【レビュー】ふらの FOR DISCUSSION (厚岸蒸溜所)

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厚岸蒸溜、富良野熟成ウイスキーが発売開始。超限定の製品のレビューと内容を紹介。

現在では堅展実業より富良野蒸溜所の建設が発表されていますが、以前よりすでに熟成庫は存在していました。今回は厚岸にて蒸溜された原酒を富良野にて3年間熟成した原酒をシングルカスクにて発売。どのような味わいになっているのでしょうか?

1.商品名と写真

ふらの FOR DISCUSSION 
THE FURANO FOR DISCUSSION 

   

2.特徴

このボトルは富良野蒸溜所の開設に先駆け、
富良野という土地の熟成環境についての考察を深めるべく、
厚岸蒸溜所において製造したばかりの原酒を
富良野において3年以上熟成させたものです。

Distilled Jul 2021
Bottled Feb 2026
Cask number C2859 ワイン樽

引用:ラベルより抜粋

 弊社が富良野地区に建設予定の蒸溜所については、その名称を「富良野蒸溜所」とし、既に商標登録も行っております。発売予定の厚岸蒸溜/富良野熟成の製品には敢えてこの商標を冠し、 「for discussion」との注釈も添えて、愛好家の皆様にお届けし、新蒸溜所への思いを馳せつつ、侃侃諤諤の議論を重ねていただきたいと考えております。厚岸と富良野における熟成環境の違いを体感していただき、富良野蒸溜所の実現に向けて、広く忌憚のないご意見をいただければ幸いです。

2-1.テイスティングノート

香り ラベンダーとチョコのミックスソフトクリーム、完熟バナナのマフィン ラズベリークリーム、和紅茶、ハニーサックル
味わい はちみついりのホットミルク、黒糖かりんとう、レモングラス、ジンジャーキャンディ
余韻 甘さと爽やかなキャンディ、甘いスパイスのニュアンスがの様な味わいが複雑に残る

2-2.商品スペック

アルコール度数 48%
酒別 シングルモルトシングルカスクジャパニーズウイスキー
樽酒 ワイン樽
内容量 700ml
販売本数 不明
発売日 2026年3月

3.受賞歴

現時点での受賞歴はありません。

4.価格

4-1.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、 45ml:4,950円、30ml:3,300円、15ml:1,650円で提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

5.メーカー

堅展実業株式会社

設立 1982年
本社所在地 〒100-0011 東京都千代田区内幸町1丁目1-1 帝国ホテル東京内
所有蒸留所 厚岸蒸溜所

6.蒸留所

厚岸蒸溜所

所在地 〒088-1124 北海道厚岸郡厚岸町宮園4丁目109-2
操業開始 2016年10月

2015年 蒸溜所建設を開始
2016年 10月蒸溜開始
2017年 第2熟成庫完成
2018年 2月厚岸蒸溜所として初商品リリース。第3熟成庫完成
2020年 2月初のシングルモルトウイスキー「サロルンカムイ」をリリース。
            4月第4熟成庫完成。
     10月二十四節季シリーズ第一弾「シングルモルト寒露」をリリース。
2021年 精麦棟の新設(稼働は2022年)
2023年 4月第5熟成庫完成。

「スコットランドの伝統的製法を受け継ぎ、かつ厚岸らしい風味のウイスキー」がコンセプト。

潮気を含んだ深い霧、清澄な空気、豊富な泥炭。北海道・厚岸の風土こそ、私たちの求める未知なるジャパニーズウイスキーの風味をつくり出してくれると信じ、2016年に蒸留を開始しました。
北海道という土地、厚岸という土地の“テロワール”をウイスキーづくりに活かせるように、私たちはこの地で技術を磨き続けるとともに、土地の人々や自然とより深く向き合っていきたいと思います。北海道の大地で育まれた大麦やミズナラ、厚岸の美しい水や、ゆたかなミネラルを含んだピート。すべてを北海道からつくり、他のどこにも無いジャパニーズウイスキーを世界へ届けていくことが、私たちの願いです。
引用:Blender’s Attention ブレンダーのこだわり【厚岸蒸溜所】

