ごく少数限定で販売される「シングルカスク駒ヶ岳」。本記事でご紹介する『シングルカスク駒ヶ岳 2013 No.1663 AGED 7 YEARS』は、マルス信州蒸溜所で2013年に蒸留したヘビリーピーテッド原酒をバーボンバレルで7年以上熟成した、シングルカスクウイスキーです。限定199本。
1.メーカー
本坊酒造株式会社
設立 | 1872年 |
本社所在地 | 〒891-0122; 鹿児島県鹿児島市南栄三丁目27番地 |
所有蒸留所 | マルス信州蒸溜所、マルス津貫蒸溜所 |
2.蒸留所
マルス信州蒸溜所
所在地 | 〒399-4301 長野県上伊那郡宮田村4752-31 |
操業開始 | 1985年 |
鹿児島の地で日本の蒸留酒「焼酎」造りに邁進していた本坊酒造が、ウイスキー製造免許を取得したのが1949年。それ以来、「いつか日本の風土を活かした本物のウイスキーを造りたい」と夢を抱き続けていました。
鹿児島でのウイスキー製造から数年経た後、1960年に山梨にワインとウイスキー製造のための工場「マルス山梨ワイナリー」を設立。そして、本格的にウイスキー造りに取り組むために、さらなる理想の地を探し求めました。
澄んだ空気の寒冷地であり、しかも適度な湿度と良質な水に恵まれていることなど、ウイスキー造りのための自然条件は大変厳しいものがあります。
こうした条件を満たす土地を探し求め、1985年ウイスキー造りに最適な環境を求めて長野県中央アルプス駒ヶ岳山麓標高798mの地にマルス信州蒸溜所を開設致しました。
1992年にウイスキー需要低迷により蒸留を休止。その後、世界的にジャパニーズウイスキーが評価されはじめる中、ウイスキー需要が回復傾向にあった2009年に蒸留再開を決意し2011年2月より再スタート。
2020年9月、35年ぶりの全面リニューアル。投資額は約12億円。
2019年5月から、老朽化した設備の改修とウイスキー増産を見据えた樽貯蔵庫施設の整備やウイスキー造りの見学を目的にしたウイスキー蒸留棟(樽貯蔵庫を含む)と、オリジナルウイスキーやグッズ販売などを目的にビジター棟を新設、既存の設備及び施設を改修。
新設したウイスキー蒸留棟は1,996㎡(延床面積、約2,500樽収容予定の樽貯蔵庫含む)、ビジター棟は746㎡。
引用:本坊酒造公式HP
■製造能力:原料麦芽1.1t/日
■原酒製造量:約700L/日、約185KL/年(2020年度予定)
■主要な設備:麦芽粉砕機1基、マッシュタンロイテル(糖化槽)6KL×1基、ステンレス発酵タンク6KL×3基、ダグラスファー木槽発酵タンク(移設)6KL×3基、初溜釜(移設)
マルス信州蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。
3.商品名と写真
シングルカスク駒ヶ岳 2013 No.1663 AGED 7 YEARS
single cask komagatake 2013 No.1663 AGED 7 YEARS
4.特徴
日本アルプス山系、駒ヶ岳の麓にある長野県上伊那郡宮田村。良質な水と豊かな自然に囲まれた標高798mに位置する静寂な森の中にマルス信州蒸溜所はあります。
「シングルカスク駒ヶ岳2013 No.1663 AGED 7 YEARS」は、信州の冷涼な環境の下で熟成されたモルトウイスキーの中から、バーボンバレルで7年以上熟成されたヘビリーピーテッド(50ppm)の原酒を1樽厳選して瓶詰めした、稀少なシングルカスクウイスキーの逸品です。
引用:ジャパニーズウイスキー|シングルカスク駒ヶ岳2013 No.1663 AGED 7 YEARS
4-1.テイスティングノート
香り | 強いピート香、モルトの香り |
味わい | バニラ、スモーキーフレーバー、しっかりとした熟成感 |
余韻 | スモーキーフレーバーが長く鼻に抜けてく |
4-2.商品スペック
アルコール度数 | 59% |
酒別 | シングルモルトウイスキー |
樽種 | バーボン樽 |
内容量 | 700ml |
販売本数 | 限定199本 |
希望小売価格 | 14,080円(税込) |
発売日 | 2021年 |
5.受賞歴
現時点では受賞歴はありません。
6.価格
6-1.メーカー希望小売価格
商品名 | シングルカスク駒ヶ岳 2013 No.1663 AGED 7 YEARS |
容量 | 700ml |
希望小売価格 | 14,080円(税込) |
6-2.メルカリでの転売価格
現在メルカリでの販売は無いようです(※2022/2/3時点)
6-3.ヤフーオークション落札価格
現在ヤフーオークションでの販売は無いようです(※2022/2/3時点)
6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon
現在通販サイトでの販売は無いようです(※2022/2/3時点)
6-5.BAR新海での提供価格
当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:4,620円 、30ml:3,080円、15ml:1,540円で提供しております。
7.まとめ
かなりピートの効いたウイスキーで、香りから余韻までその存在感を存分に楽しめます。バニラやシロップを思わせる甘みもほのかにあり、スモーキーさを引き立てている印象です。ストレートでは思ったよりライトで飲みやすく、スッと口に滑り込んできます。
加水を行うと、甘みが前面に押し出されたように、甘み>スモーキーな味わいに。余韻も甘さが長く続き、柔らかなスモーキーさが続きます。
『シングルカスク駒ヶ岳』は、現在定期的に販売されています。ですがかなりの少数限定の為、入手はかなり困難なようです。飲むチャンスがあれば、飲み比べをしてみたいものですね。
BAR新海では、「シングルカスク駒ヶ岳 2014 No.1834 AGED 6 YEARS」もご用意しております。是非こちらのレビューもご覧ください。
■「本坊酒造・シングルモルト駒ヶ岳」に関するその他の記事も是非ご覧ください。
最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.46 2024年10月号
【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第1弾]」
【第2特集】
「ガロア的 東京のバー、パブ巡り」
【連載】
「ジャパニーズクラフトの開拓者たち」
前号からスタートしたこの連載。第2回では厚岸蒸溜所の樋田恵一氏を編集長がインタビューします。
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。