世界に誇るクラフトウイスキー「イチローズモルト」
教室講義&現地蒸溜所見学の2日間。
2日目は「イチローズモルト」誕生の地・秩父を訪ねます。
今回は、【教室での講義とテイスティング】+【蒸溜所見学】2日間の特別講座。
1日目は、さいたまアリーナ教室で、試飲を交えて繊細な味わい、造り手のこだわりについて伺います。
2日目は、「イチローズモルト」の誕生の地・秩父の豊かな自然、気候風土を感じながら、蒸溜所を見学。
今回は、2019年に稼働開始した第2蒸溜所と樽の制作現場を訪ねます。
特別な機会をお楽しみください。※蒸溜所の一般向けの見学は行っておりません。
※試飲あり
※蒸溜所までの 西武秩父駅~秩父蒸溜所 往復のタクシー代を含みます。
1.開催概要
「イチローズモルト」樽と熟成の魅力発見編 ~講義&蒸溜所見学
講師:(株)ベンチャーウイスキー ブランドアンバサダー 吉川由美
開催形式:教室+現地(蒸留所見学)
開催日時:
【教室】
2026年10月31日(土)16:00~17:30
【現地見学】
A 2026年12月5日(土)10:00~12:30
B 2026年12月5日(土)13:00~15:30
受講料:会員 21,395円(税込)・一般 22,539円(税込)
主催:NHK文化センターさいたまアリーナ教室
詳細URL:


※ウイスキーの試飲をしますので、お車でお越しの方、妊婦の方、未成年の方はご遠慮ください。
2.株式会社ベンチャーウイスキー 秩父蒸溜所
2008年に操業をスタートした秩父蒸溜所は、僅か数年で「イチローズモルト」として世界が注目するウイスキーメーカーとなりました。
創業者「肥土伊知郎」氏の父が経営していた「東亜酒造」は羽生蒸留所を所有してウイスキー製造を行っていましたが、肥土氏が2001年に引き継いだ時には経営不振となっており、2003年に「日の出通商」へ営業譲渡されます。その時にウイスキー事業からの撤退も決定され、貯蔵されていたウイスキーは廃棄される危機を迎えてしまいます。
引き取り手探しに奔走し、笹の川酒造からの協力を得る事に成功し、貯蔵庫を間借りして羽生蒸留所に貯蔵されていたウイスキーを移動する事ができました。その後、笹の川酒造と共に羽生蒸留所の原酒を使ったウイスキーの販売を行いました。
肥土氏は、2004年に㈱ベンチャーウイスキーを設立し、2007年に肥土氏自らの故郷でもあり、酒造りに適した環境でもある事より秩父にウイスキー蒸留所を完成させます。

秩父蒸溜所では、秩父の風土に根ざしたシングルモルトウイスキー造りが行われています。
創業者の肥土伊知郎氏はジャパニーズウイスキーであることに誇りを持ち、小さなミル、マッシュタン、ミズナラ製の発酵槽、スコットランド・フォーサイス社製のポットスチルで手づくりに拘りモルトウイスキーを生産しています。

秩父蒸溜所周辺は自然豊かで空気がきれいで質の良い水、夏は高温多湿で朝晩が氷点下にいたる寒さの厳しい環境です。その厳しい気候が織りなす寒暖差がウイスキーの熟成に多大な影響を与え、短い熟成期間にも関わらずフルーティでバランスの取れたウイスキーに仕上がります。

2019年10月には、秩父蒸溜所の近隣に「秩父第2蒸溜所」を設立し稼働開始。
第2蒸溜所の生産量は第1蒸溜所のなんと5倍。一度に仕込む麦芽は2t。ポットスチルは5倍の量を蒸溜できるよう形は同じストレート型だがかなり大きなポットスチルになっている。フォーサイス社製でガス直火蒸溜機を使用。


2023年4月には、苫小牧東部地域(苫東)の臨空柏原地区に、グレーンウイスキーの蒸溜所を新設すると発表しました。5月8日から総投資額数10億円で整備し、2025年春の操業開始を目指すとのことで現在準備中。
代表の肥土伊知郎氏は新設の蒸溜所をグレーンウイスキー蒸溜所として計画する事を語っており、操業開始当初は北米産トウモロコシを主原料としながらも道産品も価格動向を見極めながら積極的に取り入れる方針とし、将来的には完全純国産のシングルグレーンウイスキーや秩父第1、第2蒸溜所のモルトウイスキーとバッディングさせたブレンデッドウイスキーを作っていくことは想像に難くありません。
新設の蒸溜所の稼働が安定し、供給量も増えていけばイチローズモルトブランドの更なるラインナップの拡大や市場への供給量の増加も期待でき、我々がより気軽にイチローズモルトブランドのウイスキーを楽しめる日もそう遠くないのではないでしょうか。
蒸溜所竣工へ向けた進捗等、今後の動向を追いながらやがて造られる新たなウイスキーの誕生を期待して待ち続けていきたいところです。


3.ブランドアンバサダー 吉川由美氏
栃木県生まれ。
帝国ホテルにてバーテンダーとして勤務した後、2008年にニューヨーク、2011年にスコットランドへ渡る。
スペイサイドのウイスキーBar「ハイランダーイン」でバーテンダーとして従事し、その間アイラ島のブリックラディ蒸溜所にてウイスキー造りに携わる。
日本帰国後、現在は(株)ベンチャーウイスキーにてブランドアンバサダーとして勤務。
2019年、ウイスキーマガジン社主催のアイコンズ・オブ・ウイスキーにて、ワールドウイスキー・ブランド・アンバザダー・オブ・ザ・イヤーを受賞。
また、同年7月に(株)ハイランダーイン・ジャパンを設立し、代表を務める。
自身が経営する「ハイランダーイン秩父」はファンなら一度は行くべき名店

4.まとめ
一般の方への蒸留所見学は行われておらず、ごく稀にあるイベントや秩父祭などでしか行く事が出来ません。
すでに満員との事ですが、キャンセル待ちは出来る模様。
貴重な第二蒸溜所を見学するのに、一縷の望みにかけてみる価値は十分にあると言えます。
最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.57 2026年8月号
「スコッチ蒸留所名鑑」第7弾。
[巻頭特集]
ウイスキーの原点、シングルモルト蒸留所の現在地を知る――
スコッチ蒸留所名鑑 第7弾 イアンマクロード/アンガスダンディ
ボトラーズ出身の2社が所有する6蒸留所を一挙紹介!
グレンゴイン/タムドゥー/ローズバンク/ラーガンベイ
トミントール/グレンカダム
[第2特集]
スコッチウイスキー最前線2026 第1弾
アバフェルディ/ポート・オブ・リース/グレンギリー/ケアン
[特集]
◆東京ウイスキー&スピリッツコンペティション 2026 受賞結果
◆ハイボール缶大試飲会 2026夏
◆新たなリミテッドシリーズが始動 「竹鶴ピュアモルト エッセンシャルズ 2026」
◆シーバスリーガル×日本が切り拓く新境地
◆マスター・オブ・ウイスキーの肖像
[イベントリポート]
◆Whisky&Spirits Festival 2026 in YOKOHAMA
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

