日本が世界に誇るブレンデッドウイスキーの最高峰「響」。
サントリーが日本に保有する「山崎蒸溜所」「白州蒸溜所」「知多蒸溜所」、この3つの蒸溜所で作られ、貯蔵されている80万を超える個性豊かな原酒から厳選された長期熟成原酒がブレンドされていると言われています。
「響」は、1989年に創業90周年を記念して発売された最高峰のプレミアムブレンデッドウイスキー。
「BLOSSOM HARMONY」は、ホワイトオーク樽で10年以上熟成したグレーンウイスキーを、更に桜樽で数年後熟したものをブレンドしています。
縁起がよいとされる八角形の皿に、長寿を意味する「松皮菱」と、桜や花菖蒲などの縁起のよい花々が描かれ、端正かつ華やかな意匠に仕上がっており、祝いの席や贈り物にピッタリな一本です。
1.メーカー
サントリースピリッツ株式会社
設立 | 1899年 |
本社所在地 | 〒135-8631 東京都港区台場2-3-3 |
所有蒸留所 | ●日本 山崎蒸溜所、白州蒸溜所、知多蒸溜所 ●スコットランド アードモア蒸留所、グレンギリー蒸留所、オーヘントッシャン蒸留所、ボウモア蒸留所、ラフロイグ蒸留所 ●アイルランド クーリー蒸留所、キルベガン蒸留所 ●アメリカ ジムビーム蒸留所、メーカーズマーク蒸留所 ●カナダ ハイラムウォーカー蒸留所、アルバータ蒸留所 |
2.蒸留所
サントリー山崎蒸溜所
所在地 | 〒618-0001 大阪府三島郡島本町山崎5丁目2−1 |
操業開始 | 1923年 |
山崎蒸溜所は、日本で最初のモルトウイスキー蒸留所として1923(大正12)年に開設。時代はまだウイスキーが一般の人には珍しいお酒だった頃。「日本人の繊細な味覚にあった、日本のウイスキーをつくりたい」。その熱い想いを胸に、鳥井信治郎はウイスキーづくりに乗り出した。
信治郎は、あくまでも日本的な風土にこだわった。特に重要だったのが、「水」と「環境」。山崎は万葉の歌にも詠まれた水生野(みなせの)と言われる名水の里。
茶人・千利休も愛したこの地の水はウイスキーづくりに最適であった。さらに自然環境も申し分なかった。
京都の南西、天王山の麓の竹林が生い茂る山崎は、四季折々の変化が感じられる自然豊かな地。桂川、宇治川、木津川が合流する地点にあり、辺り一帯を山に囲まれているため、濃い霧がたちこめやすく温暖かつ湿潤な気候は、ウイスキーの熟成にとってまさに好条件でした。
「いいウイスキーをつくるには、この水とこの気候を持つ、山崎しかない」と、信治郎はこの場所をウイスキーのふるさとと決めました。
【サントリー山崎蒸溜所】
1923年 山崎蒸溜所建設。国内初のウイスキー蒸留所
1929年 国産ウイスキー第1号「白札」発売
1937年 「角瓶」発売
1984年 シングルモルトウイスキー「山崎」発売
1992年 シングルモルトウイスキー「山崎18年」発売
1998年 シングルモルトウイスキー「山崎25年」発売
画像出展:山崎倶楽部
山崎蒸溜所の詳細はこちらの記事もご覧ください。
サントリー白州蒸溜所
所在地 | 〒408-0316 山梨県北杜市白州町鳥原2913-1 |
操業開始 | 1973年 |
日本で初めてウイスキーづくりを始めてからちょうど50年を迎えた1973年、豊かな自然に恵まれた南アルプス甲斐駒ヶ岳のふもとに約82万平方メートルの豊かな森に、白州蒸溜所は完成しました。
仕込み水は森の湿潤な大気に包まれて、白州モルトは花崗岩に磨かれた清らかでやわらかな南アルプスの天然水を使用。日本ならではの四季の変化の中で長い間熟成され、香り立ちがよくすっきりした「白州」の味わいの源となっています。
2014年には10億円をかけてポットスチル4基増設し16基に。サイズや形状が異なるバラエティ豊かなポットスチルで原酒の作り分けをしています。貯蔵庫は天井の高いラック式。温度や湿度などは一切人の手で管理されず、自然に任せた状態で管理されています。
1973年 白州蒸溜所建設
1994年 白州12年発売
2006年 白州18年発売
2008年 白州25年発売
画像出展:サントリー公式 森の蒸留所
白州蒸溜所の詳細はこちらの記事もご覧ください。
サントリー知多蒸溜所
所在地 | 〒478-0046 愛知県知多市北浜町16番地 |
操業開始 | 1973年 |
伊勢湾に臨む知多半島・「知多蒸溜所」 サントリーグループが全農グループと共同で設立したグレーンウイスキー蒸留所で、モルトウイスキーの山崎蒸溜所や白州蒸溜所とともに、サントリーグループの3つの国内ウイスキー蒸留所のひとつです。 ここではとうもろこしを原料にしたグレーンウイスキーを支えてきました。知多蒸溜所では、連続式蒸留機によってクリーン、ミディアム、ヘビーの3タイプの世界にも類をみないグレーン原酒のつくり分けを行っています。
