福岡県新道蒸溜所。初のシングルモルト「EXPERIMENTAL 01」に続くシリーズ「CORES」が発売開始。
コアなウイスキーファンへ向けた新道蒸留所の挑戦の軌跡。
前回のエクスペリメンタルはバーボン樽主軸、ミズナラ樽、オロロソシェリー樽、リフィル スコッチ樽
1.Shindo 新道蒸溜所 EXPERIMENTAL FOR CORES.01.02
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1-1.商品情報
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私たちの理念である「THE QUEST FOR THE ORIGINAL(独創性の追求)」にもとづき、あくまでも挑戦者として現在できる最高のご提案をさせていただこうと2025年に開発したシングルモルト・ジャパニーズウイスキー「SHINDO EXPERIMENTAL 01」。
それをベースに、さらに深いテーマをもってこだわりを注ぎ昇華させたのが「SHINDO EXPERIMENTAL FOR CORES」です。その名のとおり、よりコアなウイスキー愛好家の方々に向けて、私たちならではの挑戦の足跡をお届けします。「EXPERIMENTAL FOR CORES.01」について
・栗樽をメインに用いた構成
・栗樽の長所も短所も、すべてを活かすヴァッティング上記2つのこだわりのもと、「CORES.01」の開発を行いました。
新道蒸溜所では、原酒の造り込みに力を入れるのと同時に、これまで私たちが培ってきた焼酎の樽熟成の知見と技術を活かし、10種類を超える樽を熟成に使用して可能性を探求。その中で最も挑戦のしがいのあるものとして、今回は栗樽を採用しました。
メープルのように濃密な甘い香りとスパイシーさ、渋皮のようなビターなテイストを特長とした面白い樽材であり、その良さを感じていただきたく「CORES.01」として製品化することを決めました。栗樽は難しい樽です。栗樽熟成原酒は濃密で甘やかな栗様の香りを有する反面、味わいの甘さはトップよりもミドル以降により目立ち、また同時に渋の成分も含みます。この「CORES.01」では、バーボン樽熟成原酒とヴァッティングすることでトップの華やかな甘さを補うと同時に、ビターな味わいを心地良く感じられる程度にまで抑えました。
栗樽55%を基本に、バーボン樽43%、コニャック樽2%で設計。コニャック樽熟成原酒をほんの少量加えることで、余韻を伸ばして後味を丸くまとめる役割を果たしています。
新道らしさを体現するニューメイクのもつラクトン香由来のミルキー、ファッティ、トフィーさはもちろん、栗樽由来の甘やかな香りとほどよいビターさの絶妙なハーモニー。それが「CORES.01」です。「EXPERIMENTAL FOR CORES.02」について
・王道と新道の掛け合わせ
・多層的な香りを追求したヴァッティング
上記2つのこだわりのもと、「CORES.02」の開発を行いました。
「王道にして、新道を。」を思想のひとつとして掲げる新道蒸溜所において、オフィシャルボトルとしてはじめてお届けするピーテッドタイプ。ピーテッド原酒を用いたヴァッティングは、ウイスキー業界における王道のひとつ。その上で私たちは、新道として原酒のもつミルキー、ファッティな香味や重甘く長い余韻のブレンドに挑戦。まさに、「王道と新道」を両立させることを追求しました。バーボン樽(ピート)67%、バーボン樽(ノンピート)15%、ミズナラ新樽13%、コニャック樽3%、オロロソシェリー樽2%で構成。
トップに程よいスモーキーさと重厚感がありながらバーボン樽の華やかさも加わり、新道の原酒特長である重く甘く長い余韻も感じられる。ミズナラの甘くスパーシーな香りを加えることでトップの重さとラストの甘さをなだらかにつなぎ合わせた。少量のオロロソ樽で肉付けし、少量のコニャック樽が後味をまるく調和した。
1-2.商品スペック
製品 CORES.01 CORES.02 度数 48% 48% 酒別 シングルモルトジャパニーズウイスキー シングルモルトジャパニーズウイスキー 樽種 栗樽55%
バーボン樽43%
コニャック樽2%バーボン樽(ピート)67%
バーボン樽(ノンピート)15%
ミズナラ新樽13%
コニャック樽3%、オロロソシェリー樽2%内容量 700ml 700ml 本数 1,800本 1,800本 価格 16,500円(税込) 16,500円(税込)
2.メーカー
株式会社 篠崎
| 本社所在地 | 〒838-1303 福岡県朝倉市比良松185番地 |
| 所有蒸留所 | 新道蒸溜所 朝倉蒸溜所 |
3.蒸溜所情報
新道蒸溜所(SHINDO DISTILLERY)
