静岡蒸溜所の新たな挑戦!!Wシリーズの第2作。
6月にリリースされた「ポットスティルK純日本大麦 初版」とは対となる構成で、今作は外国産大麦を100%使用し薪直火蒸留機「W」で蒸留した原酒を使用。
発売日は8月中旬。価格は9,845円、限定5,000本でのリリース。
一般的なジャパニーズウイスキーは、原材料に外国産大麦100%使用というのが主流となっていますが、操業当初から日本産大麦を多く仕込んでいる静岡蒸溜所は、これまでリリースしてきたシングルモルトには日本産大麦を30〜50%超ほど使ってきた経緯がありました。
今作は敢えて日本産大麦を使わず、外国産大麦100%のウイスキーを初めてリリースすることとなります。
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1.シングルモルト日本ウイスキー 静岡 ポットスティルW 純外国産大麦 初版
初のスモーキーなシングルモルト
モルトの7割にスコットランド産のへビリーピーテッド麦芽を使い、静岡蒸溜所としては初めてのスモーキーなタイプのシングルモルトとなりました。ピーテッド麦芽は、スコットランド産の泥炭を燃やして燻蒸されたモルトで、独特のスモーキーフレーバーを身にまとった個性の強いウイスキーを生み出します。
原材料の残りの2割にスコットランド産ノンピート麦芽、1割がドイツ産ビール(ピルスナー)用麦芽を使用して、味わいにさらなる深みと広がりを演出しています。
製品名 | シングルモルト日本ウイスキー 静岡 ポットスティルW 純外国産大麦 初版 |
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酒 別 | シングルモルトジャパニーズウイスキー |
原材料 | モルト(英国製造又はドイツ製造) |
樽 種 | バーボン樽、アメリカンオーク新樽 |
販売数 | 5,000本(国内販売) |
度 数 | 55.5% |
価 格 | 希望小売価格:9,845円(税込) |
製造所 | ガイアフロー静岡蒸溜所 |
製造者 | ガイアフローディスティリング株式会社 |
2.蒸留器「W」
静岡蒸溜所の特徴である、世界的にも希少な薪直火を熱源とした蒸留機は、Woodfired(薪の炎)を意味する「W」と呼ばれています。
燃料となる薪は、静岡の豊かな山の営みから溢れ出た針葉樹の間伐材。地元のきこりが、ひとつひとつ手で割って薪にしています。その薪を燃やし、ウイスキーを蒸留しているのです。
再生可能エネルギー事業にルーツがあるガイアフローが、200年以上前の蒸留技術を現代に蘇らせました。スチームによる間接加熱では摂氏150℃程度のところ、薪直火では摂氏800℃という高温に達します。このように高い温度で加熱することで、コクと力強さ、心地よい香ばしさを持った原酒が造られています。
3.静岡蒸溜所のその他のシングルモルト
3-1.シングルモルト日本ウイスキー 静岡 ポットスティルK 純日本大麦 初版
原材料のモルトに日本産大麦麦芽を100%使用。日本産大麦のウイスキーの風味におけるポテンシャル、また、日本のお酒としてのテロワール(土地の個性)の重要性から、あえて原価の高い日本産大麦麦芽でのウイスキー。
3-2.シングルモルトウイスキー静岡 プロローグK
日本産大麦麦芽を50%超使用し、英国産やカナダ産の麦芽を原料とした原酒をヴァッティング。ウッディな味わいにピート香が軽やかに漂う、心地よい余韻が特徴。
3-3.シングルモルトウイスキー静岡 プロローグW
Wは、唯一無二の薪直火蒸留機の愛称。日本国産大麦麦芽を主体に、スコットランド産ピーテッド麦芽やビール用麦芽を使用。3年熟成の若々しさがありつつ、優しい香りと、薪直火ならではの厚みのある味わい、しっかりしたボディ感と軽いスモーキーさ、長く穏やかな余韻が特徴。
最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.46 2024年10月号
【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第1弾]」
【第2特集】
「ガロア的 東京のバー、パブ巡り」
【連載】
「ジャパニーズクラフトの開拓者たち」
前号からスタートしたこの連載。第2回では厚岸蒸溜所の樋田恵一氏を編集長がインタビューします。
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。