【2021年11月下旬発売】厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー立冬(堅展実業・厚岸蒸溜所)

発売情報
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厚岸蒸溜所

堅展実業株式会社 厚岸蒸溜所 Facebookページより、2021年11月下旬に新商品の発売が発表されました。

厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー立冬

厚岸ウイスキー「二十四節気シリーズ」の第五弾となります。
二十四節気とは一年を24等分して季節を表す名称を付けたもので、立春や夏至などもこれにあたります。

今までの厚岸ウイスキーのパッケージ・ラベルデザインは落ち着いた渋めなデザインのものばかりでしたが、今作はとてもカラフルでポップなデザインになりました。立冬期間中の主な行事といえば「七五三」ということで、千歳飴がデザインのモチーフになっているそうです。
キーモルトは「北海道産モルト」これは非常に楽しみですね。

価格は税込19,800円。今までリリースされてきたシングルモルトは税込16,500円でしたので、3,300円の値上げとなりました。
これに関しては厚岸蒸溜所Facebookページにて公式コメントが出ております。
具体的要因として
①国産大麦を積極的に用いることによる生産コストの増加
②包装資材費の上昇
③物流費の上昇
の3点を挙げております。
値上げそのものは厚岸蒸溜所としても苦渋の決断だったと思います。更なる値上げは行わない見込みとのコメントもありますので、しばらくはこの価格で落ち着くのではないでしょうか。
さらに「春分」「夏至」「秋分」「冬至」に関してはプレミアム原酒使用のため、価格もプレミアムになるとのことです。

1.二十四節季の「立冬」とは?

厚岸蒸溜所では、2020年10月のシングルモルトリリースを皮切りに、「二十四節季シリーズ」として定期的に商品を販売しています。

 発売日二十四節気名
第一弾2020年10月28日寒露(かんろ):10月8日頃
第二弾2021年2月28日雨水(うすい):2月19日頃
第三弾2021年5月28日芒種(ぼうしゅ):6月6日頃
第四弾2021年8月下旬処暑(しょしょ):8月23日頃
第五弾2021年11月下旬立冬(りっとう):11月7日頃

今回発売となる第五弾は、「立冬(りっとう)」です。
立冬」とは秋分と冬至の中間でもありまだまだ秋の気配が色濃く残ってるが、着実に冬へと変化していく時期。今年初めて冬の気配を感じ、いよいよ寒くなって行く時期。
二十四節気の中では19番目に当たる日で立春、立夏、立秋と合わせて「四立」と呼ばれ、季節の区切り目として重要な日です。この日から立春の前日までが暦の上では冬とされています。2021年の立冬は11月7日。また、11月7日から次の二十四節気の次の第20節、小雪の11月22日までの15日間ぐらいを指します。

2.厚岸シングルモルト ジャパニーズウイスキー立冬(りっとう)

今作はキーモルトに「北海道産モルト」を使用。今までの厚岸特有のピート感とあの甘さが活かされているのか。北海道産大麦のコストはスコットランド産の2倍以上、アルコール収量も80~90%程度とコストはかかるが、その風味は和のテイスト(温州ミカン,焼き栗,焼き芋の密)を持ったジャパニーズウイスキーに相応しい原酒に仕上がるという。厚岸蒸溜所の原酒づくりへのこだわりを強く感じます。
第五弾「立冬」はどんな味に仕上がっているのか非常に楽しみです。

厚岸蒸溜所からリリースされた情報は以下に掲載いたします。

二十四節気シリーズ第五弾となるシングルモルトウイスキー。北国には初雪の便りが届き始める季節。徐々に色濃くなる冬のように、厚岸モルトのコクのある甘味も一層深まってまいりました。星の輝く冬の夜空を見上げながら、濃厚な厚岸モルトをお楽しみください。

テイスティングノート
フルーツバスケット、チョコレート、醤油
柑橘系の甘味と酸味、チョコレート様の甘味と苦味、ホワイトペッパー、バーベキュー、みかん様の甘味が続きます。
引用:堅展実業株式会社 厚岸蒸溜所 Facebookページ

製品名厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー立冬
酒 別シングルモルト
原材料モルト
樽 種ミズナラ樽ほか
販売数数量限定
度 数55%
内容量700ml
価 格19,800円(税込)
製造者堅展実業株式会社 厚岸蒸溜所

3.厚岸蒸溜所の魅力

厚岸蒸溜所の事を知らない方や、厚岸蒸溜所についてもっと詳しく知りたいという方は、2020年12月にBSフジのウィスキペディアで特集をしていましたので、そちらの配信を是非ご覧ください。
厚岸ウイスキーの魅力だけでなく、厚岸町の自然や牡蠣漁を中心とした漁業、そしてウイスキーと厚岸産牡蠣のマリアージュなど、厚岸の魅力がたっぷりと詰まった番組となっています。

