【レビュー】響ブレンダーズチョイス

ウィスキーレビュー
ウィスキーレビュー
サントリー
2022/6/15 【メーカー希望小売価格】等変更

響17年の後継ラインとして2018年9月に発売。 平均熟成15年、1部30年を超える長期熟成原酒を使用していると言われてます。 まろやかで深みのある味わいとなってます。

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1.メーカー

サントリースピリッツ株式会社

設立1899年
本社所在地〒135-8631 東京都港区台場2-3-3
所有蒸留所●日本
山崎蒸溜所、白州蒸溜所、知多蒸溜所
●スコットランド
アードモア蒸留所、グレンギリー蒸留所、オーヘントッシャン蒸留所、ボウモア蒸留所、ラフロイグ蒸留所
●アイルランド
クーリー蒸留所キルベガン蒸留所
●アメリカ
ジムビーム蒸留所、メーカーズマーク蒸留所
●カナダ
ハイラムウォーカー蒸留所、アルバータ蒸留所

2.蒸留所

「響」の奥深い香味を構成する原酒は、サントリーが保有する3つの蒸留所で育まれています。 名水を誇る京都・山崎の地に建てられた「山崎蒸溜所」。宇治川、桂川、木津川の三川合流する湿潤なこの地で生まれたモルト原酒は、華やかで雅な香味を纏めます。
そして、甲斐駒ケ岳に抱かれた山梨白州蒸溜所」。世界でも珍しい、森の中でつくられたモルト原酒には、軽快な口あたりと爽やかな香りが現れます。
モルト原酒の個性を引き立てながら全体を調和に導くのは、ブレンデッドウイスキーの味わいの基調となるグレーン原酒。つくっているのは、愛知県知多半島、伊勢湾に臨む知多蒸溜所」です。

サントリー山崎蒸溜所

所在地〒618-0001 大阪府三島郡島本町山崎5丁目2−1
操業開始1923年

山崎蒸溜所は、日本で最初のモルトウイスキー蒸留所として1923(大正12)年に開設。時代はまだウイスキーが一般の人には珍しいお酒だった頃「日本人の繊細な味覚にあった、日本のウイスキーをつくりたい」。その熱い想いを胸に、鳥井信治郎はウイスキーづくりに乗り出した。
信治郎は、あくまでも日本的な風土にこだわった。特に重要だったのが、「水」と「環境」。山崎は万葉の歌にも詠まれた水生野(みなせの)と言われる名水の里
茶人・千利休も愛したこの地の水はウイスキーづくりに最適であった。さらに自然環境も申し分なかった。
京都の南西、天王山の麓の竹林が生い茂る山崎は、四季折々の変化が感じられる自然豊かな地。桂川、宇治川、木津川が合流する地点にあり、辺り一帯を山に囲まれているため、濃い霧がたちこめやすく温暖かつ湿潤な気候は、ウイスキーの熟成にとってまさに好条件でした。

「いいウイスキーをつくるには、この水とこの気候を持つ、山崎しかない」と、信治郎はこの場所をウイスキーのふるさとと決めました。
引用:YAMAZAKI MOMENTS

【サントリー山崎蒸溜所】
1923年 山崎蒸溜所建設。国内初のウイスキー蒸留所
1929年 国産ウイスキー第1号「白札」発売
1937年 「角瓶」発売
1984年 シングルモルトウイスキー「山崎」発売
1992年 シングルモルトウイスキー「山崎18年」発売
1998年 シングルモルトウイスキー「山崎25年」発売

画像出展:山崎倶楽部

山崎蒸溜所の詳細はこちらの記事もご覧ください。

山崎蒸溜所 | ジャパニーズウイスキーディクショナリー
Japanese Whisky Dictionary

サントリー白州蒸溜所

所在地〒408-0316 山梨県北杜市白州町鳥原2913-1
操業開始1973年

日本で初めてウイスキーづくりを始めてからちょうど50年を迎えた1973年、豊かな自然に恵まれた南アルプス甲斐駒ヶ岳のふもとに約82万平方メートルの豊かな森に、白州蒸溜所は完成しました。
仕込み水は森の湿潤な大気に包まれて、白州モルトは花崗岩に磨かれた清らかでやわらかな南アルプスの天然水を使用。日本ならではの四季の変化の中で長い間熟成され、香り立ちがよくすっきりした「白州」の味わいの源となっています。
2014年には10億円をかけてポットスチル4基増設し16基に。サイズや形状が異なるバラエティ豊かなポットスチルで原酒の作り分けをしています。貯蔵庫は天井の高いラック式。温度や湿度などは一切人の手で管理されず、自然に任せた状態で管理されています。

1973年 白州蒸溜所建設
1994年 白州12年発売
2006年 白州18年発売
2008年 白州25年発売

画像出展:サントリー公式 森の蒸留所

白州蒸溜所の詳細はこちらの記事もご覧ください。

白州蒸溜所 | ジャパニーズウイスキーディクショナリー
Japanese Whisky Dictionary

サントリー知多蒸溜所

所在地〒478-0046 愛知県知多市北浜町16番地
操業開始1973年

伊勢湾に臨む知多半島・「知多蒸溜所」 サントリーグループが全農グループと共同で設立したグレーンウイスキー蒸留所で、モルトウイスキーの山崎蒸溜所や白州蒸溜所とともに、サントリーグループの3つの国内ウイスキー蒸留所のひとつです。 ここではとうもろこしを原料にしたグレーンウイスキーを支えてきました。知多蒸溜所では、連続式蒸留機によってクリーン、ミディアム、ヘビーの3タイプの世界にも類をみないグレーン原酒のつくり分けを行っています。

