【レビュー】井川蒸溜所 NEW BORN Non-Peat Sherry Butt 2024

ウィスキーレビュー
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井川蒸溜所

静岡県十山㈱より井川蒸溜所 NEW BORN Non-Peat Sherry Butt 2024をレビュー。特徴や価格、購入方法を解説。

静岡のウイスキーと言えば、ガイアフロー静岡蒸溜所が真っ先に頭に浮かぶと思いますが、そんな静岡蒸留所でさえ「オクシズ(奥静)」と呼ばれ、静岡の奥地という静岡市の中山間地に立地しているのですが、更に険しい山道を進んだ先のまさに秘境とも言うべき環境に立地している蒸留所が、今回紹介する「井川蒸溜所」。

求めたのは、南アルプスの大自然という熟成環境と、熟成樽のための木材資源。南アルプスの恵みである湧水を仕込み水に使用し、この地に自生するミズナラを樽に使用予定でもあるという。

静岡駅から車で約4時間もかかるという険しい立地に、なぜウイスキー蒸溜所を開設しようと考えたのか。今回リリースされたニューボーンをテイスティングするとその理由が見えてきます。

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1.メーカー

十山株式会社

本社所在地 〒428-0505 静岡県静岡市葵区田代字鳥森1301-1
所有蒸留所 井川蒸留所

2.蒸溜所情報

井川蒸溜所(IKAWA DISTILLERY)

所在地 〒428-0505 静岡県静岡市葵区田代字大春木1299-1
操業開始 2018年1月

十山株式会社は、2020年4月に特種東海製紙株式会社の社有林管理部門であった南アルプス事業部が
社有林の自立した経営を目的に分社化し、誕生。

井川山林に24,430haの社有林を有し、一団地としては国内最大の広さを誇る。美馬美アルプスの環境の保全や入山者に向けた登山道の維持管理など。
現在は、井川山林ならではの環境と天然湧水を活かしたウイスキー製造事業を開始。

2020年4月 十山株式会社設立
2020年11月 井川蒸留所開設
2022年10月 最初の製品である NEW BORN Non-Peat 2022 発売

引用:井川蒸溜所公式HP

標高1,200m、秘境の蒸溜所
Distillery in the Sanctuary

2020年11月、わたしたちは井川山林内の標高1,200mの地に井川蒸溜所を開所しました。着目したのは、南アルプスの大自然という「熟成環境」、豊かな森林の象徴でもある「木賊湧水」、ウイスキーづくりに欠かせない樽のための木材資源です。特に、南アルプスのけがれのない森林土壌でろ過された湧き水は、最高の仕込み水になると考えました。さらに、原酒を熟成する樽には、この地に自生するミズナラを使用していきたいと考えております。そして、南アルプスの霧がたちやすく、冷涼で湿潤な環境のなかで原酒を眠らせ熟成させる。南アルプスはウイスキー造りに最適な環境ではないかと気付きました。
南アルプスのこの地で大自然の恵みを詰め込んだウイスキーをお届けします。

引用:井川蒸溜所公式HP

蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。

メーカー(蒸留所) 井川蒸溜所 | ジャパニーズウイスキー...
「井川蒸溜所」の記事一覧です。

3.ボトルの写真と購入できるサイト

井川蒸溜所 NEW BORN Non-Peat Sherry Butt 2024
Ikawa Distillery NEW BORN Non-Peat Sherry Butt 2024

       

井川蒸留所ニューボーン 2024
ノーブランド品

4.井川蒸溜所 NEW BORN Non-Peat Sherry Butt 2024の特徴

標高1,200mに位置する井川蒸溜所は、大自然に囲まれた南アルプスの中で、天然の湧き水と冷涼で湿潤な気候を活かし日々仕込みを行っています。2020年11月に蒸留をはじめて3年が経過し、長期熟成を目指して仕込んだ原酒が育ちつつあります。大自然の結晶とも言える私たちのウイスキー、その一端を皆さまへお届けしたくリリースの運びとさせていただきました。

今回のニューボーンはシェリーバットからのリリースです。スペインで作られたクリームシェリーの古樽を使用しています。500Lの大樽を使用したことと井川の環境が冷涼なため、その個性が見え始めるまで時間がかかりました。原酒の特徴を最大限引き出すために、加水や冷却は行わず、ろ過も最小限。樽出しの味わいを再現しました。造りが目指す綺麗な酒質とシェリー樽の個性が引き立て合い、将来の方向性を想像させます。
この先、さらなる熟成によってどう変わるか。今だけの特別な味をお楽しみください。

井川蒸溜所では骨格となるバーボンバレルの他にも様々な樽を使用しています。例えば、シェリーカスクが複数種、自社材からつくられたオリジナルカスクもあります。将来はこれらの原酒をブレンドすることにより井川独自のシングルモルトをつくってまいります。

引用:【第五弾】井川蒸溜所 NEW BORN Non-Peat Sherry Butt 2024 発売のお知らせ|十山株式会社 (juzan.co.jp)

4-1.テイスティングノート

香り 梅の爽やかさに干しぶどうのコク
味わい 舌にのせると柑橘や林檎のエステル香、時間経過と共に、果実感と紅茶のような渋みが融和し、ロシアンティーを思わせる
余韻 パイナップルとカカオの織りなす余韻が長く静かにつつみこむ

※公式コメントより抜粋

4-2.商品スペック

アルコール度数 60%
酒別 シングルモルトニューボーン
樽種 クリームシェリーバット#346ファーストフィル
内容量 700ml
販売本数 数量限定
希望小売価格 4,800円(税込)
発売日 2024年5月

5.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

6.定価とネット上の価格

6-1.メーカー希望小売価格

商品名 井川蒸溜所 NEW BORN Non-Peat Sherry Butt 2024
容量 200ml
希望小売価格 4,800円(税込)

6-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、11,000円~14,000円で出品されています。(※2024/5/28時点)
8,800円~14,800円で出品されています。(※2024/8/13時点)

6-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションでの落札は、現在確認されていません。(※2024/5/28時点)

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでも、現在確認されていません。(※2024/5/28時点)

Amazonでの販売価格27,980円で出品されています。(2024/8/13時点)

井川蒸留所ニューボーン 2024
ノーブランド品

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:5,610円、30ml:3,740円、15ml:1,870円にて提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

7.まとめ

現在注目を浴びている井川蒸溜所。今回のニューボーンでは27か月熟成となり、来年にはシングルモルトジャパニーズウイスキーでのリリースが期待されます。500Lのクリームシェリー樽での熟成にはかなり年月がかかると思いますが、今回の商品は井川蒸溜所原酒とマッチする組み合わせを体感できました。

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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.46 2024年10月号

【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第1弾]」
【第2特集】
「ガロア的 東京のバー、パブ巡り」
【連載】
「ジャパニーズクラフトの開拓者たち」
前号からスタートしたこの連載。第2回では厚岸蒸溜所の樋田恵一氏を編集長がインタビューします。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
Ryuhei Oishi

北海道出身 bar新海虎ノ門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
自身の知識の少なかった日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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