【レビュー】シングルモルトジャパニーズウイスキー戸河内 MISTY STILLMAN’S SELECTION

ウィスキーレビュー
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桜尾蒸留所

SAKURAO B&Dより発売された【シングルモルトジャパニーズウイスキー戸河内 MISTY STILLMAN’S SELECTION】をレビュー。特徴や価格、購入方法を解説。

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1.メーカー

株式会社サクラオブルワリーアンドディスティラリー

設立 1918年
本社所在地 〒738-8602 広島県廿日市市桜尾一丁目12番1号
所有蒸留所 桜尾蒸留所

2.蒸留所情報

2-1.桜尾蒸留所(SAKURAO DISTILLERY)

所在地 〒738-8602 広島県廿日市市桜尾一丁目12番1号
操業開始 2018年1月

広島県の株式会社サクラオブルワリーアンドディスティラリーは、1918年創業の老舗の酒造メーカー。
実はウイスキー造りの歴史は深く、1938年~1989年までモルトウイスキーの製造・販売を行っていました。当時蒸留された原酒は、戸河内にあるJR西日本の鉄道用試掘トンネルを活用した貯蔵庫に保管されていました。
2008年、戸河内の貯蔵庫に貯蔵されていた原酒と輸入原酒をブレンドして作る「戸河内ウイスキー」を販売開始しました。(9割はヨーロッパへの輸出とのこと。)

操業100周年事業として2017年12月、高品質のシングルモルトウイスキーを生産するために新たに設備を導入し、広島発のクラフト蒸留所「SAKURAO DISTILLERY」を建設。2018年1月から蒸留開始。

2017年12月 SAKURAO DISTILLERY 竣工
2018年10月 SAKURAO DISTILLERY VISITOR CENTER オープン
2019年 SAKURAO DISTILLERY 二期工事(グレーンウイスキー蒸留設備導入・ウイスキー貯蔵庫新設)
2021年3月 株式会社サクラオブルワリーアンドディスティラリーに社名変更

2₋2.戸河内熟成庫

緑豊かな戸河内貯蔵庫のトンネル内の気温は季節を問わず冷涼な気温が保たれており、年間を低温かつ湿潤。熟成のスピードもゆっくりであることと、樽内のアルコール度数が湿度によって加水されたように下がるものがあります。桜尾蒸留所にて蒸溜された原酒を、戸河内熟成庫内で熟成することによって原酒の作り分けを行っています。

県下最高峰の恐羅漢山や深入山、国の特別名勝・三段峡など、豊かな森林と清流が織りなす色彩、景観の美しさが際立つ安芸太田町戸河内。そんな山あいの地にある、かつて鉄道用として使われていたトンネルを生かしているのが戸河内貯蔵庫です。四季を通じて冷涼な気温を保つうす暗い貯蔵庫では、SAKURAO DISTILLERYで蒸留されたモルト原酒が新緑の香りをたっぷりと吸い込んだ樽の中で静かに熟成の時を重ねています。

引用:SINGLE MALT JAPANESE WHISKY 桜尾 & 戸河内 | SAKURAO DISTILLERY

蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。
https://jpwhisky.net/manufacturer/sakukrao/

3.ボトルの写真と購入できるサイト

シングルモルトジャパニーズウイスキー戸河内 MISTY STILLMAN’S SELECTION
Single Malt Japanese Whisky TOGOUCHI MIASTY STILLMAN’S SELECTION

   

