【2021年5月28日発売】厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー 芒種(堅展実業・厚岸蒸溜所)

発売情報
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厚岸蒸溜所

堅展実業株式会社 厚岸蒸溜所 Facebookページより、2021年5月28日に新商品の発売が発表されました。

厚岸シングルモルト ジャパニーズウイスキー芒種(ぼうしゅ)

厚岸ウイスキー「二十四節気シリーズ」の第三弾です。
二十四節気とは一年を24等分して季節を表す名称を付けたもので、立春や夏至などもこれにあたります。

二十四節季の「芒種」とは?

厚岸蒸溜所では、2020年10月のシングルモルトリリースを皮切りに、「二十四節季シリーズ」として定期的に商品を販売しています。

No 発売日 二十四節気名
第一弾 2020年10月28日 寒露(かんろ):10月8日頃
第二弾 2021年2月28日 雨水(うすい):2月19日頃
第三弾 2021年5月28日 芒種(ぼうしゅ):6月6日頃

今回発売となる第三弾は、「芒種(ぼうしゅ)」です。
芒種は、芒(のぎ)のある穀物や稲や麦など穂の出る穀物のをまく季節ということから、芒種と言われています。梅の実が青から黄色に変わり、百舌が鳴き始めます。かまきりや蛍が現れ始める頃でもあります。

今回の厚岸ウイスキー芒種のラベルは、深い緑をベースに、蛍の光が描かれており、なんとも神秘的です。
北海道では、農薬散布や環境の変化で蛍の数が減っていましたが、近年では蛍再生の動きが進み、北海道内でも蛍名所が増えて来ているようです。

厚岸を含めた道東ではどうかと言うと、釧路や厚岸は湿地帯と言う事で「ヘイケボタル」が生息しているようです。6月~8月頃まで見る事ができるようで、まさにこの蛍のデザインは芒種のラベルにぴったりと言えます。

厚岸シングルモルト ジャパニーズウイスキー芒種(ぼうしゅ)

第一弾の「寒露」、そして第二弾の「雨水」を実際に飲まれた方であればご存知と思いますが、厚岸蒸溜所のウイスキーの大きな特徴としては、”甘さ”だと思います。そして、ピーテッド原酒を始め、様々な樽のモルト原酒でブレンドされたピーティーでかつ複雑な味わい。

雨水では、グレーンもブレンドされていたにも関わらず、シングルモルトと思わせるような非常にリッチな香りと味でした。そして、何重にも表れてくる様々な香りと味は、厚岸蒸溜所の原酒づくりへのこだわりと、”厚岸”という熟成環境が生んだ賜物ではないでしょうか。

そんな「寒露」と「雨水」に続く第三弾「芒種」はどんな味に仕上がっているのか非常に楽しみです。

また、今回の商品では商品名が「厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー芒種」と発表されています。これには重要な意味があり、先般、日本洋酒酒造組合が制定したジャパニーズウイスキーの自主基準が4月1日より施行され、それに準拠した商品である事をしっかりと表示している事となります。

昨今、営利目的により、海外から仕入れたバルクウイスキーを国内で瓶詰めし、「Japanese Whisky」と表示したり、「ジャパニーズウイスキー」であると誤認される表示をするなどして、海外に高値で輸出している業者も多く存在しています。

それらとは、明らかに一線を画した正真正銘の「ジャパニーズウイスキー」である事を意味しています。

厚岸蒸溜所からリリースされた情報は以下に掲載いたします。

二十四節気シリーズ第三弾となるシングルモルトウイスキー。厚岸モルトのコクのある甘味に誘われて、蛍もやってくるかもしれません。厚岸湾の潮騒を聞きながら育ったモルトで、初夏のひとときをお楽しみください。

テイスティングノート
ミルクチョコレート, ドライフルーツ, ナッティーで甘い香り,焚火,ピート様の煙、柑橘様の酸味,シュガーシロップ様の甘さ、
潮(塩味),カカオビター(苦味),柑橘様の甘さが続きます。
引用:堅展実業株式会社 厚岸蒸溜所 Facebookページ

製品名 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー芒種
酒 別 シングルモルトジャパニーズウイスキー
原材料 モルト
樽 種
販売数
度 数 55%
内容量 700ml
価 格 16,500円(税込)
製造者 堅展実業株式会社 厚岸蒸溜所

厚岸蒸溜所の魅力

厚岸蒸溜所の事を知らない方や、厚岸蒸溜所についてもっと詳しく知りたいという方は、2020年12月にBSフジのウィスキペディアで特集をしていましたので、そちらの配信を是非ご覧ください。
厚岸ウイスキーの魅力だけでなく、厚岸町の自然や牡蠣漁を中心とした漁業、そしてウイスキーと厚岸産牡蠣のマリアージュなど、厚岸の魅力がたっぷりと詰まった番組となっています。

「ウイスキペディアSP 日本最東端・厚岸蒸溜所の挑戦」がBSフジ...
厚岸蒸溜所は、ウイスキーの聖地とも言われるアイラ島のウイスキーを徹底的に追究し、さらに厚岸独自の風土を生かしたウイスキーが作られている。ピートから、樽の材料・ミズナラまで北海道産にこだわり、製法や設備は本場・アイラの手法を伝承・習得し製造される味わい深いジャパニーズウイスキーです。

