ポートワイン」の「赤玉(太陽)=サン」と「創業者の鳥井=トリー」が結びつき、サントリーという社名になったのは、有名な逸話ですね。
サントリー角が人々の間で角と呼び親しまれてからしばらくして、サントリーはいよいよ正式な商標登録に乗り出します。
しかし、平成6年5月17日商標出願の際に「角瓶とは瓶の形状を表示しているだけ」として拒絶査定とされてしまいます。
これに対しサントリーは、東京高裁に審決取消請求訴訟を起し、あらゆるデータ、広告等を駆使し、いかに国民に認知されているかというデータをまとめ提出、平成14年1月30日東京高裁は角瓶を商標登録することを全面的に認めました。
商標出願から8年後の事でした。

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0.最新更新情報

2024年8月8日更新

発売以来、今年で87年の歴史を誇る角瓶。誰でも一度は飲んだ事のある、知る人ぞ知るロングセラーウイスキーの紆余曲折は、是非、詳細はレビュー記事をご覧くださいませ。

実は、角瓶も若干、価格改定が行われ、最新のメーカー希望小売価格は「1,910円(2023年7月1日メーカー出荷分より)」となっております。

商品名 旧価格 新価格
サントリーウイスキー 角瓶 1,590円(税別) 1,910円(税別)

歩んできた歴史の中で、ファンを飽きさせない為の創意工夫を凝らし、瓶のデザインもさる事ながらハイボール缶の誕生など、様々な形で今も国民に愛され続けています。原点回帰と謳ってしまうと大袈裟なのかも知れませんが、歴史に想いを馳せながら、たまにはじっくり腰を据えて角瓶を味わっみると、また違う顔を覗かせてくれるかも知れません。

【7月価格改定】サントリー「角瓶」など4ブランド値上げ
サントリー、「角瓶」「オールド」「リザーブ」「ローヤル」の国産ウイスキー4ブランドの値上げを発表。2023年7月1日出荷分より価格改定が実施となる予定。原材料、資材、輸送費等のコストアップに加え、さらなる安定供給に向けた貯蔵庫の増設を理由としている。

1.ボトルとラベルの写真

サントリー 角瓶
suntory  kaku

2.サントリーウイスキー角瓶の特徴

山崎白州蒸溜所のバーボン樽原酒をバランス良く配合し、甘やかな香りと厚みのあるコク、ドライなあとくちが特長のウイスキー
ハイボールにすることでいっそうおいしさが際立つ。

ウェブサイト上には、「※日本洋酒酒造組合の定めるジャパニーズウイスキーの表示基準に合致した製品です。」の記載が付いております。
これは、角瓶に使用されている原酒のすべてが国内の蒸溜所で製造され、3年以上の熟成を経て、ブレンド・ボトリングされているジャパニーズウイスキーである事を意味しています。

2-1.テイスティングノート

香り やや香る蜂蜜の香りと強めのアルコール香
味わい 蜂蜜の甘味
余韻 やや香る樽香と控えめな薫香。

(引用元:角瓶のこだわり

2-2.商品スペック

アルコール度数 40%
酒別 ブレンデッドウイスキー
樽種 バーボン樽原酒
内容量 700ml
販売本数
希望小売価格 2,101円(税込)
発売日 1937年

3.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

4.価格

4-1.メーカー希望小売価格

商品名 サントリーウイスキー 角瓶
容量 700ml
希望小売価格 1,590円(税込:1,717円)※2016年4月1日改定価格
1,910円(税込:2,101円)※2024年4月1日改定価格

4-2.メルカリでの転売価格 ※2024/8/20更新

メルカリでの転売価格は、1本での出品が少なく、2本セット価格を参考にピックアップしました。
2本で3500円~4000円前後となっています。(※2024/8/20時点)
今のところ、定価よりも安く入手する事が出来そうです。

アコーディオンボックス内容転売されてはいませんが、参考までに。
セット販売されている事が多いようです

4-3.ヤフーオークション落札価格 ※2024/8/20更新

ヤフオクの落札価格は、1本あたり900円~1500円前後が多いようです。(過去180日間に落札されたサントリー角瓶 700mlの商品 85件より
現在入手する方法としては、ヤフオクが最も安く手に入れられる方法かもしれません。

ヤフオクでもペットボトルでの販売やセット販売が主流のようです。


 

 

4-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon ※2024/8/20更新

ネット通販での販売価格は、1本あたり1700円~2100円前後で出品されており、特に定価を下回る価格で販売されているショップが多く見受けられます。

4-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:1100円、30ml:770円にて提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

