【レビュー】シングルモルト宮城峡

ウィスキーレビュー
ウィスキーレビュー
ニッカウヰスキー宮城峡蒸溜所
2022/6/22 【メーカー希望小売価格】等変更

日本のウイスキーの父・竹鶴政孝が自らの夢見た未来を実現するためにつくられたのがこの「シングルモルト宮城峡」。
2015年9月1日発売。スチームによる間接蒸留によりポットスチルの内部にパイプをめぐらせ、約130℃の蒸気を通してじっくり蒸留してつくられている。

スポンサーリンク

1.メーカー

ニッカウヰスキー株式会社

設立 1934年(昭和9年)
本社所在地 〒107-8616 東京都港区南青山5丁目4番31号
所有蒸留所 余市蒸溜所、宮城峡蒸溜所、ベンネヴィス蒸留所

2.蒸留所

宮城峡蒸溜所

所在地 〒989-3433 宮城県仙台市青葉区ニッカ1番地
操業開始 1969年

北海道・余市で第一の蒸留所をスタートさせてから約30年。 「異なる蒸留所で生まれた複数の原酒をブレンドすることで、ウイスキーはより味わい深く豊かになる」という信念を抱く竹鶴政孝にとって、第二の蒸留所はどうしても必要でした。 竹鶴が選んだ地は仙台・宮城峡。広瀬川と新川というふたつの清流に恵まれた緑豊かな峡谷。竹鶴は初めてこの地を訪れた時、新川の清流で持っていたブラックニッカを割って飲み、味わいを確認。その場で蒸留所建設を決定したと言われています。 宮城峡蒸溜所が誇るのが「カフェ式連続式蒸留機」。 導入当時、すでに旧式とされていた蒸留機です。旧式だからこそ雑味となる成分が残りやすいのですが、技術によってそれを原料本来の香りや甘みに変えることができるため、竹鶴はあえてこの旧式蒸留機を選びました。宮城峡蒸溜所では、今なお竹鶴の情熱を受け継ぐ人々がウイスキーのおいしさを求め、さまざまな試みを続けています。

画像出展:宮城峡蒸溜所|NIKKA WHISKY

宮城峡蒸留の詳細情報は、こちらの記事もご覧ください。

宮城峡蒸溜所 | ジャパニーズウイスキーディクショナリー
Japanese Whisky Dictionary

3.商品名と写真

シングルモルト宮城峡
Single Malt MIYAGIKYO

4.特徴

深みを増した、華やかさと軽やかさ。

スチームによる穏やかな蒸留と、原酒に重い成分を残さない構造のポットスチル。この蒸留方法が生み出す華やかでフルーティーな原酒にシェリー樽モルトと新樽モルトを加えたことで、軽快な中にも深みと厚みが生まれました。さらにライトピートタイプの原酒が、穏やかなピートの余韻を感じさせます。すっきりと洗練されたキレがありながら、スイートな味わいが感じられる。「シングルモルト宮城峡」はローランドモルトを思わせるやわらかで繊細な味わい。バニラのような甘い熟成した香りと、バナナやリンゴを思わせる果実のような甘酸っぱいさがエレガントなシングルモルトです。

4-1.テイスティングノート

香り りんごや洋梨のようなフルーティーさ、甘く華やかな花の香り。樽由来のやわらかいバニラ香。
味わい ドライフルーツのようなスイートさ、なめらかな口当たり。
余韻 麦の甘さ、ほのかなビター感。穏やかな樽香が優しく広がる。

4-2.商品スペック

アルコール度数 45%
酒別 シングルモルトウイスキー
樽種
内容量 700ml
販売本数
希望小売価格 税込4,950円
発売日 2015年9月1日(火)

5.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

6.価格

6-1.メーカー希望小売価格

商品名 シングルモルト宮城峡
容量 700ml
希望小売価格 税込:4,950円

6-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、4,000円~5,000円前後となっています。(※2022/6/22時点)