「スコットランドの伝統的な製法で、アイラモルトのようなウイスキーを造りたい」という強い想いのもと、設備はスコットランドのフォーサイス社製のものを導入。施工はすべてフォーサイス社の職人が来日して実施。ポットスチルの形状はストレートヘッドのオニオンシェイプで、アイラ島のいくつかの蒸留所のものと似ています。加熱はラジエーター方式(間接加熱)、付属するコンデンサーはシェル&チューブ式でマッシュタンはセミロイター式です。
発酵槽(ウォッシュバック)は全てステンレス製で、あえて温度調整はできないタイプに。自然に任せながら、クラフトマンが発酵のタイミングを見極めます。

熟成庫は現在、第1~第5熟成庫まで。第1はダンネージ式、第2熟成庫(充填棟の隣)は現在出荷前の製品保管に使用。第3~第5熟成庫はラック式を採用、厚岸湾を望む丘の上にあり海の香り漂う「海霧」が厚岸町全体を包み込みモルトの熟成を深めるなど、ウイスキーの特性に良い影響を与えることが期待できます。

熟成樽はバーボン、シェリーに加え、入手困難な「ミズナラ」も使用。さらにワインやラム樽とのマッチングなど、あらゆる可能性に挑戦しています。
また、ウイスキーの原料となる大麦を厚岸内で栽培し、ピートや熟成のための木樽も含めてすべて厚岸産でおこない、将来的には「厚岸オールスター」のウイスキー造りを目指しています。新たな取組みで2021年8月、厚岸蒸溜所で蒸留した原酒を試験的に富良野で熟成させるという取組みも始まりました。富良野で熟成された原酒はどのような変化をもたらしてくれるのか。地元の厚岸のみならず「北海道」という偉大な個性を活かす、これこそまさにテロワール。ワイン通の人は良く耳にしてきたであろう「テロワール」の考えをウイスキーに取り入れ、「厚岸という個性」と「北海道という個性」を融合し、それらの土地のテロワールを活かしたウイスキー造りは魅力的であり期待値は無限大です。

厚岸町周辺の厚岸湖別寒辺牛湿原はラムサール条約の登録湿地です。ラムサール条約とは、1971年2月2日にイランのラムサールで採択された湿地に関する条約で、水鳥をはじめとする野生動物の生息地となっている湿地を、国際的な協力のもと保全および賢明に利用することを目的としています。
当社もこの豊かな自然を守り、共存していく蒸留所を目指しています。
ウイスキーに使用する上水の取水口は、蒸留所のそばを流れる尾幌川上流のホマカイ川。その周辺は湿原地帯で、清流にしか生息しないといわれるバイカモの生息地です。夏季に咲く小さな白い花は豊かな水のシンボル。この水が厚岸のウイスキーを育みます。

引用元:厚岸蒸溜所公式HP

厚岸蒸溜所の情報はこちら↓もご覧ください。

厚岸蒸溜所
アイラモルトのようなスモーキーでピーティーなウイスキー造りを目指して北海道厚岸町で2016年より操業開始。堅展実業株式会社が運営する厚岸蒸溜所。

7.まとめ

厚岸蒸溜、富良野熟成という以前より発表されていたものがついに製品化された形になります。

厚岸蒸溜所で蒸溜された原酒を、北海道・富良野の地で3年以上熟成させたシングルカスクボトル。
単なる限定リリースではなく、将来計画されている富良野蒸溜所へ向けた熟成環境の検証という意味合いを持つ、非常に興味深いプロジェクトボトルです。

「for discussion」という名の通り、このボトルは富良野という土地の熟成ポテンシャルについて愛好家と共に考えるための1本でもあります。将来、富良野蒸溜所が実際に稼働した際、どのようなスタイルのウイスキーが生まれるのか。その未来を想像させてくれる、実験的なリリースと言えます。

厚岸と富良野、同じ北海道でありながら異なる環境で育まれる熟成の個性。
ウヰスキーラバーの皆様にその違いを体感しながら楽しんでいただきたい一本です。

■「厚岸蒸溜所・厚岸ウイスキー」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

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この記事を書いた人
大石 竜平

北海道出身 bar新海大門店のバーテンダー。
都内のレストランで従事し、日本ソムリエ協会認定ソムリエ資格を取得。
土地それぞれの風土から様々な味わいが作り出される日本のウイスキーに興味を持ち、bar新海に就職。蒸留所へ行き、造り手の方々に話を聞き、その情熱・情報をバーテンダーとして伝搬するべく、JWDに参加。

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