【レビュー】YUZA 2023

ウィスキーレビュー
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遊佐蒸溜所

山形県、株式会社金龍の遊佐蒸溜所から5月上旬に「YUZA 2023」がリリースされました。

昨年リリースされたFirst editionSecond editionはカスクストレングスでしたが今作はストレートでも飲みやすいようにと加水調整してアルコール度数51%にてボトリングされてます。

限定数は公表されておりませんが、加水調整されてのボトリングということもあり、First edition・Second editionより販売本数は増えると予測されます。

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1.メーカー

株式会社 金龍

設立 1950年4月
本社所在地 〒998-0111 山形県酒田市黒森字草刈谷地180番地の1
所有蒸留所 遊佐蒸溜所

2.蒸留所

遊佐蒸溜所

所在地 〒999-8302 山形県飽海郡遊佐町吉出字 カクジ田20番地
操業開始 2018年

株式会社金龍が2018年に山形県遊佐町に開設した、東北地方3か所目のウイスキー蒸溜所です。

新鮮で澄んだ空気と、「水の郷百選」に選ばれた、名峰鳥海山の伏流水に恵まれた遊佐町は、最高品質のウイスキー造りに適した土地。

使用するポットスチルはフォーサイス社製、発酵槽は5つ、カナダ産のベイマツを使用しています。製法や熟成方法もスコットランドの方式を採用、若いウイスキーは樽出しせず、納得のいくまで十分に熟成を重ねたウイスキーだけを、シングルモルトのみに絞って製造。大量生産ができない小さな蒸溜所だからこそ、細部までとことん手を尽くし、こだわりを詰め込んだ最高品質のウイスキーをつくります。

遊佐蒸溜所ウイスキーの
コンセプト「TLAS」

遊佐蒸溜所で造るウイスキーは、
Tiny(ちっぽけな)
Lovely(かわいい)
Authentic(本物の)
Supreme(最高の)
上記の頭文字を取った「TLAS(トラス)」をコンセプトとしています。

遊佐蒸溜所は、敷地面積約4,550㎡、蒸溜所面積は約620㎡と、ウイスキー蒸溜所としてはとても小規模な蒸溜所です。外観は小さく可愛らしくも見えますが、造るウイスキーは本格的かつ最高品質のものを目指します。伝統的な製法を用いつつも、日本らしい「ものづくり」に対するこだわりを持って造る、世界に一つのジャパニーズウイスキーです。

遊佐公式HPより引用

画像出典:遊佐蒸留所 Facebookページ

遊佐蒸溜所の詳細情報は、こちらの記事もご覧ください。
https://jpwhisky.net/manufacturer/yuza/

3.商品名と写真

YUZA 2023
YUZA 2023

4.特徴

「YUZA 2023」は遊佐蒸溜所のハウススタイルの“原点”ともいえるシングルモルトジャパニーズウイスキーです。
原酒はバーボン樽で熟成させたものから厳選し、クリーンでフルーティーな味わい、バニラのような甘い風味が特徴となっております。

遊佐蒸溜所の“定番”としてお楽しみください。
香り・味わいの特徴:「クリーン、スウィート&フルーティー」
バニラやハチミツ、そしてフルーティーな甘い香り。
きめ細かくきれいな酒質、なめらかで洗練されたバランスの良い味わい。

4-1.テイスティングノート

香り

洋梨やりんごのフレッシュで甘い香りとビスケットのような香ばしさ

味わい 舌触り滑らかでバニラの甘さ、りんごの爽やかな甘みと若干の酸味
余韻 フレッシュで甘くもモルトの風味も感じられる優しく長い余韻

4-2.商品スペック

アルコール度数 51%
酒別 シングルモルトジャパニーズウイスキー
樽種 バーボン樽
内容量 700ml
販売本数 数量限定
希望小売価格 13,750円(税込)
発売日 2023年5月24日

5.受賞歴

現時点での受賞歴はありません。

6.価格

6-1.メーカー希望小売価格

商品名 YUZA 2023
容量 700ml
希望小売価格 税込:13,750円

6-2.メルカリでの転売価格

メルカリの転売価格17,800円~26,800円前後となっています。(2023年5月24日現在)

6-3.ヤフーオークション落札価格

現在ヤフーオークションでの出品は確認できませんでした。(※2023年5月24日現在) 

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでも出品は確認できませんでした。(2023年5月24日現在)

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:4,290円、30ml:2,860円、15ml:1,430円にて提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

7.まとめ

YUZAファーストエディションに通ずる味わいで、しっかりと継承し進化しているのがわかります。ボトリング時に加水調整しアルコール度数51%になっている分、ファーストエディションと比べるとフレッシュさが増している印象。バーボン樽由来の甘さとフレッシュ感が相まってクセが無く飲みやすい。かと言って薄っぺらい味わいになっているわけではなく、そこそこのボディ感はあり厚みと変化が愉しめる1本に仕上がっています。とてもクオリティが高く正に「正統派」な印象を受けるウイスキーです。。遊佐蒸溜所の「信念」や「造り」に対する拘りを強く感じます。

■「遊佐蒸溜所」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

【レビュー】YUZA Second edition 2022
YUZA Second edition 2022は、遊佐蒸溜所より2022年10月上旬発売、16,500円(税込)。果樹王国山形の「豊穣の香り」をテーマに芳醇な香りと複雑かつ重層的な味わいを表現。前作とは一味違う仕上がり。
【レビュー】YUZA First Edition 2022
遊佐蒸留所から、待望のファーストリリース、「YUZA First edition」がついにリリース。レビューを記載しています。
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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.46 2024年10月号

【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第1弾]」
【第2特集】
「ガロア的 東京のバー、パブ巡り」
【連載】
「ジャパニーズクラフトの開拓者たち」
前号からスタートしたこの連載。第2回では厚岸蒸溜所の樋田恵一氏を編集長がインタビューします。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
深瀬 悠二

北海道札幌市出身。
2005年、大手スポーツ用品販売チェーンに就職→2019年1月、BAR新海に就職しウイスキーの魅力に引き込まれ虜となる。初めて飲んだウイスキーはアードベッグ10年。ほぼ毎日ウイスキーを飲む中で更なる知識習得を目指し、ウイスキー検定2級とJC級(ジャパニーズクラフトウイスキー)を取得。
造り手の想いをしっかりと表現し、飲み手の方々に正しい情報を伝えたい。ウイスキーの魅力をたくさんの方に伝えたいという思いでウェブメディア「Japanese Whisky Dictionary」の編集を担当。

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