6-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションでの落札価格は、最安2,700円、最高4,500円、平均3,485円(※2022/6/22時点より過去180日間の統計情報) 

 

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでも、3,980円~5,500円前後で販売されています。 (※2022/6/22時点)

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:1,540円で提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

7.まとめ

シングルモルト宮城峡の個性を楽しむなら、まずロックか僅かに水を加えた水割りで。きれいに湧きあがる華やかでフルーティーな香り、スムースな口当たりとスイートな味わいが引き立ちます。
シャープなキレは、ハイボールで。微かに効いたピートの余韻が飲みやすさの中に飲みごたえを感じさせます。シングルモルトはクセがあって苦手という方にも、エントリータイプとしておすすめできます。

■宮城峡に関するその他の記事も是非ご覧ください。

【レビュー】シングルモルト宮城峡 アップルブランデーウッドフィニ...
宮城峡アップルブランデーウッドフィニッシュは、ニッカウヰスキーの創業者竹鶴政孝と妻リタの結婚100周年、2020年3月24日発売。限定6,700本。アップルブランデーを28年以上熟成させていた樽で約6か月間さらに熟成。フルーティさとアップルブランデーの甘さが相まった甘い香りとそれでいて爽やかな甘さとやわらかなウッディの渋みが調和。
【レビュー】シングルモルト宮城峡 マンサニーリャウッドフィニッシ...
華やかで軽やかな味わいの「シングルモルト宮城峡」を、50年間使用され続けたマンサニーリャ樽でさらに熟成させ、まろやかな甘さとやわらかな苦みが調和した味わいが特長。ドライフルーツや、ココナッツ、ミルクチョコレートを思わせる甘い香りに加え、樽由来の少しほろ苦い余韻を楽しめる
スポンサーリンク

最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.45 2024年8月号

<巻頭特集>
いま、再びのブレンデッドウイスキー
データで読み解く ブレンデッドウイスキーの現在
スコッチの人気銘柄 6ブランドを紹介

ハイボール缶大試飲会

定番から発売したての新商品まで ガロアテイスター陣が全20種類を飲んで語る!<新シリーズ始動>

ジャパニーズクラフトの開拓者たち[第1回]
秩父蒸溜所 肥土伊知郎
現在のクラフトウイスキームーブメントの礎を築いた“ジャパニーズクラフトの開拓者たち”に編集長・土屋守がロングインタビューを実施<編集長インタビュー>
◆デュワーズ7代目マスターブレンダー ステファニー・マクラウド氏に聞く
◆スチュアート・ハーヴェイ氏に聞く「オールドプルトニー ポート」の味わい
<特別リポート>
◆アジア最大にして、世界のトップ10 ──快進撃が止まらないカバラン蒸留所
◆天鏡蒸溜所 竣工記念内覧会とトークショー
◆森の京都蒸溜所 京素材や和漢ボタニカルを使ったジン造り
◆ウイスキーコニサークラブ国内蒸留所ツアー第3弾 井川蒸溜所
◆琵琶湖ウイスキークルーズ2024
◆ウイスキー検定合格者限定ツアー第10弾 三郎丸蒸留所/T&T TOYAMA
<特別企画>
◆東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2024 受賞結果
<人気連載>
◆The Tasting 話題の30本をテイスティング!

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
新海 博之

1981年7月17日 北海道北広島市出身
大学卒業後、NTTデータカスタマサービス㈱へ新卒入社。
2010年「麻布十番BAR新海」を開業 → 2016年、名物「薬膳カレー」を開発 → 2018年「虎ノ門BAR新海」、2019年には「芝大門BAR新海」を開業 → 2020年 ウェブメディア「Japanese Whisky Dictionary」をスタート。
バーテンダーの私達だから出来る事として、ジャパニーズウイスキーの魅力を日々発信する。

新海 博之をフォローする
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました