【レビュー】シングルモルト駒ヶ岳9年 スモールバッチ2024

ウィスキーレビュー
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本坊酒造駒ヶ岳蒸溜所

マルス信州駒ヶ岳蒸溜所の限定品シングルモルト駒ヶ岳9年スモールバッチ2024をレビュー。特徴や価格、購入方法を解説。

昨年も販売された駒ヶ岳9年スモールバッチ。2023年のものはWWAにて、ベストジャパニーズ シングルモルト(日本最高賞)シングルモルト部門(スモールバッチ)を受賞。

今作はCategory Winner(部門最高賞)シングルモルト部門(スモールバッチ 12年以下)を受賞しました。

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1.本坊酒造株式会社とは?

「本坊酒造株式会社」は、焼酎をメインに製造している鹿児島県の会社。ウイスキー製造免許を1949年に取得するなど、ウイスキーの歴史も長い。

会社名本坊酒造株式会社
設立1872年
本社所在地〒891-0122; 鹿児島県鹿児島市南栄三丁目27番地
所有蒸留所マルス信州蒸溜所、マルス津貫蒸溜所

2.マルス駒ヶ岳蒸溜所とは?

蒸溜所は、長野県の宮田村に位置する「マルス信州蒸溜所」。

2024年3月から名称を【駒ヶ岳蒸溜所】へと変更しております。

蒸留所名マルス駒ヶ岳蒸溜所
所在地〒399-4301 長野県上伊那郡宮田村4752-31
操業開始1985年

鹿児島の地で日本の蒸留酒「焼酎」造りに邁進していた本坊酒造が、ウイスキー製造免許を取得したのが1949年。それ以来、「いつか日本の風土を活かした本物のウイスキーを造りたい」と夢を抱き続けていました。
鹿児島でのウイスキー製造から数年経た後、1960年に山梨にワインとウイスキー製造のための工場「マルス山梨ワイナリー」を設立。そして、本格的にウイスキー造りに取り組むために、さらなる理想の地を探し求めました。

澄んだ空気の寒冷地であり、しかも適度な湿度と良質な水に恵まれていることなど、ウイスキー造りのための自然条件は大変厳しいものがあります。
こうした条件を満たす土地を探し求め、1985年ウイスキー造りに最適な環境を求めて長野県中央アルプス駒ヶ岳山麓標高798mの地にマルス信州蒸溜所を開設致しました。
1992年にウイスキー需要低迷により蒸留を休止。その後、世界的にジャパニーズウイスキーが評価されはじめる中、ウイスキー需要が回復傾向にあった2009年に蒸留再開を決意し2011年2月より再スタート。
2020年9月、35年ぶりの全面リニューアル。投資額は約12億円。

2019年5月から、老朽化した設備の改修とウイスキー増産を見据えた樽貯蔵庫施設の整備やウイスキー造りの見学を目的にしたウイスキー蒸留棟(樽貯蔵庫を含む)と、オリジナルウイスキーやグッズ販売などを目的にビジター棟を新設、既存の設備及び施設を改修。
新設したウイスキー蒸留棟は1,996㎡(延床面積、約2,500樽収容予定の樽貯蔵庫含む)、ビジター棟は746㎡。
引用:本坊酒造公式HP

■製造能力:原料麦芽1.1t/日
■原酒製造量:約700L/日、約185KL/年(2020年度予定)
■主要な設備:麦芽粉砕機1基、マッシュタンロイテル(糖化槽)6KL×1基、ステンレス発酵タンク6KL×3基、ダグラスファー木槽発酵タンク(移設)6KL×3基、初溜釜(移設)

マルス駒ヶ岳蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。

駒ヶ岳蒸溜所 | ジャパニーズウイスキーディクショナリー
Japanese Whisky Dictionary

3.ボトルの写真と購入できるサイト

シングルモルト駒ヶ岳9年 スモールバッチ2024
Single Malt Komagatake 9years Small Batch  2024 

 