4.シングルモルトジャパニーズウイスキー戸河内 MISTY STILLMAN’S SELECTIONの特徴

霧をまとう樽で熟成を重ねた
戸河内の自然を魅せるウイスキー

山の奥深く、幻想的な霧が立ち込める戸河内トンネルでウイスキーは熟成の時を重ねています。フープは切れそうなほど錆び、樽には過酷といえる環境で熟成されたウイスキーは特有の味わいと香りを魅せます。私たちはその香味を戸河内の環境に委ねる選択をとりました。自然環境に全て委ねるという新たな挑戦は、まるで先の見えないトンネルの中のように、手探りの日々。時にはウイスキー愛好家たちとウイスキー原酒の将来像について議論を重ねました。そして、霧に満ちた戸河内トンネルの中で、戸河内の環境を体現しているかのような輝きと香りをはなつウイスキー樽を見つけました。ウイスキー愛好家たちが目を見合わせるほどのウイスキー。それはまるで、十数年も長期熟成したかのような味わい深さと余韻、ニューポットのニュアンスを感じさせるバナナやリンゴ、メロンのようなエステリーな香りを放ちます。戸河内トンネルの特異な環境で熟成されたシングルモルトジャパニーズウイスキー戸河内MISTY。戸河内の環境を象徴するウイスキーをお届けします。

  • 色       明るい琥珀色
  • 香り     バナナ、オレンジ、リンゴ、若草
  • 味わい    アップルパイ、シュークリーム、ジャスミンティー
  • フィニッシュ バニラや果物の甘みと清々しい香りが織りなす爽快な余韻が長く続く。

引用:SINGLE MALT JAPANESE WHISKY 桜尾 & 戸河内 | SAKURAO DISTILLERY

4-1.テイスティングノート

香り 甘めの吟醸香、湿った草花
味わい クレームブリュレ、アロエドリンク、乳酸系のコクと甘み
余韻 クリーム用の甘みが長く残り、戸河内らしい青みのある風味が抜けていく

4-2.商品スペック

アルコール度数 カスクストレングス48%
酒別 シングルモルトジャパニーズウイスキー
樽種 戸河内トンネルで3年以上熟成したバーボン樽
内容量 700ml
販売本数 数量限定
希望小売価格 16,500円(税込)
発売日 2024年5月

5.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

6.定価とネット上の価格

6-1.メーカー希望小売価格

商品名 シングルモルトジャパニーズウイスキー戸河内 MISTY STILLMAN’S SELECTION
容量 700ml
希望小売価格 16,500円(税込)

6-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、現在確認されていません。(※2024/5/21時点)

6-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションでの落札は、現在確認されていません。(※2024/5/21時点)

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでも、現在確認されていません。(※2024/5/21時点)

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:4,950円、30ml:3,300円、15ml:1,650円にて提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

7.まとめ

前回のSTILLMAN’S SELECTIONは桜尾シェリーカスクとして発売されました。2年ぶりの発売となったこのシリーズも戸河内の熟成トンネルならではの個性が光るものとなっています。戸河内シリーズの名前でハイボール缶なども発売しており、手に取る機会が増えてきました。ブレンデッドとは一味も二味も違う今作をぜひお楽しみください。

■「桜尾蒸留所」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

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桜尾シェリーカスクは、数多な原酒をテイスティングしてきたスティルマンが最も状態の良いSHERRY CASKを選び、ブレンドしたシングルモルト。2022年6月6日発売。13,530円(税込)
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シングルモルトジャパニーズウイスキー戸河内は、桜尾B&Dより2022年6月6日発売、6,600円(税込)。バニラやリンゴ、マーマレード、ミントのような甘くフルーティで爽やかな香り、軽快でスムースな口あたりが特徴。
【レビュー】シングルモルトジャパニーズウイスキー宮ノ鹿
シングルモルト宮ノ鹿は、桜尾蒸溜所限定販売。9,900 円(税込)。桜尾蒸留所内の熟成庫と戸河内のトンネル内にて熟成された原酒をバッディング。桜尾原酒、戸河内原酒のふたつの原酒のいいとこどり
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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.47 2024年12月号

【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第2弾]」
【第2特集】
「日本のクラフト蒸留所最前線」
今号では北海道の厚岸と苫小牧、そしてクラフト蒸留所に麦芽を供給する中標津のクラフトモルティング社についても紹介します。さらに三島のウォータードラゴンと、ZEMONⅡが稼働する飛騨高山蒸溜所も再訪。
【連続ロングインタビュー】
第3回 ガイアフロー静岡蒸溜所 中村大航氏
【特別リポート】
遊佐蒸溜所の挑戦
第二期リニューアルが完了したサントリー白州蒸溜所

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
自身の知識の少なかった日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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