【レビュー】YUZA シングルカスク シェリーカスクフィニッシュ 2023 for CLAUDE WHISKY

ウィスキーレビュー
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遊佐蒸溜所

山形県、株式会社金龍の遊佐蒸溜所から新商品、岐阜県に店舗を構えるCLAUDE WHISKYのプライベートボトル「YUZA シングルカスク シェリーカスクフィニッシュ 2023 for CLAUDE WHISKY」がリリースされました。

バーボン樽で3年以上熟成後、オロロソシェリー樽で8カ月後熟させたシングルカスク。

「CLAUDE WHISKY」は本物のクラフトウイスキーを届けたいという想いを胸に2017年10月に日本初のジャパニーズクラフトウイスキー専門店としてにオープン。店主が厳選し原酒の出自が不明なものや、敢えて明かさずジャパニーズウイスキーを装い消費者の誤認を誘うメーカーの製品は扱わない。など「本物」のみを取り扱うその拘りは類を見ません。

そのような熱い思いと拘りを持った店主(井上祐伺氏)が思う「ジャパニーズウイスキーの世界観」。非常に興味深い内容になっておりますので一読されてみてはいかがでしょうか。

ジャパニーズウイスキーへの思い
当店オーナー井上祐伺(いのうえゆうじ)のジャパニーズウイスキーに対する思いや、ジャパニーズウイスキーの定義、取り扱い基準についてご案内しています。
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1.メーカー

株式会社 金龍

設立1950年4月
本社所在地〒998-0111 山形県酒田市黒森字草刈谷地180番地の1
所有蒸留所遊佐蒸溜所

2.蒸留所

遊佐蒸溜所

所在地〒999-8302 山形県飽海郡遊佐町吉出字 カクジ田20番地
操業開始2018年

株式会社金龍が2018年に山形県遊佐町に開設した、東北地方3か所目のウイスキー蒸溜所です。

新鮮で澄んだ空気と、「水の郷百選」に選ばれた、名峰鳥海山の伏流水に恵まれた遊佐町は、最高品質のウイスキー造りに適した土地。

使用するポットスチルはフォーサイス社製、発酵槽は5つ、カナダ産のベイマツを使用しています。製法や熟成方法もスコットランドの方式を採用、若いウイスキーは樽出しせず、納得のいくまで十分に熟成を重ねたウイスキーだけを、シングルモルトのみに絞って製造。大量生産ができない小さな蒸溜所だからこそ、細部までとことん手を尽くし、こだわりを詰め込んだ最高品質のウイスキーをつくります。

遊佐蒸溜所ウイスキーの
コンセプト「TLAS」

遊佐蒸溜所で造るウイスキーは、
Tiny(ちっぽけな)
Lovely(かわいい)
Authentic(本物の)
Supreme(最高の)
上記の頭文字を取った「TLAS(トラス)」をコンセプトとしています。

遊佐蒸溜所は、敷地面積約4,550㎡、蒸溜所面積は約620㎡と、ウイスキー蒸溜所としてはとても小規模な蒸溜所です。外観は小さく可愛らしくも見えますが、造るウイスキーは本格的かつ最高品質のものを目指します。伝統的な製法を用いつつも、日本らしい「ものづくり」に対するこだわりを持って造る、世界に一つのジャパニーズウイスキーです。

遊佐公式HPより引用

画像出典:遊佐蒸留所 Facebookページ

遊佐蒸溜所の詳細情報は、こちらの記事もご覧ください。

遊佐蒸溜所 | ジャパニーズウイスキーディクショナリー
Japanese Whisky Dictionary

3.商品名と写真

YUZA シングルカスク シェリーカスクフィニッシュ 2023 for CLAUDE WHISKY

YUZA Single Cask Sherry Cask Finish 2023 for CLAUDE WHISKY

4.特徴

CLAUDE WHISKY限定のシェリーカスクフィニッシュのシングルカスクウイスキー

蒸溜初年度の2017年蒸留の原酒を使用。バーボン樽で3年以上熟成後、オロロソシェリー樽で8カ月熟成。芳醇でフルーティ。香りを嗅いだだけではっきり感じるシェリーの芳醇な香り。華やかで複雑な味わい。上品でまろやかで余韻も長く、すぐにでもまた飲みたいと思わせる絶妙な1本。

4-1.テイスティングノート

香り甘く芳醇、心地よいシェリーの香りの間からバニラの香りも感じられる
味わい円やかで上品な甘さ、イチゴジャムマーガリン、バニラ
余韻華やかなフルーツ香、フローラル香が続く

4-2.商品スペック

アルコール度数55%
酒別シングルモルトジャパニーズウイスキー
樽種バーボン樽、シェリーバット(オロロソシェリー)ほか
内容量700ml
販売本数数量限定
希望小売価格22,000円(税込)
発売日2023年4月

5.受賞歴

現時点での受賞歴はありません。

6.価格

6-1.メーカー希望小売価格

商品名YUZA シングルカスク シェリーカスクフィニッシュ 2023 for CLAUDE WHISKY
容量700ml
希望小売価格税込:22,000円

6-2.メルカリでの転売価格

現在メルカリでの転売は確認できません。(2023年4月26日現在)

6-3.ヤフーオークション落札価格

現在ヤフーオークションでの出品は確認できません。(2023年4月26日現在)

6-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon

各通販サイトでも販売は確認できません。(2023年4月26日現在)

6-5.BAR新海での提供価格

当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、45ml:6,270円、30ml:4,180円、15ml:2,090円にて提供しております。

「BAR新海」のご案内
Japanese Whisky Dictionaryが運営する「BAR新海」は、東京都港区に3店舗。当サイトで紹介しているジャパニーズウィスキーをはじめ、国産のジンやビールなども取扱い。オリジナルカクテル、フレッシュフルーツカクテルなども人気。食事も豊富で1件目からも利用可能。

7.まとめ

遊佐蒸溜所は昨年ファーストエディションとセカンドエディションをリリース。
今年3月には「YUZA medium peated 2023」を三越伊勢丹限定でリリース。2019年の初年度蒸留でバーボン樽熟成のピーテッド原酒の中から厳選された1樽を使用したシングルカスクでした。

少しずつ販売先を限定したPBが増えていきそうな予感がします。

今作のシェリーカスクは華やかかつ複雑で芳醇な味わい。アルコール度数55%を感じさせない滑らかで重すぎない飲み口でありながら、どっぷり余韻に浸れるウイスキーです。

■「遊佐蒸溜所」に関するその他の記事も是非ご覧ください。

【レビュー】YUZA Second edition 2022
YUZA Second edition 2022は、遊佐蒸溜所より2022年10月上旬発売、16,500円(税込)。果樹王国山形の「豊穣の香り」をテーマに芳醇な香りと複雑かつ重層的な味わいを表現。前作とは一味違う仕上がり。
【レビュー】YUZA First Edition 2022
遊佐蒸留所から、待望のファーストリリース、「YUZA First edition」がついにリリース。レビューを記載しています。
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最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.42 2024年2月号

【巻頭特集】ウイスキーの聖地 アイラ島の“現在”を読み解く
アイラ島のウイスキーは、昔から「アイラモルト」という独自のカテゴリーを与えられてきた。現在9ヵ所の蒸留所があり、さらに2つの新蒸留所計画が発表されている、この小さな島を改めて紹介。
また、現在入手可能なウイスキー8種を土屋編集長が飲み比べる。
●掲載蒸留所
ボウモア、アードベッグ、ラガヴーリン、ラフロイグ、カリラ、ブナハーブン、ブルックラディ、キルホーマン、アードナッホー

【第2特集】北アイルランドのウイスキー
世界の五大ウイスキーのなかで、いまもっとも伸びているのがアイリッシュ。ブームを牽引する北アイルランドの最新情報をリポート。
●紹介ウイスキー
ブッシュミルズ、エクリンヴィル、グレンズ・オブ・アントリム、ヒンチ、キルオーウェン、マコーネルズ、ショートクロス、タイタニック・ディスティラーズ、トゥー・スタックス

【蒸留所リポート】
2023年に100周年を迎えたジャパニーズウイスキー。その第一歩が踏み出され、昨年リニューアルしたばかりのサントリー山崎蒸溜所を取材。そのほか月光川蒸留所や、個性的なツアーを行っている八郷蒸溜所&安積蒸溜所も紹介。

【インタビュー】
ワイルドターキーのマスターディスティラーであるエディー・ラッセル氏と、その息子ブルース・ラッセル氏を編集長がインタビュー。またフィンランドで自国ライ麦にこだわったウイスキーを造るキュロ蒸留所のミイカ氏にも話を聞いた。

【特集】
ウイスキーフェスティバル2023 in TOKYO、ウイスキーコニサークラブ新潟蒸留所ツアー、下田ウイスキーフェスリポート。

(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)

日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。

(4).新世代蒸留所からの挑戦状

2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。

(5).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

(6).ウイスキーと風の味

1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。

この記事を書いた人
深瀬 悠二

北海道札幌市出身。
2005年、大手スポーツ用品販売チェーンに就職→2019年1月、BAR新海に就職しウイスキーの魅力に引き込まれ虜となる。初めて飲んだウイスキーはアードベッグ10年。ほぼ毎日ウイスキーを飲む中で更なる知識習得を目指し、ウイスキー検定2級とJC級(ジャパニーズクラフトウイスキー)を取得。
造り手の想いをしっかりと表現し、飲み手の方々に正しい情報を伝えたい。ウイスキーの魅力をたくさんの方に伝えたいという思いでウェブメディア「Japanese Whisky Dictionary」の編集を担当。

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