【レビュー】嘉之助 HIOKI POT STILL LIMITED EDITION 2024

ウィスキーレビュー
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嘉之助蒸溜所

嘉之助蒸溜所の2024年度のリミテッドエディションをレビュー。日置蒸溜蔵の原酒を使用したHIOKI POT STILL LIMITED EDITION。

2021年から続く嘉之助のリミテッドエディションシリーズ。
2023年までは全て嘉之助蒸溜所のものでしたが、第5弾となる今年は「日置蒸溜蔵」のHIOKI POT STILLからのリリースとなりました。

嘉之助の通年商品、「シングルモルト嘉之助」「嘉之助 HIOKI POT STILL」「嘉之助 Double Distillery」の3種類のウイスキーの中でグレーンウイスキーに位置するHIOKI POT STILL、この通年品とは一線を画す味わいに仕上がっているそうです。

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1.ボトルとラベルの写真

嘉之助 HIOKI POT STILL LIMITED EDITION 2024
KANOSUKE HIOKI POT STILL LIMITED EDITION 2024

  

2.嘉之助 HIOKI POT STILL LIMITED EDITION 2024

「嘉之助 HIOKI POT STILL LIMITED EDITION」は、2023年12月に発売した定番商品、「嘉之助 HIOKI POT STILL」から派生した初の限定品として誕生。

大麦と麦芽を原料に、日置蒸溜蔵にて独自の製法で製造、嘉之助蒸溜所熟成庫にて貯蔵した、ジャパニーズスタイルポットスチルウイスキーです。アメリカンホワイトオークの新樽やバーボン樽、更に焼酎リチャー樽に貯蔵した原酒をバッティング。
クレームブリュレやフレッシュオークのアロマと、バニラとカラメルソースなどの甘さとほろ苦さの調和を、お楽しみください。
 
【テイスティング ノート】
Colour: 琥珀色
Nose: クレームブリュレ、フレッシュオーク、杏、青梅
Taste: バニラ、カラメルソース、焦がしたオーク、カカオ、抹茶
Finish: オイリーでコクのある穏やかなビタースイート
 

2-1.テイスティングノート

香り ヘーゼルナッツ、カラメルプリン、梅、バタートースト、ナツメグ
味わい フロランタン、抹茶パウンドケーキ、ハイカカオチョコ
余韻 オーキーさとフレッシュナツメグのようなスパイス感の後に甘苦い味わいが長く残る

2-2.商品スペック

アルコール度数 55%
酒別 シングルグレーンウイスキー
樽種 焼酎リチャー樽・バーボン樽、アメリカンホワイトオーク新樽
内容量 700ml
販売本数 数量限定
希望小売価格 16,500円
発売日 2024年10月11日

3.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

4.定価とネット上の価格

4-1.メーカー希望小売価格

商品名 嘉之助 HIOKI POT STILL LIMITED EDITION
容量 700ml
希望小売価格 16,500円(税込)

4-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、現在15,500円~17,300円で販売されています。(※2024/10/15時点)

4-3.ヤフーオークション落札価格 

ヤフーオークションでの落札価格は、現在16,500円での 出品が確認できました(※2024/10/15時点)

4-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon 

Amazonなどの通販サイトでは、17,000円前後での販売が確認できました(※2024/10/15時点)

4-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯45ml:4,620円、 30ml:3,080円、15ml:1,540円などの少量でも提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

5.嘉之助 日置蒸溜蔵について

日置蒸溜蔵

所在地 〒899-3101鹿児島県日置市日吉町日置3309
操業開始 1883年 ※ウイスキー蒸留開始は2020年

もともとは、日置八幡神社のお神酒造りから始まり、本格焼酎を蒸留していました。現在ではリキュール、スピリッツ、ウイスキーの製造販売を行っています。代表銘柄は芋焼酎「小鶴」シリーズ。

中でも「メローコヅル」はシングルモルト嘉之助でリチャーして使用されるなど、独自の製法、独自のノウハウがあります。

蒸留器は焼酎に使われるステンレス製のストレート縦型の蒸留器。

画像出展:嘉之助蒸溜所公式HP

日置で作られるウイスキーは「グレーンウイスキー」ですが、通常グレーンウイスキーで使用される連続式蒸留器とは異なります。

日置では単式蒸留器で減圧蒸留を行うことで、蒸留度数を抑えながら蒸留。それにより原料由来の味わいがしっかり残る力強い酒質になります。

長く焼酎製造を営んできた小正酒造ならではの、まさに「ジャパニーズポットスチル」

6.まとめ

プリンや梅のようなニュアンスは嘉之助製品にの多く感じられる香りですが、通年製品のHIOKI POTSTILLよりも香り、味わい共に濃厚な甘苦さがよく出ていると感じます。そのためか上品な焼き菓子のような味わいが感じられ、まさに一線を画す味わいに仕上がっています。

嘉之助蒸溜所の過去の製品はコチラ↓

【レビュー】嘉之助 HIOKI POT STILL
「シングルモルト嘉之助」に次ぐ、定番商品となる、「嘉之助 HIOKI POT STILL」が発売されました。「日置の蒸留蔵にて、アイリッシュポットスチルにインスパイアされた、新感覚のジャパニーズポットスチル」にて蒸留された商品です。小正嘉之助蒸溜所が手掛ける新しいジャパニーズウイスキーの形。希望小売価格は12,100円(税込)。
【レビュー】シングルモルト嘉之助
シングルモルト嘉之助は、嘉之助蒸溜所の定番フラッグシップ商品として2023年1月18日発売。9,900円(税込)。ノンピート麦芽を使用し、アメリカンホワイトオークのリチャーカスクで熟成した原酒をキーに、複数の樽をヴァッティング。

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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.46 2024年10月号

【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第1弾]」
【第2特集】
「ガロア的 東京のバー、パブ巡り」
【連載】
「ジャパニーズクラフトの開拓者たち」
前号からスタートしたこの連載。第2回では厚岸蒸溜所の樋田恵一氏を編集長がインタビューします。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
自身の知識の少なかった日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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