厚岸NEW BORN FOUNDATIONシリーズもこれで最終回、待望の第4弾が8月29日に発売されました。
第1弾ノンピート、第2弾ヘビーピート、第3弾ミズナラと、前回までは厚岸産モルト原酒でしたが今回は予告通りのモルト&グレーン、ブレンデッドウイスキーとなってます。
- 厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 1バーボン樽ノンピート(2018/2/27発売)
- 厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 2バーボン樽ピーテッド(2018/8/28発売)
- 厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 3ミズナラ(2019/3/5発売)
- 厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 4ブレンデッド(2019/8/29発売)
気になるモルト含有率は60%オーバー!!その中の半数以上にシェリー樽熟成原酒が含まれています。
1.メーカー
堅展実業株式会社
設立 | 1982年 |
本社所在地 | 〒100-0011 東京都千代田区内幸町1丁目1-1 帝国ホテル東京内 |
所有蒸留所 | 厚岸蒸溜所 |
2.蒸留所
所在地 | 〒088-1124 北海道厚岸郡厚岸町宮園4丁目109-2 |
操業開始 | 2016年10月 |
2015年 蒸留所建設を開始
2016年 10月から蒸留開始
2017年 第2熟成庫完成
2018年 2月厚岸蒸溜所として初商品リリース。第3熟成庫完成
2020年 初のシングルモルトウイスキーをリリース。二十四節季シリーズ第一弾リリース。第4熟成庫完成
潮気を含んだ深い霧、清澄な空気、豊富な泥炭。北海道・厚岸の風土こそ、私たちの求める未知なるジャパニーズウイスキーの風味をつくり出してくれると信じ、2016年に蒸留を開始しました。
アイラ島のウイスキー造りと同様、泥炭(ピート)層を通った水を仕込み水に用い、冷涼で湿潤、そして海風が当たる場所「厚岸」で日々熟成が進んでいます。
厚岸周辺はウイスキーの風味づけに欠かせないピートが豊富に埋蔵されており、海・山・湿原などの変化に富んだ地形によって、ピートを採取する場所ごとに異なるフレーバーが期待できます。
「スコットランドの伝統的な製法で、アイラモルトのようなウイスキーを造りたい」という強い想いのもと、設備はスコットランドのフォーサイス社製のものを導入。施工はすべてフォーサイス社の職人が来日して実施。
ポットスチルの形状はストレートヘッドのオニオンシェイプで、アイラ島のいくつかの蒸留所のものと似ています。
加熱はラジエーター方式、付属するコンデンサーはシェル&チューブ式でマッシュタンはセミロイター式です。
発酵槽(ウォッシュバック)はステンレスで、あえて温度調整はできないタイプに。自然に任せながら、クラフトマンが発酵のタイミングを見極めます。
2つのダンネージ式の熟成庫に加え、2018年2月に革新的なラック式の熟成庫が完成しました。その熟成庫は厚岸湾のすぐ側にあります。空気中を漂う海の香りがウイスキーの特性に良い影響を与えることが期待できます。
熟成樽はバーボン、シェリーに加え、入手困難な「ミズナラ」も使用。さらにワインやラム樽とのマッチングなど、あらゆる可能性に挑戦しています。
厚岸湖と別寒辺牛湿原はラムサール条約の登録湿地です。ラムサール条約とは、1971年2月2日にイランのラムサールで採択された湿地に関する条約で、水鳥をはじめとする野生動物の生息地となっている湿地を、国際的な協力のもと保全および賢明に利用することを目的としています。
当社もこの豊かな自然を守り、共存していく蒸留所を目指しています。
ウイスキーに使用する上水の取水口は、蒸留所のそばを流れる尾幌川上流のホマカイ川。その周辺は湿原地帯で、清流にしか生息しないといわれるバイカモの生息地です。夏季に咲く小さな白い花は豊かな水のシンボル。この水が厚岸のウイスキーを育みます。
引用元:厚岸蒸溜所公式HP
厚岸蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。
3.商品名と写真
厚岸ニューボーンファンデーション4
AKKESHI NEW BORN FOUNDATIONS 4
4.特徴
60%をモルトが占めるブレンデッドウイスキー
