【レビュー】シングルモルト余市ウッディ&バニラ

ウィスキーレビュー
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ニッカウヰスキー余市蒸溜所

余市蒸溜所限定のシングルモルトウイスキー。 「ウッディ&バニラ」、「ピーティ&ソルティ」、「シェリー&スイート」と、使用する樽や麦芽の系統によって余市のオフィシャルボトルが持つキャラクターを際立たせたシリーズになってます。同シリーズはこれまで12年表記のものがリリースされておりましたが、昨今のジャパニーズウイスキーブームからくる原酒不足で終売となり、ノンエイジバージョンとして再びリリースされました。
もともと余市シリーズは「10年」「12年」「15年」「20年」と豊富なラインナップがありましたが、それらのいわゆるヴィンテージ品は2015年8月に全て終売となり、現在はノンヴィンテージ品のみの販売となっています。

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1.メーカー

ニッカウヰスキー株式会社

設立 1934年(昭和9年)
本社所在地 〒107-8616 東京都港区南青山5丁目4番31号
所有蒸留所 余市蒸溜所、宮城峡蒸溜所、ベンネヴィス蒸留所

2.蒸留所

余市蒸溜所

所在地 〒046-0003 北海道余市郡余市町黒川町7丁目6
操業開始 1936年

日本のスコットランドと称されている北海道の「余市蒸溜所」。マッサンこと竹鶴政孝により前身の大日本果汁株式会社が1934年に設立。 竹鶴政孝はスコットランドに似た冷涼で湿潤な気候、豊かな水源と凛と澄んだ空気がそろった場所こそが理想のウイスキーづくりには欠かせないと考え、様々な候補地の中から小樽の西、積丹半島の付根に位置する余市を選びました。 竹鶴政孝が最初の蒸留所で目指したのは、重厚で力強いモルトウイスキーづくりでした。本場スコットランドの蒸留所で学んだウイスキーづくりの手法を、一切の妥協を許さずそのまま再現することにこだわりました。そのこだわりの象徴が「ストレートヘッド型ポットスチル」と石炭直火蒸留です。それにより重厚で香ばしいヘビーピートの原酒が出来上がり、ピートの香りとソルティさを感じる個性的なシングルモルトが出来上がります。 竹鶴自らが学んだロングモーン蒸留所の方式にならい、この蒸留方法を採用。本物のウイスキーをつくるために必要なことであれば、たとえ非効率的であっても守り抜いていく。そんなニッカウヰスキーの原点とも言える情熱と竹鶴政孝の夢への思いが今もなお受け継がれています。

余市蒸溜所公式HPはこちら

余市蒸溜所の詳細情報は、こちらの記事もご覧ください。

メーカー(蒸留所) 余市蒸溜所 | ジャパニーズウイスキー...
「余市蒸溜所」の記事一覧です。

3.商品名と写真

シングルモルト余市 ウッディ&バニラ
Single Malt Yoichi Woody&Vanillic

4.特徴

香りはふんわりとバニラ、味わいはウッディ
樽由来のウッディさとバニラ感がうまく融合されたボトル。
ややピリピリした若い原酒ならではのアルコールの刺激が感じられるものの、メロンのような芳香でフレッシュ感から始まりバニラ、カカオ、モルト、ホワイトオークの樽香なども感じられます。飲み始めは銘柄のとおりバニラの香りが先に立ち後からバーボンの持つエステリーな香りや苦みがほのかにやってくる印象です。
ストレートや若干の加水(水数滴程度)で飲んでみると全体的により甘さを感じやすくなり、バニラの甘さも後から追いかけてくる感じです。樽香と若干のピート香も感じられます。

4-1.テイスティングノート

香り 樽の香り、甘い香りから弱いピート香
味わい クリーミー、チョコレート、ラムレーズン、樽の渋み、バーボンぽいバニラ感
余韻 バニラの甘さからウッディでほのかに香るピーティな余韻に変化

4-2.商品スペック

アルコール度数 55%
酒別 シングルモルトウイスキー
樽種
内容量 500ml
販売本数
希望小売価格 税込6,800円
発売日

5.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

6.価格

6-1.メーカー希望小売価格

商品名 シングルモルト余市 ウッディ&バニラ
容量 500ml
希望小売価格 税込:6,800円

6-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、9,000円~12,000円前後となっています。(※2021/3/18時点)

6-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションでの落札価格は、最安7,010円、最高25,000円、平均8,838円(※2021/3/18時点より過去120日間の統計情報) 
最高の25,000円は3本セットでの販売です。

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでも、12,000円~16,000円前後で販売されています。 (※2021/3/18時点)
基本的に蒸留所でしか購入できない商品ですので、ネットでの販売価格はかなり高額に設定されています。

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:4,620円 30ml:3,080円 15ml:1,540円で提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

7.まとめ

飲み口はやわらかでウッディさよりもバニラが前面にきていて、バーボン樽のようなバニラ感を思わせます。タンニンっぽい風味も感じられます。舌の上に残るピリピリとしたアルコール感はウッディさから来るものと思います。といってもバニラ風味が全体のベースにしっかりとあって、飲み進めてくうちに、お菓子やバニラアイスを食べているような印象に仕上がっていきます。
ストレートで飲むと、よりバニラ感を感じやすいウイスキーだと思います。
余市蒸溜所限定のウイスキーなので一般的な酒屋や量販店では購入できないウイスキーですが、余市蒸溜所に行けばほぼ必ずと言っていいほど手に入るウイスキーなので、蒸留所見学に行った際は是非チェックしてほしいウイスキーです。

■「シングルモルト余市」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

【レビュー】シングルモルト余市ピーティ&ソルティ(蒸留所限定)
迫ってくる潮の匂いと強烈なピートの香りストレートで飲むとピート塩がふわっと広がり、名前の通り!バランスも良くてなかなか美味しい。ロックで飲むと鼻に突き通されるようにヨードや正露丸のようなピートの香りが強烈に襲いかかってきます。その強さはラフロイグ10をも超える勢いです。
【レビュー】シングルモルト余市 シェリー&スイート(蒸留所限定)
ニッカウヰスキー、余市蒸溜所限定販売のシングルモルトウイスキー。余市蒸留所の多様な樽の個性を楽しめるシリーズの「余市シェリー&スイート」。濃厚な果実の甘みと樽由来のほろ苦さとコク。定価6,800円(税込)/500ml。
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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.47 2024年12月号

【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第2弾]」
【第2特集】
「日本のクラフト蒸留所最前線」
今号では北海道の厚岸と苫小牧、そしてクラフト蒸留所に麦芽を供給する中標津のクラフトモルティング社についても紹介します。さらに三島のウォータードラゴンと、ZEMONⅡが稼働する飛騨高山蒸溜所も再訪。
【連続ロングインタビュー】
第3回 ガイアフロー静岡蒸溜所 中村大航氏
【特別リポート】
遊佐蒸溜所の挑戦
第二期リニューアルが完了したサントリー白州蒸溜所

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
深瀬 悠二

北海道札幌市出身。
2005年、大手スポーツ用品販売チェーンに就職→2019年1月、BAR新海に就職しウイスキーの魅力に引き込まれ虜となる。初めて飲んだウイスキーはアードベッグ10年。ほぼ毎日ウイスキーを飲む中で更なる知識習得を目指し、ウイスキー検定2級とJC級(ジャパニーズクラフトウイスキー)を取得。
造り手の想いをしっかりと表現し、飲み手の方々に正しい情報を伝えたい。ウイスキーの魅力をたくさんの方に伝えたいという思いでウェブメディア「Japanese Whisky Dictionary」の編集を担当。

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