4.シングルモルト駒ヶ岳9年 スモールバッチ2024の特徴

限定227本 シングルモルトウイスキー
日本アルプス山系、駒ヶ岳の麓にある長野県上伊那郡宮田村。良質な水と豊かな自然に囲まれた標高798mに位置する静寂な森の中にマルス駒ヶ岳蒸溜所はあります。
「シングルモルト駒ヶ岳 AGED 9 YEARS スモールバッチ」は、信州の冷涼な環境の下で熟成されたモルトウイスキーの中から、9年以上熟成された原酒数樽を厳選・ヴァッティングして瓶詰した、稀少なシングルモルトウイスキーの逸品です。
 

引用:シングルモルト駒ヶ岳 AGED 9 YEARS スモールバッチ | ジャパニーズウイスキー | 本坊酒造 公式サイト (hombo.co.jp)

4-1.テイスティングノート

香り甘栗やモンブラン、アンズ、キーライムパイ
味わい深いオークと濃厚な甘み、バランスをとるような仄かなピート
余韻オーキーな余韻が甘みを伴い長くのこる

4-2.商品スペック

アルコール度数50%
酒別シングルモルトジャパニーズウイスキー
樽種バーボン樽/アメリカンホワイトオーク
内容量700ml
販売本数227本
希望小売価格26,400円(税込)
発売日2024年4月

5.受賞歴

【World Whisky Award】Category Winner(部門最高賞)/シングルモルト部門(スモールバッチ 12年以下)受賞。

6.定価とネット上の価格

6-1.メーカー希望小売価格

商品名シングルモルト駒ヶ岳9年 スモールバッチ2024
容量700ml
希望小売価格26,400円(税込)

6-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、確認できませんでした。2023年のモデルは40,000円前後となっています。(※2024/4/10時点)

6-3.ヤフーオークション落札価格

現在ヤフーオークションでの出品は無いようです。(※2024/4/10時点)

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでは、販売は確認されませんでした。 (※2024/4/10時点)

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:6,930円 、30ml:4,620円、15ml:2,310円で提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

7.まとめ

加水するよりもぜひストレートでお楽しみいただきたい商品です。ボトルに記載されている原酒の年数表記を見ると、最も古いものは1992年と30年物も使用されていることがわかります。そんな贅沢な駒ヶ岳9年スモールバッチ2024、来年度も発売されることを楽しみにしましょう。

■「本坊酒造・マルスウイスキー」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.42 2024年2月号

【巻頭特集】ウイスキーの聖地 アイラ島の“現在”を読み解く
アイラ島のウイスキーは、昔から「アイラモルト」という独自のカテゴリーを与えられてきた。現在9ヵ所の蒸留所があり、さらに2つの新蒸留所計画が発表されている、この小さな島を改めて紹介。
また、現在入手可能なウイスキー8種を土屋編集長が飲み比べる。
●掲載蒸留所
ボウモア、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、カリラ、ブナハーブン、ブルックラディ、キルホーマン、アードナッホー

【第2特集】北アイルランドのウイスキー
世界の五大ウイスキーのなかで、いまもっとも伸びているのがアイリッシュ。ブームを牽引する北アイルランドの最新情報をリポート。
●紹介ウイスキー
ブッシュミルズ、エクリンヴィル、グレンズ・オブ・アントリム、ヒンチ、キルオーウェン、マコーネルズ、ショートクロス、タイタニック・ディスティラーズ、トゥー・スタックス

【蒸留所リポート】
2023年に100周年を迎えたジャパニーズウイスキー。その第一歩が踏み出され、昨年リニューアルしたばかりのサントリー山崎蒸溜所を取材。そのほか月光川蒸留所や、個性的なツアーを行っている八郷蒸溜所&安積蒸溜所も紹介。

【インタビュー】
ワイルドターキーのマスターディスティラーであるエディー・ラッセル氏と、その息子ブルース・ラッセル氏を編集長がインタビュー。またフィンランドで自国ライ麦にこだわったウイスキーを造るキュロ蒸留所のミイカ氏にも話を聞いた。

【特集】
ウイスキーフェスティバル2023 in TOKYO、ウイスキーコニサークラブ新潟蒸留所ツアー、下田ウイスキーフェスリポート。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
自身の知識の少なかった日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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