【レビュー】エッセンス・オブ・サントリーウイスキー<アイラピーテッド>

ウィスキーレビュー
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サントリー山崎蒸溜所

THE ESSENCE of SUNTORYシリーズの第5弾

THE ESSENCE of SUNTORYシリーズとは、「本質《Essence》」を追求するサントリーのウイスキーづくりへの想いからつくり出されたシリーズです。

第1弾2018年2月27日発売シングルモルトウイスキー 山崎蒸溜所〈ピーテッドモルト〉
・シングルグレーンウイスキー 白州蒸溜所〈ライタイプ〉
・シングルグレーンウイスキー 知多蒸溜所〈ワイン樽4年後熟〉
第2弾2019年2月26日発売・シングルモルトウイスキー 山崎蒸溜所〈スパニッシュオーク〉
・シングルモルトウイスキー 山崎蒸溜所〈モンティージャワインカスク〉
・シングルモルトウイスキー 山崎蒸溜所〈リフィルシェリーカスク〉
第3弾2019年10月29日発売ブレンデッドジャパニーズウイスキー〈クリーンタイプ〉
ブレンデッドジャパニーズウイスキー〈リッチタイプ〉
第4弾2020年4月28日発売エッセンス・オブ・サントリーウイスキー〈ライスウイスキー〉
シングルグレーンウイスキー知多蒸溜所〈桜樽後熟ブレンド〉
第5弾2021年8月31日発売・シングルモルトウイスキー山崎蒸溜所〈ゴールデンプロミス〉
・シングルモルトウイスキー山崎蒸溜所〈アイラピーテッド〉

今回は「麦」をテーマに開発。ラベルデザインも「麦」をイメージした墨アートによるデザインとなっています。

希少な麦芽「ゴールデンプロミス種」を使用したシングルモルトウイスキーとアイラ島で採掘したピートを焚いて乾燥させた麦芽で仕込んだシングルモルトウイスキー。サントリーの誇る多彩な原酒のつくり分けを活かしたウイスキーづくりの新たな可能性を広げる2つの挑戦。

この「アイラピーテッド」はアイラ島で採掘されたピートを使用しているということなので、ボウモア蒸留所(1994年サントリー傘下)とラフロイグ蒸留所(2014年サントリー傘下)をサントリーが所有している流れから実現したのでしょうか。

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1.メーカー

サントリースピリッツ株式会社

設立1899年
本社所在地〒135-8631 東京都港区台場2-3-3
所有蒸留所●日本
山崎蒸溜所、白州蒸溜所、知多蒸溜所
●スコットランド
アードモア蒸留所、グレンギリー蒸留所、オーヘントッシャン蒸留所、ボウモア蒸留所、ラフロイグ蒸留所
●アイルランド
クーリー蒸留所キルベガン蒸留所
●アメリカ
ジムビーム蒸留所、メーカーズマーク蒸留所
●カナダ
ハイラムウォーカー蒸留所、アルバータ蒸留所

2.蒸留所

サントリー山崎蒸溜所

所在地〒618-0001 大阪府三島郡島本町山崎5丁目2−1
操業開始1923年

山崎蒸溜所は、日本で最初のモルトウイスキー蒸留所として1923(大正12)年に開設。時代はまだウイスキーが一般の人には珍しいお酒だった頃。「日本人の繊細な味覚にあった、日本のウイスキーをつくりたい」。その熱い想いを胸に、鳥井信治郎はウイスキーづくりに乗り出した。
信治郎は、あくまでも日本的な風土にこだわった。特に重要だったのが、「水」と「環境」。山崎は万葉の歌にも詠まれた水生野(みなせの)と言われる名水の里
茶人・千利休も愛したこの地の水はウイスキーづくりに最適であった。さらに自然環境も申し分なかった。
京都の南西、天王山の麓の竹林が生い茂る山崎は、四季折々の変化が感じられる自然豊かな地。桂川、宇治川、木津川が合流する地点にあり、辺り一帯を山に囲まれているため、濃い霧がたちこめやすく温暖かつ湿潤な気候は、ウイスキーの熟成にとってまさに好条件でした。

「いいウイスキーをつくるには、この水とこの気候を持つ、山崎しかない」と、信治郎はこの場所をウイスキーのふるさとと決めました。
引用:YAMAZAKI MOMENTS

【サントリー山崎蒸溜所】
1923年 山崎蒸溜所建設。国内初のウイスキー蒸留所
1929年 国産ウイスキー第1号「白札」発売
1937年 「角瓶」発売
1984年 シングルモルトウイスキー「山崎」発売
1992年 シングルモルトウイスキー「山崎18年」発売
1998年 シングルモルトウイスキー「山崎25年」発売
2005年 5月11日 シングルモルトウイスキー「山崎50年」発売 50本限定 100万円
2007年 9月11日 シングルモルトウイスキー「山崎50年」再発売 50本限定 100万円
2011年 12月13日 シングルモルトウイスキー「山崎50年」再発売 150本限定 100万円
2020年 6月30日 シングルモルトウイスキー「山崎55年」発売 100本限定 300万円