| 所在地 | 838-1303 福岡県朝倉市比良松626-1 |
| 操業開始 | 2021年 |
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新道蒸溜所のコンセプトは「THE QUEST FOR THE ORIGINAL」。”世の中に普通にあるものではなく、これからのスタンダードになるものを追求してしたい”とし、原料処理から糖化、もろみの育成、蒸溜と、それぞれの工程に化学的根拠をもち、目指す香りの成分をしっかりと構築し、織り込んでいく原酒造りを行う。
甘酒の「国菊」、麦リキュール「朝倉」、焼酎等も手掛けている福岡県朝倉市の老舗蔵元「篠崎」の新しいプロジェクトとしてウイスキー事業を開始。2021年5月に建屋完成、8月から蒸留を開始。三宅製作所のポットスチルを使用。
「およそ200年の酒造りのノウハウを活かし、今までにない日本のウイスキーを目指す」という。
福岡県初のクラフト蒸留所として、年間出荷本数20万本を目指す。
将来的には発酵時に使用する桶や熟成時に使用する樽も自社林の木材を使用して作成していく予定としています。同地区に朝倉蒸溜所というジンの蒸溜所も所有。
新道蒸溜所の詳細はこちらの記事もご覧ください。

新道蒸溜所のその他の製品はコチラ

最後に:ジャパニーズウイスキーのおすすめ書籍
世界的なトレンドを巻き起こしている「ジャパニーズウイスキー」の事をもっと知りたい、もっと勉強したいという方は、是非こちらの書籍をおすすめいたします。
(1).Whisky Galore(ウイスキーガロア)Vol.52 2025年10月号
【巻頭特集】
日本のクラフト蒸留所最前線2025
計画段階も含めるとついに130ヵ所近くになった国内クラフト蒸留所から、今回は7ヵ所をピックアップ。
ベンチャーウイスキーの苫小牧グレーンウイスキー蒸留所のほか、ガロア初公開となる蒸留所も紹介。
●掲載蒸留所
玉野アセンド蒸留所/高藏蒸留所/伊勢蒸留所/泉州蒸溜所/久住蒸溜所/サワマチ蒸溜所/馬追蒸溜所/苫小牧蒸溜所
サントリーの伝統が息づく「工房」へ
The Tasting 話題の30本
飲んで謎解き!? 土屋守の今、飲むべきボトル
(2).ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー
世界的にも有名なウイスキー評論家で、ウイスキー文化研究所代表 土屋守先生の著書「ビジネスに効く教養としてのジャパニーズウイスキー」です。
ウイスキーの基礎知識、日本へのウイスキーの伝来、ジャパニーズウイスキーの誕生、広告戦略とジャパニーズウイスキーの盛隆、そして、現在のクラフト蒸留所の勃興まで。日本のウイスキーの事が非常にわかりやすくまとめられた一冊。
(3).ウイスキーと私(竹鶴政孝)
日本でのウイスキー醸造に人生を捧げた、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝。ただひたすらにウイスキーを愛した男が自らを語った自伝の改訂復刻版。若き日、単身スコットランドに留学し、幾多の苦難を乗り越えてジャパニーズ・ウイスキーを完成させるまでの日々や、伴侶となるリタのことなどが鮮やかに描かれる。
(4).新世代蒸留所からの挑戦状
2019年発売。世界に空前のウイスキーブームが到来しているいま、クラフト蒸留所の経営者たちは何を考え、どんな想いでウイスキー造りに挑んだのか。日本でクラフト蒸留所が誕生するきっかけを作った、イチローズ・モルトで有名なベンチャーウイスキーの肥土伊知郎氏をはじめとする、13人のクラフト蒸留所の経営者たちが世界に挑む姿を綴った1冊。
(5).ウイスキーライジング
2016年にアメリカで出版された『Whisky Risng』の日本語版であり、内容も大幅にアップデート。ジャパニーズ・ウイスキーの歴史が詳細に記述されているだけでなく、近年、創設がつづくクラフト蒸溜所を含む、日本の全蒸溜所に関するデータも掲載。そのほかにも、今まで発売された伝説的なボトルの解説や、ジャパニーズ・ウイスキーが飲めるバーなども掲載されています。
(6).ウイスキーと風の味
1969年にニッカウヰスキーに入社した、三代目マスターブレンダーの佐藤茂夫氏の著書。
『ピュアモルト』『ブラックニッカクリア』『フロム・ザ・バレル』の生みの親でもあり、なかでも『シングルモルト余市1987』はウイスキーの国際的コンペティションWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)にて「ワールド・ベスト・シングルモルト」を受賞。
竹鶴政孝、竹鶴威の意志を引き継いだブレンダー界のレジェンドが語る今昔。












