1985年に操業を開始したマルス駒ヶ岳蒸溜所。40周年記念のウイスキーが発売。
休止期間以外の全ての時代のモルトが使用されているスペシャルエディション。
記念すべきボトルで、最長では80年代のモルト原酒もブレンドに使用されています。
駒ヶ岳の歴史を追体験するかのようなボトル。どのような味わいになっているのでしょうか?
1.ボトルとラベルの写真
シングルモルト駒ヶ岳 40th Anniversary Special Edition
Single Malt KOMAGATAKE 40th Anniversary Special Edition





2.シングルモルト駒ヶ岳 40th Anniversary Special Editionの特徴
40周年記念 シングルモルトウイスキー
1985年に操業を開始したマルス駒ヶ岳蒸溜所は、2025年に竣工40周年を迎えました。これを記念して、1980年代、1990年代、2010年代、2020年代の、休止期間の2000年代を除く4つの年代の原酒をブレンドし蒸溜所の40年の歴史をひとつのウイスキーで表現した特別なシングルモルトウイスキーです。
バーボン樽、シェリー樽、アメリカンホワイトオーク樽など多様な樽の原酒を使用して、より原酒に近い味わいを愉しんでいただくためにノンチルフィルターで仕上げています。りんごジャム、熟したあんずやメロンを思わせる甘さとバニラと相まった樽熟成香が多層的に重なりあう香り、レーズンやメープルシロップのような甘さの中にシナモンを思わせるスパイシーさと甘栗やチョコレートのようなコクをお楽しみいただけます。
引用:本坊酒造公式サイト
2-1.テイスティングノート
| 香り | リンゴジャム、アガベシロップ、レーズンパン |
| 味わい | モンブランクリーム、シナモン、杏仁豆腐、生チョコ |
| 余韻 | 熟成感のある粉っぽさと濃厚な甘みが長く残る |
2-2.商品スペック
| アルコール度数 | 50% |
| 酒別 | シングルモルトジャパニーズウイスキー |
| 蒸溜年 | 1980年代/1990年代/2010年代/2020年代 |
| 内容量 | 700ml |
| 販売本数 | 約5,000本 |
| 希望小売価格 | 29,700円(税込) |
| 発売日 | 2025年11月 |
3.受賞歴
現時点では受賞歴はありません。
4.価格
4-1.メーカー希望小売価格

| 商品名 | シングルモルト駒ヶ岳 40th Anniversary Special Edition |
| 容量 | 700ml |
| 希望小売価格 | 29,700円(税込) |
4-2.メルカリでの転売価格
メルカリでの転売価格は、31,000~34,000円程で販売が確認できました。(※2025/12/24時点)

4-3.ヤフーオークション落札価格
ヤフーオークションでの落札価格は、現在確認できませんでした。(※2025/12/24時点)
4-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon
通販サイトでは、53,000円程で出品が確認できました。(※2025/12/24時点)
4-5.BAR新海での提供価格
当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:7,260円 、30ml:4,840円、15ml:2,420円で提供しております。

5.製造メーカーについて
本坊酒造株式会社
| 設立 | 1872年 |
| 本社所在地 | 〒891-0122; 鹿児島県鹿児島市南栄三丁目27番地 |
| 所有蒸留所 | マルス信州蒸溜所、マルス津貫蒸溜所 |
6.蒸留所について
マルス駒ヶ岳蒸溜所
蒸溜所は、長野県の宮田村に位置する「マルス信州蒸溜所」。
2024年3月から名称を【駒ヶ岳蒸溜所】へと変更しております。
| 所在地 | 〒399-4301 長野県上伊那郡宮田村4752-31 |
| 操業開始 | 1985年 |
鹿児島の地で日本の蒸留酒「焼酎」造りに邁進していた本坊酒造が、ウイスキー製造免許を取得したのが1949年。それ以来、「いつか日本の風土を活かした本物のウイスキーを造りたい」と夢を抱き続けていました。
鹿児島でのウイスキー製造から数年経た後、1960年に山梨にワインとウイスキー製造のための工場「マルス山梨ワイナリー」を設立。そして、本格的にウイスキー造りに取り組むために、さらなる理想の地を探し求めました。
澄んだ空気の寒冷地であり、しかも適度な湿度と良質な水に恵まれていることなど、ウイスキー造りのための自然条件は大変厳しいものがあります。
こうした条件を満たす土地を探し求め、1985年ウイスキー造りに最適な環境を求めて長野県中央アルプス駒ヶ岳山麓標高798mの地にマルス信州蒸溜所を開設致しました。
1992年にウイスキー需要低迷により蒸留を休止。その後、世界的にジャパニーズウイスキーが評価されはじめる中、ウイスキー需要が回復傾向にあった2009年に蒸留再開を決意し2011年2月より再スタート。
2020年9月、35年ぶりの全面リニューアル。投資額は約12億円。
2019年5月から、老朽化した設備の改修とウイスキー増産を見据えた樽貯蔵庫施設の整備やウイスキー造りの見学を目的にしたウイスキー蒸留棟(樽貯蔵庫を含む)と、オリジナルウイスキーやグッズ販売などを目的にビジター棟を新設、既存の設備及び施設を改修。
新設したウイスキー蒸留棟は1,996㎡(延床面積、約2,500樽収容予定の樽貯蔵庫含む)、ビジター棟は746㎡。
引用:本坊酒造公式HP
■製造能力:原料麦芽1.1t/日
■原酒製造量:約700L/日、約185KL/年(2020年度予定)
■主要な設備:麦芽粉砕機1基、マッシュタンロイテル(糖化槽)6KL×1基、ステンレス発酵タンク6KL×3基、ダグラスファー木槽発酵タンク(移設)6KL×3基、初溜釜(移設)
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マルス駒ヶ岳蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。

7.まとめ
駒ヶ岳40周年は、節目のボトルにふさわしい完成度の高さが際立つ一本です。
バーボン樽由来の明るい甘みと、シェリー樽由来の深みのあるコクが折り重なり、長期熟成の駒ヶ岳らしい栗や焼き菓子の様な濃厚な甘みが感じられます。
力強さと繊細さを兼ね備えた味わいは、まさに蒸留所の歩みと技術の積み重ねそのものと感じます。
■「駒ヶ岳」に関するその他のレビュー記事も是非ご覧ください。
https://jpwhisky.net/komagatake-ipacask-2025-51907/

最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.53 2025年12月号
【巻頭特集】
ウイスキーの原点、シングルモルト蒸留所の現在地を知る――
スコッチ蒸留所名鑑 第3弾 バカルディとタイビバレッジの蒸留所計11ヵ所を紹介
[第2特集]
日本のクラフト蒸留所最前線
富士山の北麓でウイスキー造りを行う2つの蒸留所と、南九州宮崎県の2つの蒸留所を訪れる
富嶽蒸溜所/富士北麓蒸留所/宝酒造 黒壁蔵/尾鈴山蒸留所
◆黄桜創業100周年 進化する丹波蒸溜所
◆熊本県初のウイスキー蒸留所から誕生 「山鹿 ザ・ファースト」
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。