画像出展:山崎蒸溜所|シングルモルトウイスキー山崎|サントリー

山崎蒸溜所の詳細はこちらの記事もご覧ください。

山崎蒸溜所 | ジャパニーズウイスキーディクショナリー
Japanese Whisky Dictionary

3.商品名と写真

エッセンス・オブ・サントリーウイスキー<アイラピーテッド>
Essnce of Suntory Whisky Islaypeated

4.特徴

アメリカンオーク樽にて11年熟成されたシングルモルトウイスキー
アイラ島で採掘したピートを焚いて乾燥させた麦芽で仕込んだ原酒のみをブレンドしたシングルモルトウイスキー。
アイラ島で採れるピートは、海岸に近い立地条件から海の影響を受けていることが特長の一つでもあります。
アイラピートの力強いピーティと、潮の香り、滑らかな飲み口をぜひお愉しみください。

4-1.テイスティングノート

香り力強いピーティ、潮の香り
味わい滑らかな飲み口で、甘みが続く
余韻芳ばしいピーティな余韻が長く続く

(引用元:サントリーホールディングス株式会社)

4-2.商品スペック

アルコール度数54%
酒別モルト(オプティック種のピート麦芽)
樽種アメリカンオーク樽
内容量500ml
販売本数数量限定
希望小売価格8,800円(税込)
発売日2021年8月31日(火)

5.受賞歴

現時点での受賞歴はありません。

6.価格

6-1.メーカー希望小売価格

商品名エッセンス・オブ・サントリーウイスキー<アイラピーテッド>
容量500ml
希望小売価格8,800円(税込)

6-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、エッセンスオブサントリーウイスキー<アイラピーテッド>とエッセンスオブサントリーウイスキー<ゴールデンプロミス>の2本セットで73,000円~78,000円前後となっています。(※2021/9/1時点)

6-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションでの落札価格は、エッセンスオブサントリーウイスキー<アイラピーテッド>とエッセンスオブサントリーウイスキー<ゴールデンプロミス>の2本セットで、最安78,000円、最高101,000円、平均84,501円 (※2021/9/1時点より過去120日間の統計情報)

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでも、60,000円前後で販売されています。 (※2021/9/2時点)

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:3,960円30ml:2,640円、15ml:1,320円などの少量でも提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

7.まとめ

サントリーの多彩な原酒の作り分けによって生まれたウイスキー。アイラ島で採れたピートを使用しているので、予想通り潮っぽさを含んだピート感が香り・味わいともにしっかり主張してくる感じです。アイラのシングルモルトが好きな方は是非飲んでみてください。
ピートが苦手な方は「ゴールデンプロミス」の方が麦芽のコクや旨みを感じ取れるのでオススメです。
どちらも限定品で入手困難なウイスキーですので、BARなどで見かけたときは是非とも飲んでおきたいウイスキーです。

エッセンスオブサントリーに関するその他の記事も是非ご覧ください。

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「本質」を追求するTHE ESSENCE of SUNTORY WHISKYシリーズより、2020年4月28日発売の第4弾。米を主原料として蒸溜したライスウイスキー。 ホワイトオーク樽で3年以上熟成。ラベルの文字の「新」には、サントリーの新しい挑戦への強い意志が込められています。
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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.42 2024年2月号

【巻頭特集】ウイスキーの聖地 アイラ島の“現在”を読み解く
アイラ島のウイスキーは、昔から「アイラモルト」という独自のカテゴリーを与えられてきた。現在9ヵ所の蒸留所があり、さらに2つの新蒸留所計画が発表されている、この小さな島を改めて紹介。
また、現在入手可能なウイスキー8種を土屋編集長が飲み比べる。
●掲載蒸留所
ボウモア、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、カリラ、ブナハーブン、ブルックラディ、キルホーマン、アードナッホー

【第2特集】北アイルランドのウイスキー
世界の五大ウイスキーのなかで、いまもっとも伸びているのがアイリッシュ。ブームを牽引する北アイルランドの最新情報をリポート。
●紹介ウイスキー
ブッシュミルズ、エクリンヴィル、グレンズ・オブ・アントリム、ヒンチ、キルオーウェン、マコーネルズ、ショートクロス、タイタニック・ディスティラーズ、トゥー・スタックス

【蒸留所リポート】
2023年に100周年を迎えたジャパニーズウイスキー。その第一歩が踏み出され、昨年リニューアルしたばかりのサントリー山崎蒸溜所を取材。そのほか月光川蒸留所や、個性的なツアーを行っている八郷蒸溜所&安積蒸溜所も紹介。

【インタビュー】
ワイルドターキーのマスターディスティラーであるエディー・ラッセル氏と、その息子ブルース・ラッセル氏を編集長がインタビュー。またフィンランドで自国ライ麦にこだわったウイスキーを造るキュロ蒸留所のミイカ氏にも話を聞いた。

【特集】
ウイスキーフェスティバル2023 in TOKYO、ウイスキーコニサークラブ新潟蒸留所ツアー、下田ウイスキーフェスリポート。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
深瀬 悠二

北海道札幌市出身。
2005年、大手スポーツ用品販売チェーンに就職→2019年1月、BAR新海に就職しウイスキーの魅力に引き込まれ虜となる。初めて飲んだウイスキーはアードベッグ10年。ほぼ毎日ウイスキーを飲む中で更なる知識習得を目指し、ウイスキー検定2級とJC級(ジャパニーズクラフトウイスキー)を取得。
造り手の想いをしっかりと表現し、飲み手の方々に正しい情報を伝えたい。ウイスキーの魅力をたくさんの方に伝えたいという思いでウェブメディア「Japanese Whisky Dictionary」の編集を担当。

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