「ウイスキペディアSP 日本最東端・厚岸蒸溜所の挑戦」がBSフジ...
厚岸蒸溜所は、ウイスキーの聖地とも言われるアイラ島のウイスキーを徹底的に追究し、さらに厚岸独自の風土を生かしたウイスキーが作られている。ピートから、樽の材料・ミズナラまで北海道産にこだわり、製法や設備は本場・アイラの手法を伝承・習得し製造される味わい深いジャパニーズウイスキーです。

4.過去に発売された厚岸ウイスキー「二十四節気シリーズ」

厚岸蒸溜所が過去に発売した二十四節季シリーズをおさらいしておきましょう。

4-1.2020年のリリース

■厚岸シングルモルトウイスキー寒露(かんろ)(2020/10/28発売)

【レビュー】厚岸シングルモルトウイスキー寒露(かんろ)
2020年10月28日に発売された厚岸蒸留所初のフルボトル。限定約15,000本。二十四節気をシリーズ化した第一作目「寒露」。ワイン樽・バーボン樽・シェリー樽・ミズナラ樽の3年熟成原酒をブレンド。スモーキーな香りとドライフルーツやチョコレートの甘味。原酒の品質の高さがうかがえる逸品。

4-2.2021年のリリース

■厚岸ブレンデッドウイスキー雨水(うすい)(2021/2/28発売)

【レビュー】厚岸ブレンデッドウイスキー雨水(うすい)
厚岸ブレンデッドウィスキー雨水は、未熟成のまま輸入し たスコットランド産グレーンは厚岸蒸留所で樽詰めして3年以上熟成。厚岸モルトと隣同士で熟成させた結果、厚岸モルトと非常に相性の良いグレーンウィスキーに仕上がりました。厚岸モルト特有の甘く薫り高いピート感とグレーンの軽やかさが相俟って醸し出される華やかなハーモニー。

■厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー芒種(ぼうしゅ)(2021/5/28発売)

【レビュー】厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー芒種(ぼうし...
キーモルトにミズナラ樽ピーテッド原酒を使用。厚岸モルトのコクのある甘味に誘われて、蛍もやってくるかもしれません。厚岸湾の潮騒を聞きながら育ったモルトで、初夏のひとときをお楽しみください。芒種のラベルデザインは深い緑をベースに、蛍が描かれております。

■厚岸ブレンデッドウイスキー処暑(しょしょ)(2021/8下旬発売)

【レビュー】厚岸ブレンデッドウイスキー処暑(しょしょ)
熟成年数4年の原酒をメインに使用。原酒の構成はバーボン樽原酒主体でシェリー樽、ワイン樽原酒にて調整。複雑さと深みを増した熟成感。
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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.42 2024年2月号

【巻頭特集】ウイスキーの聖地 アイラ島の“現在”を読み解く
アイラ島のウイスキーは、昔から「アイラモルト」という独自のカテゴリーを与えられてきた。現在9ヵ所の蒸留所があり、さらに2つの新蒸留所計画が発表されている、この小さな島を改めて紹介。
また、現在入手可能なウイスキー8種を土屋編集長が飲み比べる。
●掲載蒸留所
ボウモア、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、カリラ、ブナハーブン、ブルックラディ、キルホーマン、アードナッホー

【第2特集】北アイルランドのウイスキー
世界の五大ウイスキーのなかで、いまもっとも伸びているのがアイリッシュ。ブームを牽引する北アイルランドの最新情報をリポート。
●紹介ウイスキー
ブッシュミルズ、エクリンヴィル、グレンズ・オブ・アントリム、ヒンチ、キルオーウェン、マコーネルズ、ショートクロス、タイタニック・ディスティラーズ、トゥー・スタックス

【蒸留所リポート】
2023年に100周年を迎えたジャパニーズウイスキー。その第一歩が踏み出され、昨年リニューアルしたばかりのサントリー山崎蒸溜所を取材。そのほか月光川蒸留所や、個性的なツアーを行っている八郷蒸溜所&安積蒸溜所も紹介。

【インタビュー】
ワイルドターキーのマスターディスティラーであるエディー・ラッセル氏と、その息子ブルース・ラッセル氏を編集長がインタビュー。またフィンランドで自国ライ麦にこだわったウイスキーを造るキュロ蒸留所のミイカ氏にも話を聞いた。

【特集】
ウイスキーフェスティバル2023 in TOKYO、ウイスキーコニサークラブ新潟蒸留所ツアー、下田ウイスキーフェスリポート。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
深瀬 悠二

北海道札幌市出身。
2005年、大手スポーツ用品販売チェーンに就職→2019年1月、BAR新海に就職しウイスキーの魅力に引き込まれ虜となる。初めて飲んだウイスキーはアードベッグ10年。ほぼ毎日ウイスキーを飲む中で更なる知識習得を目指し、ウイスキー検定2級とJC級(ジャパニーズクラフトウイスキー)を取得。
造り手の想いをしっかりと表現し、飲み手の方々に正しい情報を伝えたい。ウイスキーの魅力をたくさんの方に伝えたいという思いでウェブメディア「Japanese Whisky Dictionary」の編集を担当。

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