シングルモルト三郎丸シリーズの第5弾「シングルモルト三郎丸Ⅳ THE EMPEROR カスクストレングス」が、三郎丸蒸留所より2024年6月27日発売。特徴や味わい、商品情報などを紹介。
三郎丸蒸留所から新商品「三郎丸Ⅳ(フォース) THE EMPEROR(ザ エンペラー)」および「三郎丸Ⅳ(フォース) THE EMPEROR(ザ エンペラー)カスクストレングス」が発売されました。
タロットカードの名をつけられたこのシリーズも第5弾。今回は、タロットの大アルカナNo.4 THE EMPEROR(皇帝)でのリリースとなります。
ⅢのTHE EMPRESS(女帝)のアイラ産ピートと対をなす、ハイランド産ピートを使用した構成となります。
商品名 | 発売日 | |
0:愚者 | 三郎丸0 THE FOOL | 2020年11月12日 |
1:魔術師 | 三郎丸ⅠTHE MAGICIAN | 2021年11月29日 |
2:女教皇 | 三郎丸ⅡTHE HIGH PRIESTESS | 2022年11月24日 |
3:女帝 | 三郎丸ⅢTHE EMPRESS | 2023年11月24日 |
4:皇帝 | 三郎丸ⅣTHE EMPEROR | 2024年6月27日 |
1.メーカー
若鶴酒造株式会社
設立 | 1862年 |
本社所在地 | 〒939-1308 富山県砺波市三郎丸208 |
所有蒸留所 | 三郎丸蒸留所 |
2.三郎丸蒸留所とは?
三郎丸蒸留所
所在地 | 〒939-1308 富山県砺波市三郎丸208 |
操業開始 | 1953年(2016年改修) |
1952年創業の北陸で唯一の蒸留所。
戦後の米不足のなか1952年にウイスキー製造免許を取得。以来、冬は日本酒を仕込みそれ以外の期間ウイスキーを蒸留。年間200仕込み。今後は300仕込みを計画中。
操業当初からスモーキーなウイスキーにこだわりアイラピーテッド麦芽とハイランドピーテッド麦芽、最近では富山県産ピーテッド麦芽で仕込んでいます。 自然の風味を生かすため、冷却濾過や着色は一切していないのが特徴です。
2018年、三宅製作所の最新のマッシュタンを導入。
2019年、地元企業の老子(おいご)製作所と協業して鋳造製のポッドスチル「ZEMON(ゼモン)」を開発。
2020年、木桶の発酵槽を1基導入。
他の蒸留所との大きな違いは世界初の鋳造製のポッドスチル「ZEMON(ゼモン)」を採用。
大きな特徴は3つ。
①鋳物工法により型による成形が可能になり短納期での製造が可能。また、低コストで十分な肉厚をもたせることができ、本体の高寿命化を期待できます。
②鋳造による自由な造形により様々な酒質を実現。また、パーツごとのユニット化により消耗した部品のみの交換や機能の拡張に対応します。
③銅が約90%、錫が約8%含まれる銅錫合金によりつくられています。錫は銅の約3倍の価格で取引される高級な金属です。
錫は古来より酒の味をまろやかにするといわれており、酒器や焼酎の冷却器に用いられてきました。ZEMONは銅と錫の2つの効果により高品質な蒸留酒の製造に貢献します。
引用:若鶴酒造公式HP
三郎丸蒸留所の情報はこちら↓もご覧ください。
3.ボトルの写真と購入できるサイト
シングルモルト三郎丸Ⅳ THE EMPEROR カスクストレングス
SINGLE Malt SABUROUMARU Ⅳ THE EMPEROR Cask Strength
4.シングルモルト三郎丸Ⅳ THE EMPEROR カスクストレングスの特徴
荒野から立ち昇る一すじの煙。よりまっすぐに、より豊かに。
2020年、三郎丸蒸留所は従来のハイランド地域の内陸のピートとアイラ島の海のピートの2種類の仕込みを行いました。内陸のピートはアイラ島のピートに比べ、スモーキーさがストレートで力強く、乾燥した木を燃やしたような乾いたニュアンスをもっています。そして、この年に導入された木桶により独自の乳酸菌による多様な発酵がおこなわれるようになり、フルーティーさとモルティさが両立しています。三郎丸Ⅱから続く内陸ピートの到達点をお確かめください。
三郎丸蒸留所 稲垣貴彦(引用元:)若鶴酒造公式オンラインショップ 私と、ALC
4-1.テイスティングノート
香り | 酸と灰っぽいスモーキー、パイナップル、天津甘栗、ベーコン、メンソール |
味わい | オイリーでストレートなスモーキー、アルコールの強さと味わいの強さがガツンと刺激を伴う |
余韻 | 力強いスモーキーさはそのまま、バーボンのウッディと甘さを感じられる |
4-2.商品スペック
アルコール度数 | 60% |
酒別 | シングルモルトジャパニーズウイスキー |
樽種 | バーボン樽等 |
内容量 | 700ml |
販売本数 | 1,900本 |
希望小売価格 | 20,900円(税込) |
発売日 | 2024年6月27日 |
5.受賞歴
現時点では受賞歴はありません。
6.定価とネット上の価格
6-1.メーカー希望小売価格
商品名 | シングルモルト三郎丸Ⅳ THE EMPEROR カスクストレングス |
容量 | 700ml |
希望小売価格 | 20,900円(税込) |
6-2.メルカリでの転売価格
メルカリでの転売価格は、1本だと30000円前後、通常版のと2本セットだと40000円~60000円前後で転売されています。(※2024/9/1時点)
6-3.ヤフーオークション落札価格
ヤフーオークションでの落札は、現在確認されていません。通常盤のみ最安17,000円で出品は確認できました。(※2024/7/4/時点)
6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon ※2024/9/1更新
通販サイトでは、カスクストレングスのみの販売は無く、通常版とのセットで75000円で販売されています。(※2024/9/1時点)
6-5.BAR新海での提供価格
当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:5,940円、30ml:3,960円、15ml:1,980円にて提供しております。
7.まとめ
先日東京で行われた三郎丸蒸留所のイベント、PEAT EMOTIONも好評で、各ニュースサイトにて取り上げられていました。シングルモルト三郎丸シリーズがタロットカードの理由や、これまでの製品の違いについても説明がありました。改修した設備のものや、新しく導入した設備などでつくられた原酒を使用しており、今回はⅢのアイラピートに対して、ハイランド産ピートでの製品です。ⅢとⅣの違いはほぼピートのみで、それ以外の構成や、原酒のカットのタイミングなどはは同じですが、かなり違う味わいとなってます。三郎丸ファンの方はぜひ飲み比べもお楽しみください。
■「三郎丸蒸留所」に関するその他の記事も是非ご覧ください。
最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.47 2024年12月号
【巻頭特集】
「新アイリッシュ・ルネッサンス[第2弾]」
【第2特集】
「日本のクラフト蒸留所最前線」
今号では北海道の厚岸と苫小牧、そしてクラフト蒸留所に麦芽を供給する中標津のクラフトモルティング社についても紹介します。さらに三島のウォータードラゴンと、ZEMONⅡが稼働する飛騨高山蒸溜所も再訪。
【連続ロングインタビュー】
第3回 ガイアフロー静岡蒸溜所 中村大航氏
【特別リポート】
遊佐蒸溜所の挑戦
第二期リニューアルが完了したサントリー白州蒸溜所
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。