過去に発売されたシングルモルトウイスキー

厚岸蒸溜所が過去に発売したシングルモルトをおさらいしていきましょう。

2020年のリリース

厚岸ウイスキー サロルンカムイ(2020/2/27発売)

【レビュー】厚岸シングルモルトウイスキー サロルンカムイ
2020年2月27日発売。3年の熟成を経た厚岸蒸留所初のシングルモルトウイスキー「サロルンカムイ」。2016年に樽詰めしたノンピートのバーボン樽とシェリー樽、赤ワイン樽とピーテッドのミズナラ樽の4原酒をブレンド。「サロルンカムイ」とは、アイヌ語で「タンチョウ=湿地にいる神」を意味する。

厚岸シングルモルトウイスキー寒露(かんろ)(2020/10/28発売)

【レビュー】厚岸シングルモルトウイスキー寒露(かんろ)
2020年10月28日に発売された厚岸蒸留所初のフルボトル。限定約15,000本。二十四節気をシリーズ化した第一作目「寒露」。ワイン樽・バーボン樽・シェリー樽・ミズナラ樽の3年熟成原酒をブレンド。スモーキーな香りとドライフルーツやチョコレー...

2021年のリリース

厚岸ブレンデッドウイスキー雨水(うすい)(2021/2/28発売)

【レビュー】厚岸ブレンデッドウイスキー雨水(うすい)
厚岸ブレンデッドウィスキー雨水は、未熟成のまま輸入し たスコットランド産グレーンは厚岸蒸留所で樽詰めして3年以上熟成。厚岸モルトと隣同士で熟成させた結果、厚岸モルトと非常に相性の良いグレーンウィスキーに仕上がりました。厚岸モルト特有の甘く薫り高いピート感とグレーンの軽やかさが相俟って醸し出される華やかなハーモニー。

過去に発売されたニューボーン(ニューメイク)

厚岸蒸溜所が過去に発売したニューボーン(ニューメイク)をおさらいしていきましょう。因みにニューボーンは、熟成期間が3年未満のウイスキーの事をいいます。

2018年のリリース

厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 1バーボン樽ノンピート(2018/2/27発売)

【レビュー】厚岸ニューボーン ファンデーション1
厚岸ニューボーンファンデーション1は、熟成段階のウィスキーとしては前代未聞の快挙。ジム・マレー氏の「ウイスキーバイブル2019」で、100点満点中88.5点という高得点を獲得。バーボン樽で5~14ヵ月熟成したノンピートモルト原酒をバッティング。アルコール度数は60度。

厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 2バーボン樽ピーテッド(2018/8/28発売)

【レビュー】厚岸ニューボーン ファンデーション2
厚岸ウイスキーニューボーンシリーズ第2弾。バーボン樽で8~17ヶ月熟成したピーテッドモルト原酒をバッティング。厚岸蒸留所 初となるピーテッドタイプ。アルコール度数は58度。ピーティーさと相まって、海霧と風によってもたらされた塩味、柑橘類などの風味も。

2019年のリリース

厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 3ミズナラ(2019/3/5発売)

【レビュー】厚岸ニューボーン ファンデーション3
厚岸ニューボーンシリーズ第3弾。北海道産ミズナラ樽で8~23ヶ月熟成した原酒の中から十数樽を選びブレンド。柑橘のアロマを含んだ複雑な香りの中に、ミズナラ由来のオリエンタルな風味と濃密な味わいを持つ至極の逸品です。2019年3月5日発売。6,380円(税込)

厚岸NEW BORN FOUNDATIONS 4ブレンデッド(2019/8/29発売)

【レビュー】厚岸ニューボーンファンデーション4
シェリー樽などで13〜30か月熟成したブレンデッド。 60%以上を占めるモルトについては、厚岸蒸留所にて蒸留・熟成した原酒のみを使用。 グレーンについては、スコットランド産のニューメイクを厚岸蒸留所にて樽詰し熟成された原酒のみを使用。 モルト中の50%以上にシェリー樽熟成原酒を使用。

最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍

世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。

(1).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー

世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。

(2).Whisky Galore Vol.25 2021年4月号

ウイスキー文化研究所が発行する「ウイスキーガロア」の2021年4月号。
★ジャパニーズウイスキー大全★と題して、ジャパニーズウイスキーの定義、日本のウイスキー最新として、蒸留所24ヵ所を一挙掲載。サントリーチーフブレンダーの福與伸二氏のインタビューも掲載された、ジャパニーズウイスキーファン必見の一冊。

(3).ウイスキーライジング

2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。

この記事を書いた人
新海 博之

1981年7月17日 北海道北広島市出身
大学卒業後、NTTデータカスタマサービス㈱へ新卒入社。
2010年「麻布十番BAR新海」を開業 → 2016年、名物「薬膳カレー」を開発 → 2018年「虎ノ門BAR新海」、2019年には「芝大門BAR新海」を開業 → 2020年 ウェブメディア「Japanese Whisky Dictionary」をスタート。
バーテンダーの私達だから出来る事として、ジャパニーズウイスキーの魅力を日々発信する。

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