シェリー樽などで13〜30か月熟成したモルト&グレーンのブレンデッド。 配合の60%以上を占めるモルトについては、厚岸蒸溜所にて蒸留・熟成した原酒のみを使用。 グレーンについては、スコットランド産のニューメイクを厚岸蒸溜所にて樽詰し、厚岸の環境下で熟成された原酒のみを使用してます。 モルト中の50%以上にシェリー樽熟成原酒を。同様に、モルト中の5%以上の原料には北海道の大麦麦芽(りょうふう)を使用してます。 北海道の大地を感じていただきながら、ゆったりとしたリラックスタイムを楽しんでいただけるような風味に仕上がってます。
メーカーHPに掲載のテイスティングノートは以下です。
4-1.テイスティングノート
香り | みかん、シトラス、レーズン、バナナ、メープルシロップ様の甘い香り |
味わい | レーズンバター、マーマレードの甘さに塩キャラメル様の塩見が加わる |
余韻 | ホワイトペッパー様のスパイシーとダークチョコレート様ビターと甘みが続く |
4-2.商品スペック
アルコール度数 | 48% |
酒別 | ブレンデッド |
樽種 | シェリー樽ほか |
内容量 | 200ml |
販売本数 | ー |
希望小売価格 | 4,180円(税込) |
発売日 | 2019年8月29日 |
5.受賞歴
現時点では受賞歴はありません。
6.価格
6-1.メーカー希望小売価格
商品名 | 厚岸ニューボーン ファンデーション4 |
容量 | 200ml |
希望小売価格 | 税込:4,180円 |
6-2.メルカリでの転売価格 ※2024年9月4日更新
メルカリでの転売価格は、10,000円〜12,000円前後の価格帯が中心となり入手が可能となっています。(※2024/9/4時点)
ニューボーンシリーズ第四弾「ファンデーション4」の特筆すべきは、なんといっても『モルト含有率60%オーバー!』という点では無いでしょうか。さらにモルト中の5%以上の原料に、北海道産の大麦麦芽まで使用しているのですから、愛好家をも唸らせる驚異のニューボーンです。一体、どんな味わいなのか、こればかりは飲んだ者にしか知り得ない特権です。一度は味わってみるべき秀逸さでは無いかと思います。
6-3.ヤフーオークション落札価格 ※2024年9月4日更新
ヤフーオークションにて現在出品中の本体価格は、4,500円〜15,000円前後となっているようです(※2024/9/4時点)
(※2021/4/16時点)
6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon ※2024年9月4日更新
通販サイトでも、12,320円〜15,000円前後で販売されています。 (※2024/9/4時点)
過去の価格(2021/4/16 時点)と比較してもさほど価格自体の変動は見られませんが、明らかに在庫の数量は少なくなってしまった印象です。取扱のあるショップも減りましたし、在庫数も限りがあるようです。こだわり抜いたニューボーンを味わえるのも、いつまでなのでしょう。厚岸蒸留所の歩んできた歴史を語る上で、是非、味わっておきたい逸品です。
6-5.BAR新海での提供価格
当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:4,950円 30ml:3,300円、15ml:1,650円 などの少量でも提供しております。
7.まとめ
飲み方はストレートはもちろん、お好みで少量の加水、トワイスアップ、ロックなどあらゆる飲み方をお試しください。 時間をかけてゆっくり飲むと、香りが花開いて一層楽しんでいただけます。 なお、厚岸町名産の牡蠣と相性がよく、殻つきの生牡蠣に数滴垂らすと、双方の旨味が調和して潮の香りを堪能できるのだとか。 こうした牡蠣のたのしみ方もまた、アイラ島ではおなじみの習慣です。スコッチの聖地さながらの贅沢を、一度試してみてはいかがでしょうか?
厚岸蒸溜所が理想としているのは、ウイスキーの原料になる大麦からピート、熟成樽に至るまで、すべて厚岸産のウイスキーなのだとか。 2020年東京オリンピックの頃にはいよいよ本格的な3年熟成シングルモルトウイスキーがデビューする予定です。ジャパニーズアイラモルトを目指す「厚岸モルトウイスキー」の今後の展開に注目と期待は膨らむばかりです。
■厚岸蒸溜所のその他の記事も是非ご覧ください。
最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.46 2024年10月号
【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第1弾]」
【第2特集】
「ガロア的 東京のバー、パブ巡り」
【連載】
「ジャパニーズクラフトの開拓者たち」
前号からスタートしたこの連載。第2回では厚岸蒸溜所の樋田恵一氏を編集長がインタビューします。
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。