知多蒸溜所の詳細はこちらの記事もご覧ください。
3.商品名と写真
響 BLOSSOM HARMONY 2022
Hibiki Blossom Harmony 2022
4.特徴
幾度もの四季を経てしっかりと熟成させた多彩な原酒に、
桜樽で後熟させた希少な原酒をブレンドした特別な「響」。
花を思わせる芳しい香りと、円やかで調和のとれた味わい、
伸びやかで甘く豊かな余韻のハーモニーをお愉しみいただけます。引用:サントリー公式HP
4-1.テイスティングノート
香り | 桜の香り、フローラル、熟したフルーツの甘さ |
味わい | 和菓子ような甘さ、花の蜜、シロップ |
余韻 | 華やかな甘さとウッディで程良い苦みの余韻が長く続く |
4-2.商品スペック
アルコール度数 | 43% |
酒別 | ブレンデッドウイスキー |
樽種 | 桜樽、他 |
内容量 | 700ml |
販売本数 | 数量限定 |
希望小売価格 | 11,000円(税込) |
発売日 | 2022年5月24日 |
5.受賞歴
現時点での受賞歴はありません。
6.価格
6-1.メーカー希望小売価格
商品名 | 響 BLOSSOM HARMONY 2022 |
容量 | 700ml |
希望小売価格 | 11,000円(税込) |
6-2.メルカリでの転売価格 ※2024年9月19日更新
メルカリでの転売価格は、19,999円〜23,000円前後の価格帯が中心となり入手が可能となっています。2022年当時の転売価格と比較し、今回のリサーチでは、随分と価格が落ち着いた印象を持ちました。二本同時購入という選択肢をも選べる豊富さに、驚きを隠せません。(※2024/9/19時点)
6-3.ヤフーオークション落札価格 ※2024年9月19日更新
ヤフーオークションにて現在出品中の本体落札価格は、20,000円〜30,000円前後となっているようです。(※2024/9/19時点)
6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon ※2024年9月19日更新
通販サイトでも、23,900円〜30,000円前後で販売されています。 (※2024/9/19時点)
6-5.BAR新海での提供価格
当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:4,950円、 30ml:3,300円、15ml:1,650円などの少量でも提供しております。
7.まとめ
「響BLOSSOM HARMONY2021」と比較してみると、フルーティさ、フレッシュさで2021を上回り、やや落ち着いている印象があります。香り、味ともに熟成感のあるグレーンウイスキーの存在感が強く、濃厚な甘みがあります。
鼻に近づけた途端に、グレーンウイスキーの甘い香りと、あとからほのかに桜の爽やかな香りが漂います。
口に含むと思ったよりナッティでトロリとした印象。全体的に濃い目の味で、先述した熟成感を感じるグレーンウイスキーの甘みと、バナナを思わせるフルーティさ。
時間をおいて開かせてあげると、更に桜樽の特徴が存在感を表し、スパイシーさと酸味が現れます。
最後には口の中にクリーミーな甘みが程よく続きます。
ウッディかつドライなタイプがお好みであれば2021を、スイートでクリーミーなタイプがお好みであれば2022を、といった印象を持ちました。
数量限定かつ大人気の銘柄ですので、購入できた方はもちろん、バーなどで出会えた方は是非、じっくりと味わってみていただきたい、そんな一本です。
響に関するその他の記事も是非ご覧ください。
最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.47 2024年12月号
【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第2弾]」
【第2特集】
「日本のクラフト蒸留所最前線」
今号では北海道の厚岸と苫小牧、そしてクラフト蒸留所に麦芽を供給する中標津のクラフトモルティング社についても紹介します。さらに三島のウォータードラゴンと、ZEMONⅡが稼働する飛騨高山蒸溜所も再訪。
【連続ロングインタビュー】
第3回 ガイアフロー静岡蒸溜所 中村大航氏
【特別リポート】
遊佐蒸溜所の挑戦
第二期リニューアルが完了したサントリー白州蒸溜所
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。