3.商品名と写真

響 ブレンダーズチョイス
Hibiki Blender’s Choice

4.特徴

甘やかに響きあう、多彩な原酒と匠の技のハーモニー

ウイスキーは寝かせる樽によって味わいを大きく変え、よく使われるのはバーボン樽、シェリー樽、ジャパニーズではミズナラ樽ですが、響ブレンダーズチョイスの特徴として一部の原酒にワイン樽が使用されております。 一般的には変わり種感の強いワイン樽ですが、ワイン樽で寝かされたウイスキーはフルーティで甘みのとれた味わいになることが多いので、熟成年数が短くてもまろやかで甘さのある味を作り出し、バランスのとれた味わいとなります。

4-1.テイスティングノート

香り野イチゴ、白桃、パイナップル、クリームブリュレ
味わいふくらみのある甘み、心地よい酸味
余韻やわらかく甘やか、ほろ苦い余韻

4-2.商品スペック

アルコール度数43%
酒別ブレンデッドウイスキー
樽種バーボン樽、シェリー樽、ミズナラ樽、ワイン樽
内容量700ml
販売本数
希望小売価格13,200円(税込)
発売日2018年9月

5.受賞歴

現時点では受賞歴はありません。

6.価格

6-1.メーカー希望小売価格

商品名響ブレンダーズチョイス
容量700ml
希望小売価格税込:13,200円

6-2.メルカリでの転売価格

メルカリでの転売価格は、16,500円~18,000円前後となっています。(※2022/6/15時点)

6-3.ヤフーオークション落札価格

ヤフーオークションでの現在出品中の価格は、最安13,000円、最高18,000円、平均15,637円 (※2022/6/15時点)

 

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

通販サイトでも、16,000円~20,000円前後で販売されています。 (※2022/6/15時点)

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:3,300円30ml:2,200円、15ml:1,100円  などの少量でも提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

7.まとめ

ボディはミディアムからライト。若干、若い原酒のアルコール感も感じ取れるが、嫌悪感を持つ迄には至らない程度。 発売当初は一般販売は行われず、業務店(飲食店)限定での販売でしたが、今となっては量販店や酒屋さんなどでよく見かけるようになりました。
定価で考えても十分に飲む意義のあるジャパニーズブレンデッドウイスキーであると感じます。 ウイスキー初心者や女性の方にも飲みやすい味わいでありながら、ウイスキー愛好家も楽しめるバランスの良さはまさにブレンデッドウイスキーの境地といえます。 

■響に関するその他の記事も是非ご覧ください。

【レビュー】響21年
世界最高峰のブレンデッドウイスキー響21年。現在非常に入手困難となっている。きわめてフルーティーで、花を想わせる熟成香。口当たりはなめらか。21年ものならではの重厚なコシ気品のあるコク。奥ゆきのある余韻の長いアフターテイスト。2017年ISC「シュプリームチャンピオンスピリット」受賞
【レビュー】響ジャパニーズハーモニー
日本の四季、日本人の感性、日本の匠の技でつくられたウィスキーという響のコンセプトを体現した製品で、ハイボールなど様々な飲み方で愉しめる、柔らかくも奥深い味わい。サントリーのウィスキーづくりの歴史のなかで培ってきた多彩な原酒と匠の技でつくりあげられたこだわりの逸品です。
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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.42 2024年2月号

【巻頭特集】ウイスキーの聖地 アイラ島の“現在”を読み解く
アイラ島のウイスキーは、昔から「アイラモルト」という独自のカテゴリーを与えられてきた。現在9ヵ所の蒸留所があり、さらに2つの新蒸留所計画が発表されている、この小さな島を改めて紹介。
また、現在入手可能なウイスキー8種を土屋編集長が飲み比べる。
●掲載蒸留所
ボウモア、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、カリラ、ブナハーブン、ブルックラディ、キルホーマン、アードナッホー

【第2特集】北アイルランドのウイスキー
世界の五大ウイスキーのなかで、いまもっとも伸びているのがアイリッシュ。ブームを牽引する北アイルランドの最新情報をリポート。
●紹介ウイスキー
ブッシュミルズ、エクリンヴィル、グレンズ・オブ・アントリム、ヒンチ、キルオーウェン、マコーネルズ、ショートクロス、タイタニック・ディスティラーズ、トゥー・スタックス

【蒸留所リポート】
2023年に100周年を迎えたジャパニーズウイスキー。その第一歩が踏み出され、昨年リニューアルしたばかりのサントリー山崎蒸溜所を取材。そのほか月光川蒸留所や、個性的なツアーを行っている八郷蒸溜所&安積蒸溜所も紹介。

【インタビュー】
ワイルドターキーのマスターディスティラーであるエディー・ラッセル氏と、その息子ブルース・ラッセル氏を編集長がインタビュー。またフィンランドで自国ライ麦にこだわったウイスキーを造るキュロ蒸留所のミイカ氏にも話を聞いた。

【特集】
ウイスキーフェスティバル2023 in TOKYO、ウイスキーコニサークラブ新潟蒸留所ツアー、下田ウイスキーフェスリポート。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
新海 博之

1981年7月17日 北海道北広島市出身
大学卒業後、NTTデータカスタマサービス㈱へ新卒入社。
2010年「麻布十番BAR新海」を開業 → 2016年、名物「薬膳カレー」を開発 → 2018年「虎ノ門BAR新海」、2019年には「芝大門BAR新海」を開業 → 2020年 ウェブメディア「Japanese Whisky Dictionary」をスタート。
バーテンダーの私達だから出来る事として、ジャパニーズウイスキーの魅力を日々発信する。

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