5.製造メーカーについて

サントリースピリッツ株式会社

設立 1899年
本社所在地 〒135-8631 東京都港区台場2-3-3
所有蒸留所 ●日本
山崎蒸溜所、白州蒸溜所、知多蒸溜所
●スコットランド
アードモア蒸留所、グレンギリー蒸留所、オーヘントッシャン蒸留所、
ボウモア蒸留所、ラフロイグ蒸留所
●アイルランド
クーリー蒸留所キルベガン蒸留所
●アメリカ
ジムビーム蒸留所、メーカーズマーク蒸留所
●カナダ
ハイラムウォーカー蒸留所、アルバータ蒸留所

6.蒸留所について

角瓶は、山崎蒸溜所/白州蒸溜所/の2ヵ所の蒸留所で作られる原酒をブレンドして作られています。

  所在地 操業開始
山崎蒸溜所 〒618-0001
大阪府三島郡島本町山崎5丁目2−1
1923年
白州蒸溜所 〒408-0316
山梨県北杜市白州町鳥原2913-1

1973年

山崎蒸溜所は、サントリーの創業者 鳥井信治郎が、「日本人の繊細な味覚にあった、 日本のウイスキーをつくりたい」という熱い想いを持ち、ウイスキーづくりを決意し山崎蒸溜所は日本で初めてのウイスキー蒸留所として1923年に誕生しました。

山崎蒸溜所の詳細はこちらの記事もご覧ください。

山崎蒸溜所 | ジャパニーズウイスキーディクショナリー
Japanese Whisky Dictionary

白州蒸溜所は、山崎蒸溜所とは異なるタイプのモルトウイスキー原酒を作るため、良質でウイスキーの仕込みに最適な水を探し、全国各地を調査した中から、日本有数の名水地である“白州”の地を選定。山崎蒸溜所の操業からちょうど50年を迎えた1973年にサントリー第2のモルトウイスキー蒸溜所「白州蒸溜所」が操業しました。

白州蒸溜所の詳細はこちらの記事もご覧ください。

白州蒸溜所 | ジャパニーズウイスキーディクショナリー
Japanese Whisky Dictionary

■サントリーの「角瓶」と「ハイボール」。日本人好みのウイスキーとは?も是非ご覧ください。

サントリーの「角瓶」と「ハイボール」| 日本人好みのウイスキーと...
ジャパニーズウイスキーブームを引っ張っている大手メーカー、サントリー。 ジャパニーズウイスキー草創期から現在に至るまで、時代の変化や日本人の味覚に合わせてブレンディングを変え、品質の高いウイスキーを造

■「サントリー」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

【2021年5月25日数量限定発売】山崎 LIMITED EDI...
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【2021年5月25日数量限定発売】響 BLOSSOM HARM...
幾度もの四季を経て個性を深めた多彩な原酒に、 桜樽で後熟させた希少な原酒を特別にブレンドした「響」。花を思わせる芳しい香りと円やかで調和のとれた味わい、さわやかさを擁した豊かな余韻のハーモニー。“祝い膳”をモチーフとした円形に、四季折々の花が咲き乱れる「百花」を描いた限定デザイン。

7.まとめ

国民的ウイスキーと言って差し支えないウイスキー角瓶。
昨今の原酒不足の中でいつでもお手軽にどこでも飲めて安定した味を供給してくれているのは非常に有難い事だな、と思います。
そのまま飲むのも良いですが皆さんご存じの通り圧倒的にハイボールにするとおいしいです、ウイスキーに慣れていない方でもコーラと割ってコークハイやジンジャーエールで割ったりと基本、割材との相性はなんでも合うのが角瓶のすごい所ですね。
さらに、「ウイスキーがお好きでしょ?」のキャッチコピーがあまりにも有名なCMでもよく見かけるように揚げ物や濃い味の食べ物との相性抜群。
日本のウイスキーの父が生み出したウイスキー角瓶は今年で84歳、令和の今も薩摩切子からヒントを得た、ボトルの亀甲模様が食卓や宴の席に花を添えてくれています。

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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.46 2024年10月号

【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第1弾]」
【第2特集】
「ガロア的 東京のバー、パブ巡り」
【連載】
「ジャパニーズクラフトの開拓者たち」
前号からスタートしたこの連載。第2回では厚岸蒸溜所の樋田恵一氏を編集長がインタビューします。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
万代 竜一

福岡県福岡市出身
福岡にある中洲のBARで14年間修行後、俳優業での活動の拡大も兼ねて2018年上京。俳優佐藤二朗氏作の舞台にて東京初舞台を踏む。特技はギターとビール好きが高じてビール銘柄をブラインドで当てられる事。
最初はウイスキーを飲み慣れておらず苦手だったものの、深く知るにつれて作っている人達の想いが強い事に感銘を受けて、作り手の方達を知ってもらえる一助になれば、と思いJWDに参加。現在はウイスキーが大好き。

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