【レビュー】シングルモルト嘉之助 蒸留所限定ボトル#002

ウィスキーレビュー
ウィスキーレビュー
嘉之助蒸溜所

明治16年創業の小正酒造は歴史ある焼酎メーカー。独特の甘みが特徴の樽熟成米焼酎『メローコヅル』が代表銘柄です。樽熟成や米焼酎造りのノウハウをウイスキー、クラフトジンに活かします。

シングルモルト嘉之助 蒸留所限定ボトルは、樽の組み合わせ、エイジング期間で全く違う個性を楽しめるシングルモルト。#001と同じく、手書きのナンバリングを施してあります。

今回の#002は、嘉之助蒸溜所独自の3器のポットスチルで蒸留したノンピート原酒を、バーボンバレルで約1年半、カルヴァドス樽で2年熟成させました。限定1,099本。

スポンサーリンク

1.メーカー

小正醸造株式会社

設立 1883年(明治16年)
本社所在地 〒899-3101 鹿児島県日置市日吉町日置3309
所有蒸留所 嘉之助蒸溜所

2.蒸留所

嘉之助蒸溜所

所在地 〒899-2421 鹿児島県日置市日吉町神之川845-3
操業開始 2017年

嘉之助蒸溜所は鹿児島県の西岸、吹上浜沿いの約9,000㎡の敷地に建っています。
コの字形で2階建ての本棟には蒸留設備のほかに、眺めのいいBARやオリジナルグッズを販売するショップなどがあります。
蒸留所の大きな特徴はポットスチル(蒸留器)が大・中・小と3基備えてあること。それぞれの容量は6,000ℓ・3,000ℓ・1,600ℓです。
世界的にみてもクラフト・ディスティラリー(小規模蒸留所)は2基が一般的。ウイスキーは通常蒸留は2回行うが、2回目の蒸留(再留)の際にネックの形状や上部のラインアームの角度の異なるポットスチルを使用することで原酒の香りや味わいをより豊かに変化させることができるのです。
蒸留所の建つ吹上浜は”日本三大砂丘”の一つに数えられ、”日本の渚百選”にも選ばれています。砂浜の長さは南北約47kmにも及び海面から強い風が巻き上がり、蒸留所一帯は海からの細かな飛沫で真白な霧に包まれます。夏は暑く冬には0℃近辺まで冷え込んで雪が舞うことも珍しくない寒暖差のある土地柄です。

画像出展:嘉之助蒸溜所公式Facebook

嘉之助蒸溜所の詳細情報は、こちらの記事もご覧ください。

嘉之助蒸溜所 | ジャパニーズウイスキーディクショナリー
Japanese Whisky Dictionary

3.商品名と写真

シングルモルト嘉之助 蒸留所限定ボトル#002

Single malt kanosuke Distillery limited bottle#002

4.特徴

#002のベースとなるのは、当社独自の3器のポットスチルで原酒づくりを行った2018年産のノンピート原酒。

バーボンバレルでおよそ1年半熟成させた後、フランスのノルマンディー地方で造られるリンゴを原料とした蒸留酒「カルヴァドス」の樽で2年熟成させ、ボトリングを行ったシングルモルトです。フレッシュさと深みがバランスよく融合した味わいを楽しめます。

引用:嘉之助蒸溜所商品紹介ページ

4-1.テイスティングノート

香り バニラ、焼きリンゴ、レモングラス、ニッキ
味わい 口に含むと瑞々しい果実感、まろやかでリッチな味わいが膨らむ
余韻 スパイシー、ビターな甘みが穏やかに続く

4-2.商品スペック

アルコール度数 55%
酒別 シングルモルトジャパニーズウイスキー
樽種 バーボン樽、カルヴァドス樽、他
内容量 200ml
販売本数 1,099本
希望小売価格 3,960円(税込)
発売日 2022年1月21日

5.受賞歴

現時点での受賞歴はありません。

6.価格

6-1.メーカー希望小売価格

 

 

 

 

商品名 シングルモルト嘉之助 蒸留所限定ボトル#002
容量 200ml
希望小売価格 税込:3,960円

6-2.メルカリでの転売価格

メルカリの転売価格15,800円で、一件の出品が確認できました。(2022年2月8日現在)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションでの出品は現在確認できておりません。(2022年2月8日時点)

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでの出品は現在確認できておりません。(2022年2月8日現在)

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:5,280円、30ml:3,520円、15ml:1,760円にて提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

7.まとめ

カルヴァドスの風味がかなり強く感じられます。焼きりんご、梅を思わせる甘み、酸味、渋みがあります。

まるでりんごを主体としたフルーツの盛り合わせを食べているような味わいですが、しっかりとモルトの甘みや苦みも感じることができます。

加水を行うことで、渋みを抑え、より甘みを引き出すことができます。ぜひ、ストレート、トワイスアップでお楽しみください。

限定1,099本、内容量200mlと大変希少なウイスキーな上に、とても完成度の高い一本ですので、機会があれば必ず飲んでいただきたいウイスキーです。

■嘉之助蒸溜所の他のウイスキーについては是非こちらもご覧ください。

[clink url=https://jpwhisky.net/kanosuke2021-second-11249/]

[clink url=https://jpwhisky.net/kanosuke2021-6702/]

スポンサーリンク

最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.45 2024年8月号

<巻頭特集>
いま、再びのブレンデッドウイスキー
データで読み解く ブレンデッドウイスキーの現在
スコッチの人気銘柄 6ブランドを紹介

ハイボール缶大試飲会

定番から発売したての新商品まで ガロアテイスター陣が全20種類を飲んで語る!<新シリーズ始動>

ジャパニーズクラフトの開拓者たち[第1回]
秩父蒸溜所 肥土伊知郎
現在のクラフトウイスキームーブメントの礎を築いた“ジャパニーズクラフトの開拓者たち”に編集長・土屋守がロングインタビューを実施<編集長インタビュー>
◆デュワーズ7代目マスターブレンダー ステファニー・マクラウド氏に聞く
◆スチュアート・ハーヴェイ氏に聞く「オールドプルトニー ポート」の味わい
<特別リポート>
◆アジア最大にして、世界のトップ10 ──快進撃が止まらないカバラン蒸留所
◆天鏡蒸溜所 竣工記念内覧会とトークショー
◆森の京都蒸溜所 京素材や和漢ボタニカルを使ったジン造り
◆ウイスキーコニサークラブ国内蒸留所ツアー第3弾 井川蒸溜所
◆琵琶湖ウイスキークルーズ2024
◆ウイスキー検定合格者限定ツアー第10弾 三郎丸蒸留所/T&T TOYAMA
<特別企画>
◆東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2024 受賞結果
<人気連載>
◆The Tasting 話題の30本をテイスティング!

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
新海 博之

1981年7月17日 北海道北広島市出身
大学卒業後、NTTデータカスタマサービス㈱へ新卒入社。
2010年「麻布十番BAR新海」を開業 → 2016年、名物「薬膳カレー」を開発 → 2018年「虎ノ門BAR新海」、2019年には「芝大門BAR新海」を開業 → 2020年 ウェブメディア「Japanese Whisky Dictionary」をスタート。
バーテンダーの私達だから出来る事として、ジャパニーズウイスキーの魅力を日々発信する。

新海 博之をフォローする
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました