宮城峡10年の復活と共にラベル変更がされた【シングルモルト余市10年】をレビュー。
2015年8月、余市の年数表記製品は原酒不足を理由に終売となりました。その後、2022年に「余市10年」が復活し、さらに2025年には「宮城峡10年」とともにラベルデザインを新たに発売されています。
当時は原酒不足の深刻化により、
余市の「10年」「12年」「15年」「20年」、
宮城峡の「10年」「12年」「15年」が終売となりました。
このまま原酒不足が続けば、「余市」「宮城峡」「竹鶴」の3ブランドすべてに影響が及ぶ可能性があったため、ニッカウヰスキーは生産体制を見直し、「竹鶴」ブランドへ原酒を優先的に配分する方針を決定しました。
しかしその「竹鶴」も例外ではなく、2020年3月には「竹鶴17年」「竹鶴21年」「竹鶴25年」の終売が発表され、同社のラインナップから年数表記製品は一時的に姿を消すこととなります。
そして2025年、ラベルの装いを新たにした「余市10年」と「宮城峡10年」が改めて市場に登場し、ニッカウヰスキーの年数表記製品は、再びその歩みを進め始めました。
1.商品名と写真
シングルモルト余市 10年
Single Malt Yoichi 10 years




2.シングルモルト余市10年の特徴

10年以上の歳月をかけて、じっくりと熟成したモルト原酒を使用。
重厚なコクとピートの力強さを高めた、
特別なシングルモルトウイスキー。引用:https://www.nikka.com/brands/yoichi_miyagikyo/products/
2-1.テイスティングノート
| 香り | 熟したバナナ、少しオイリー、シリアルのような香ばしさ、白胡椒やシナモン |
| 味わい | 洋ナシや焼きリンゴ、ローストナッツ、微かな塩味、どっしりとした甘み、ウッディ |
| 余韻 | スパイスを伴う甘みと香ばしさ、ウッディさよく感じられ長く残る |
2-2.商品スペック
| アルコール度数 | 45% |
| 酒別 | シングルモルトジャパニーズウイスキー |
| 樽酒 | ー |
| 内容量 | 700ml |
| 販売本数 | – |
| 発売日 | 新ラベルは2025年10月から |
3.受賞歴
現時点での受賞歴はありません。
4.価格
4-1.メーカー希望小売価格
| 商品名 | シングルモルト余市10年 |
| 容量 | 700ml |
| 希望小売価格 | 13,200円(税込) |
4-2.メルカリでの転売価格
メルカリでの転売価格は、新ラベルはありませんでした。(※2026/2/24時点)
4-3.ヤフーオークション落札価格
最新のヤフーオークションでの価格は、新ラベルは販売がありませんでした。(※2026/2/24時点)
4-4.楽天、ヤフーショッピング、Amazon
通販サイトでは、新ラベルはありませんでした。旧ラベルは23,000円程で出品がありました。
(※2026/2/24時点)
4-5.BAR新海での提供価格
当サイトが運営する「BAR新海」では、1杯、 45ml:3,960円、30ml:2,640円、15ml:1,320円で提供しております。

5.メーカー
余市蒸溜所
| 所在地 | 〒046-0003 北海道余市郡余市町黒川町7丁目6 |
| 操業開始 | 1936年 |
日本のスコットランドと称されている北海道の「余市蒸溜所」。マッサンこと竹鶴政孝により前身の大日本果汁株式会社が1934年に設立。 竹鶴政孝はスコットランドに似た冷涼で湿潤な気候、豊かな水源と凛と澄んだ空気がそろった場所こそが理想のウイスキーづくりには欠かせないと考え、様々な候補地の中から小樽の西、積丹半島の付根に位置する余市を選びました。 竹鶴政孝が最初の蒸留所で目指したのは、重厚で力強いモルトウイスキーづくりでした。本場スコットランドの蒸留所で学んだウイスキーづくりの手法を、一切の妥協を許さずそのまま再現することにこだわりました。そのこだわりの象徴が「ストレートヘッド型ポットスチル」と「石炭直火蒸留」です。それにより重厚で香ばしいヘビーピートの原酒が出来上がり、ピートの香りとソルティさを感じる個性的なシングルモルトが出来上がります。 竹鶴自らが学んだロングモーン蒸留所の方式にならい、この蒸留方法を採用。本物のウイスキーをつくるために必要なことであれば、たとえ非効率的であっても守り抜いていく。そんなニッカウヰスキーの原点とも言える情熱と竹鶴政孝の夢への思いが今もなお受け継がれています。



余市蒸溜所公式HPはこちら
余市蒸溜所の詳細情報は、こちらの記事もご覧ください。

7.まとめ
テレビドラマ「マッサン」が放映され、人気の復活の兆しが見え始めた2015年。年数表記を持つ余市は静かに姿を消し、市場では見ることがなくなりました。
しかし、終売から約7年再度発売されることになった余市。嬉しいニュースもつかの間で、常に品薄の状態が続いていました。
創業者である竹鶴政孝の物語とともにニッカウヰスキーへの関心が世界的に高まり、特に力強い個性を持つ余市蒸溜所のシングルモルトは、需要が高まりました。しかし、需要が急増したからといって熟成が早まることはなく、蒸溜所は未来の品質を守るため、慎重に供給をコントロールせざるを得なかったのです。
それゆえ、2022年に復活した「余市10年」は復活であると同時に、熟成体制の再構築の途中経過でもありました。熟成庫などは新たにつくられ、量産体制は整ったものの、年数表記品は市場に現れてはすぐに姿を消す希少な存在となりました。
それでも、余市の原点とも言える重厚な酒質と、海辺の蒸溜所特有の潮気を伴うピートという、揺るぎない個性は守られたままでした。
そして2025年、ラベルの刷新とともに改めてリリースされた余市10年は、宮城峡10年の再販と共に、単なる意匠の変更に留まらず、ニッカウヰスキーの生産が次の段階へと移行したことを示す象徴的な節目の年なのかもしれません。
■「ニッカ製品」に関するその他の記事も是非ご覧ください。



最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.54 2026年2月号
巻頭は「スコッチ蒸留所名鑑」第4弾としてサントリーグローバルスピリッツの7蒸留所を大特集!
[特集]
◆日本のクラフト蒸留所最前線
火の神蒸溜所/マルス津貫蒸溜所/嘉之助蒸溜所
◆沖縄泡盛紀行
八重泉酒造/忠孝酒造/沖縄県酒造協同組合
◆世界でもっとも急成長を遂げるインドの「インドリ」ウイスキー
◆北アイルランドのウイスキー その特徴と10ブランドを紹介
[ブランド解説]
◆「ザ・ニッカ リミテッド」 次の100周年へ向かうニッカの“現在地”を表現
[イベントリポート]
◆初開催! ジャパニーズクラフトウイスキーフェスタ2025
◆Whisky Festival 2025 in Tokyo
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。













